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クエリ検索: "ワシミミズク"
50件中 1-20の結果を表示しています
  • 早矢仕 有子
    山階鳥類研究所研究報告
    1997年 29 巻 1 号 73-79
    発行日: 1997/03/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    The distribution and morphological characters of Eagle Owls Bubo bubo were investigated using specimens from museums. Eight of thirty-six specimens found in Japan were collected in Hokkaido. Of all the characteristics examined, wing length was the only one that varied between locations. However, morphological measurements overlapped in all investigated areas. Also, with plumage, individual variations were remarkably similar to geographical ones. Consequently it seems difficult to distinguish between Bubo bubo subspecies from morphological characters alone. Considering the numbers of Bubo bubo specimens were much fewer than those of Blakiston's Fish Owls Ketupa blakistoni, it can be suggested that Bubo bubo populations in Hokkaido have been unstable throughout this century.
  • 山崎 剛史, 亀谷 辰朗, 太田 紀子
    山階鳥類学雑誌
    2017年 49 巻 1 号 31-40
    発行日: 2017/08/31
    公開日: 2019/03/09
    ジャーナル フリー

    Japanese names are a useful tool for Japanese speakers to communicate about birds. However, over 30 years have already passed since the most influential book treating all modern birds and providing Japanese names, “A World List of Birds” (Yamashina 1986), was published. During that time, the classification of birds has undergone major changes. Here we provide a revised list of Japanese names of owl species (Strigiformes) which adopts the latest classification system (Gill & Donsker 2017). When compiling our list, we paid attention to ensuring the stability, brevity and correctness of Japanese names.

  • Cody R. Dial, Sandra L. Talbot, George K. Sage, Mathew T. Seidensticker, Denver W. Holt
    山階鳥類学雑誌
    2012年 44 巻 1 号 1-12
    発行日: 2012/09/30
    公開日: 2015/03/13
    ジャーナル フリー
    血液や羽毛から得られたDNAを使って,6種のフクロウ科の鳥で開発された24のマイクロサテライトと鳥類の複数種で増幅することが確かめられている4つのマイクロサテライトのプライマーペアから
    アメリカワシミミズク
    Bubo virginianus,コミミズクAsio flammeus,シロフクロウB. scandiacusで利用できるものを選別した。これらのプライマーのうち,アメリカ
    ワシミミズク
    では8つのプライマーペア,コミミズクでは11のプライマーペア,シロフクロウでは10のプライマーペアがそれぞれ増幅した断片が多型であった。近縁でないと考えられるフクロウ類から得られた分析は,これらの遺伝子座が個体識別,親子判定,集団遺伝学の研究に利用できることを示している。
  • 尾村 嘉昭
    日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
    1976年 38 巻 3 号 281-288
    発行日: 1976/06/25
    公開日: 2008/02/13
    ジャーナル フリー
    安佐動物公園で飼育されていて, 外貌では雌雄の区別がむずかしい鳥類7種21羽について, 血液を材料として, 染色体による性別判定を実施し, 以下の結果を得た. 1. 染色体数は, 微小染色体の数が少ないオジロワシで66個と算定された. その他の鳥類では,分析困難な小型・微小染色体が多く, 正確な数は把握できなかった. 2. 核型分析の結果は, オジロワシを除いた6種で, A, B, C 群に分類できた. 性染色体 Zは, オジロワシを除いて, A 群か, または B 群に属し, 形態的にはすべて比較的大型で, t, sm 染色体であった. 性染色体 W は C 群に属し, 形態的には小型で, チリーフラミンゴ, ハゴロモヅルでは sm 染色体,
    ワシミミズク
    では t 染色体と判定された. その他の種では, 類似の染色体が多く, 識別には慎重を要した. 3. 雌雄判定は, Z 染色体が比較的大型で, W 染色体が小型であるという特徴を利用すれば, 顕微鏡下でも可能であった. すなわち, A, B 群に属する大型と中型の染色体数を算定し, 奇数のものを雌, 偶数のものを雄と判定した. 4. 基礎実験を行なった2種の鳥では, 染色体検査と剖検の結果はすべて一致した. 5. 検査した鳥では, 採血時のショック, その他の障害による影響は認められなかった.
  • 脇 司, 舩橋 玲二, 土井 怜奈, 古澤 春紀, 辻村 瑠作, 島野 智之
    タクサ:日本動物分類学会誌
    2023年 54 巻 49-58
    発行日: 2023/02/28
    公開日: 2023/03/07
    ジャーナル オープンアクセス

    From 2012 to 2021, bird surveys were carried out from Kyushu to Hokkaido, Japan, including a zoo, to find feather mites (Analgoidea Trouessart & Mégnin, 1884 and Pterolichoidea Gaud & Atyeo, 1978) from raptors including owls. In this study, we detected eight feather mite species as following: Glaucalges tytonis Dabert, Ehrnsberger & Dabert, 2008, Hieracolichus nisi (Canestrini, 1878), Kramerella bubonis (Lönnfors, 1937), Kramerella aprotuberantia Dubinin, 1953, Dermonoton longiventer (Mégnin & Trouessart, 1884), Petitota aluconis (Buchholz, 1869), Pseudalloptinus aquilinus (Trouessart, 1884) and Pseudalloptinus milvulinus (Trouessart, 1884).Two of the mite species, G. tytonis and Ps. aquilinus, were only sampled from bird hosts born in the zoo of Japan but they probably originated from oversea. The five of the eight species, Hi. nisi, K. bubonis, K. aprotuberantia, D. longiventer and Pe. aluconis were first reported in Japan. Among them, Hi. nisi was detected only from endangered bird host species Aquila chrysaetos (Linnaeus, 1758)(EN: Endangered). For the mite species, it is important to examine the status of their populations to consider the extinction risk in Japan, because they may be threatened with extinction simultaneously with the decline of the host populations in the future. Three species of mites, G. tytonis, D. longiventer, Hi. nisi were first reported from the hosts Bubo bubo (Linnaeus, 1758), Strix uralensis Pallas, 1771, Haliaeetus albicilla (Linnaeus, 1758), respectively. The Ps. milvulinus was also the first reported from the hosts Buteo japonicus Temminck & Schlegel, 1844 and A. chrysaetos.

  • 古屋 泉, 村上 文子, 渡辺 茂
    動物心理学年報
    1985年 35 巻 1 号 31-34
    発行日: 1985/09/25
    公開日: 2009/10/14
    ジャーナル フリー
  • 安永 千秋, 豊坂 加奈, 辻本 恒徳, 斎藤 靖史, 大澤 健司, 三宅 陽一
    日本野生動物医学会誌
    2006年 11 巻 1 号 43-48
    発行日: 2006年
    公開日: 2018/05/04
    ジャーナル フリー
    鳥類は外観による雌雄判別が困難な場合が多いため,繁殖計画を進める上で雌雄判別法の確立が必要である。そこで,鳥の異なる組織からのDNA抽出の可否を明らかにするとともに,様々な鳥種におけるPCR条件を確立する目的で,動物園鳥類および野生鳥類計8目12科45種218個体を対象に雌雄判別を試みた。血液,羽柄,羽軸,綿羽,胸筋,腐敗臓器,皮膚あるいは痂皮からDNA抽出を試みた結果,血液,胸筋,腐敗臓器および痂皮からは100%,羽柄からは98%の試料においてDNA抽出が可能であった。さらに,7種類のプライマーセットを用いてPCR法を行った結果,雌雄両方の性が既知である個体が得られた8目12科31種181個体中,175個体で雌雄判別が可能であった。一方,雌雄両方の性が既知である個体が得られなかった5目7科14種37個体中,7種10個体についてはPCR法で雌雄片方のバンド(性特異遺伝子増幅産物)のみが確認されたために雌雄判別には至らなかったものの,別の7種27個体については同種内において雌雄両方のバンドが確認されたために雌雄が推定された。以上の結果から,血液の他,羽柄からも高い確率でDNAの抽出が可能であり,種ごとにPCR条件を検討することで多くの種で性特異的な泳動パターンが検出できたことから,PCR法を用いた雌雄判別は飼育個体や野生個体を含む多くの異なる鳥種に適用できる方法であることが示された。
  • 小林 さやか, 加藤 克
    タクサ:日本動物分類学会誌
    2020年 49 巻 45-55
    発行日: 2020/08/31
    公開日: 2020/09/03
    ジャーナル オープンアクセス

    The Tokyo Imperial Household Museum bird collection held by the Yamashina Institute for Ornithology (YIO) contains many specimens originated from the United States National Museum (USNM) at the Smithsonian Institution. Although the collection includes specimens of extinct species and type specimens, the specimen information kept in the YIO is incomplete. We examined various materials such as ledgers related to the specimens from USNM to clarify the collection transfer history. Our examinations indicated that the specimens from USNM in the Tokyo Imperial Household Museum collection had been derived via three routes: USNM sent (1) 431 specimens to the present Tokyo National Museum in 1877, (2) 773 specimens to the present National Museum of Nature and Science, Tokyo (NSMT) in 1877, and (3) 117 specimens to the present NSMT in 1887. We also confirmed that almost all the specimens from USNM are remained in YIO. The present study demonstrates that ledgers and notes on specimens are useful to clarify the collection transfer history which may improve the incomplete collection data.

  • 酒井 淳一, 久野 公啓, 堀田 昌伸
    Bird Research
    2018年 14 巻 S19-S21
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/09/25
    ジャーナル フリー

     長野県塩尻市にて生態調査のために捕獲したハチクマ Pernis ptilorhynchus orientalis 雌成鳥1羽の体表からシラミバエ Icosta (Icosta) longipalpis の雌1頭を得た.このシラミバエは日本における初記録種であり,渡りを行なう亜種ハチクマにおける初の寄生報告と考えられた.

  • 主に標本資料からの推察
    早矢仕 有子
    山階鳥類研究所研究報告
    1999年 31 巻 1 号 45-61
    発行日: 1999/03/31
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    主に博物館等に所蔵されている標本に基づいて,シマフクロウ(Ketupa blakistoni)の北海道における分布の変遷を調査した。日本国内に100体のシマフクロウ標本(骨格標本および冷凍保存を含む)の存在が確認された。そのうち87体が北海道内に,13体が北海道外で収蔵されていた。採集(保護•収容)地および採集年月日に関して一定の情報が得られているのは69体(すでに廃棄されたものを含む),由来が不明のものは35体であった。標本資料から確認できた北海道内のシマフクロウの分布域の最北部は上川支庁美深町であり,1950~60年代初頭の生息が確認できた。アイヌの祭事に関する記述からは,昭和初期にはさらに北部の天塩川中•下流域に生息していた可能性が高い。一方分布域の南限は函館市近郊の大沼であり,1800年代の生息が確認された。過去においてシマフクロウが生息しており,現在までに生息が確認できなくなった地域は,函館市周辺から内浦湾岸に至る北海道南部,札幌市周辺の石狩平野一帯,天塩川流域の北海道北部であった。北海道南部から消失したのは1950年代前後,北海道北部で1970年代,石狩平野から姿を消したのは1980年前後であったと推察される。北海道南部•北部からシマフクロウが消失したと推察される1950年代は北海道において国有林の天然林が大面積皆伐され,単一樹種の針葉樹の造林地へ転換され始めた時期と一致する。この森林の改変が生息地の消失の最大の要因であると推察される。1954~1995年の間に収集された回収地が判明している死体あるいは保護後死亡した54個体のうち38個体(70.4%)に関して死因に関する情報が残されており,死因が明らかな31個体(57.4%)はすべてが人為的要因による事故死であった。死因で最も多かったのが養魚場や孵化場で防鳥網等により引き起こされた溺死で14件(36.8%),交通事故が8件(21.1%),電線での感電死が5件(13.2%),トラバサミによる死亡が2件(5.3%),海岸での防波ブロックに侵入しての溺死と高校の煙突に侵入して死亡した事例が1件づつであった。北海道におけるシマフクロウの過去の分布をさらに正確に握するために,古文書等の文献調査とアイヌ民族への聞き取りが必要である。
  • 韓国慶尚北道英陽郡「長坡川文化祭」に関する民俗誌的研究
    李 鎮教, 金 廣植
    日常と文化
    2023年 11 巻 23-48
    発行日: 2023/03/31
    公開日: 2023/04/02
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • 黒田 長久
    山階鳥類研究所研究報告
    1966年 4 巻 5 号 384-387
    発行日: 1966/06/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    筆者は1965年度生態学会総会でカッコウ類のタカ斑擬態の意義について考察を述べた(動物学集報3月1966)。その際,タカ斑自体に相手を威圧する効果があることに言及した。この短報では,それをさらにほり下げてみたい。白地に黒の太い帯をなす猛禽斑は,猛禽類の翼や尾の下面で著しい。猛禽が獲物を捕える瞬間はこの翼尾の下面の斑を最大限に展開するので獲物をすくませ,捕えてからも翼を拡げるので(体のバランスをとるため),ますます相手を威圧して捕獲を容易にするだろう。タカ斑が困難な獲物を捕える種類でより著しく発達していることは,この想定を支持する。例えば,Falco, Accipiter, Spizaetus,とくに最強のStephanoetusやハーピーイーグルHarpiaに至り斑は最も大胆であり,ノスリ,トビなどネズミを主食とするものや魚食のウミワシ類や屍食のハゲワシなどでは斑は著しくない。但しイヌワシは例外だが,このグループは比較的弱いものを捕えるアシナガワシなどの小型種から進化したものと考えられる。
    この仮説は,タカ斑とそうでない模型で鳥類の反応を試せば実験的に証明ができよう。筆者が簡単な実験を行なったところでは,明らかではなかったが,組織的な実験を試みる必要がある。
    ハチクマはヂバチを食べる弱い種でありながら,タカ斑を示す(とくに尾)例外といえるが,これは他の猛禽とくに人型のクマタカの攻撃に対する予防的擬態であると考えうる。この両種は共に熱帯系の森林の鳥で,セレベスのクマタカSpizaetus lanceolatusとハチクマPernis celebensisは,幼鳥は幼鳥,成鳥は成鳥に極めて類似している。この鳥では,後者はその擬態によって種を維持できたとさえ考えられる(幼鳥と幼鳥,成鳥と成鳥の類似は,タカ類に多い幼鳥の白の多い型が両者にあり,擬態淘汰を経たのであろう)。猛禽がより弱い猛禽を他の鳥と同様に獲物として扱うことは,
    ワシミミズク
    やオオタカの食餌物に多くのタカやフクロウの類が含まれている例で明らかである。
    また,カッコウ類でもタカ斑はやはり翼や尾の下面にのみみられ,地上の仮親の巣を発見するのに威脅飛行を行なって親鳥を追い出す習性や産卵中仮親の攻撃を受けた時など翼尾を開き,その裏のタカ斑を展開する習性があり,籠鳥が人に対してこの動作をなしたことは昨年報じた。
    かようにみると,猛禽やカッコウ類のタカ斑は,共に相手を威圧する効果があり,それにより,前者では獲物の捕殺を容易にし,カッコウ類では仮親の巣に寄生産卵の成功率を高め,共に生存に有利なため淘汰進化したものと考えられる。そこで,機能的には捕食と寄生産卵の違いがあるが,その起原は鳥類の羽斑の一つの遺伝因子(タカ斑因子)が選択強化されたものに過ぎない。そして,それに似た斑は,例えば,キジ類の翼にもみられるが,この場合は保護色効果として発達した(山階鳥類研究所)。
  • 高見 一利
    日本野生動物医学会誌
    2012年 17 巻 2 号 63-71
    発行日: 2012/06/29
    公開日: 2018/07/26
    ジャーナル フリー

     近年,高病原性鳥インフルエンザウイルスが野鳥と家禽の双方から検出される事例が増加している。重篤な感染症の発生が報告されるなかで,国内の動物園・水族館では,世界各地の多種多様な鳥類が数多く飼育されており,その中にはIUCNのレッドリストやCITESの附属書などに掲載されているような希少種が多く含まれているため,飼育下の鳥類に対する対策の確立も急務となっている。飼育下の野生動物は,飼育環境や個体管理方法などの点で家畜や家禽,犬猫などと全く同じ条件では扱うことができないため,感染症対策においても異なった判断が求められることがある。感染症対策の選択肢となるワクチンは,経済動物などに対して使用が規制されているものもあるが,対象となる種やその飼育方針を考慮しつつ慎重に適用することで,飼育下の野生動物に対する有効な対策の1つとなると考えられる。

  • 藤田 一郎
    生物物理
    1992年 32 巻 3 号 147-153
    発行日: 1992/05/25
    公開日: 2009/05/25
    ジャーナル フリー
    Barn owls localize sound most accurately among all animals. Studies on the brain mechanisms of their sound localization represent a case where many important questions in sensory physiology can be addressed in a straightforward way. This article will review our current understanding of how neurons in the owl's auditory system create their selectivity to position of sounds.
  • 竹内 啓
    獣医麻酔
    1984年 15 巻 1 号 91-93
    発行日: 1984/04/01
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • -フクロウのペリット分析と骨格図作成-
    千賀 しほ, 大鹿 聖公
    生物教育
    2014年 54 巻 3-4 号 130-139
    発行日: 2014年
    公開日: 2019/09/28
    ジャーナル フリー

    ペリットとは,食肉性の鳥類がのみ込んだ食物の中の未消化物を固まりにして吐き出したもので,一般に猛禽類の食性を調べる方法として用いられている.日本においても,先行研究でアメリカから輸入されたフクロウのペリット教材を使った授業実践が行われ,教材としての有効性が示されている.しかし,日本ではアメリカ産のフクロウが身近ではなく,また1個のペリットから採取できる動物が統一できないなどといった教材としての課題かおる.現行の学習指導要領では,生徒の実感を伴った理解を図るために,地域資源や社会教育施設の活用が強調されるようになった.そこで本研究では,フクロウを飼育している動物園に着目し,地域の素材を生かした身近で体験的な教材の開発を目的として,動物園のペリットを活用した教材開発を行った.

    ペリットの教材としての価値を探るため,国内の動物園から入手できるペリットを解剖し,エサと採取できる骨との関係を比較検討した.その結果,食べているものによってペリットの色が違い,それぞれに利点や欠点があることが明らかとなった.しかし,採取できる骨に差はあるものの,ペリットを解剖することで捕食された小動物の骨格や毛などを取り出すことができるため,ペリットの解剖作業を通して,フクロウが動物を食べているという体験を伴った理解が容易になると考えられる.このようなペリットの利点を生かし,フクロウのエサ及びペリットの解剖結果をもとに,マウスとヒヨコのペリット教材用の骨格図を開発した.開発した教材は,中学校理科第2学年「動物の生活と生物の変遷」や第3学年「自然と人間」の単元で活用できるとともに,動物園での教育活動としても活用できると考えられる.

  • *藤澤 希望, 池中 良徳, 山本 秀明, Eun-Young KIM, Jin-Seon LEE, 岩田 久人, 石塚 真由美
    日本トキシコロジー学会学術年会
    2010年 37 巻 O-52
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/08/18
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】鳥類はダイオキシン類に対して非常にハイリスクであることが知られており,特に魚食性鳥類や猛禽類は体内のダイオキシン類 蓄積濃度が非常に高いという報告もある。本研究では,ダイオキシン類が結合する芳香族炭化水素受容体(AhR)について,分子生物学 的解析を行い,鳥類間における比較を行った。
    【方法】シロフクロウ,アメリカ
    ワシミミズク
    ,ゴイサギ,フンボルトペンギン,ダチョウ,チリフラミンゴ,インドクジャク,アオミ ミキジ,ハヤブサの肝臓よりtotalRNA抽出を行い,AhRのcDNAについて塩基配列を解析した。さらにこのうち数種の鳥類に関しては, クローニングしたAhR全長をCOS-7細胞に発現させ,レポーターアッセイにてこれらAhRの転写活性化能を評価した。また,ダチョ ウにおいては初代培養細胞をAhRリガンドに曝露し,realtime-PCRによってダイオキシン類曝露の汚染マーカーとなるCYP1A5の誘 導能を調べた。
    【結果】今回解析を行った配列に既報の鳥類AhR1塩基配列を加え系統樹を作成したところ,シブリー・アールキスト鳥類分類による 系統樹と酷似していた。またリガンド結合能を決定する二つのアミノ酸配列に着眼し比較した場合,これら鳥類が高感受性型(I324と S380),低感受性型(V324とA380),中間型(I324とA380)の三種類に分類されることがわかった。中でも,今まで高感受性型のAhRアミノ酸 配列を有す鳥類はニワトリの他報告が無く,今回,系統樹では離れた位置に属するダチョウが,唯一ニワトリと同じ高感受性型である ことが明らかとなった。
  • 風間 辰夫, 土田 崇重
    日本鳥類標識協会誌
    2018年 30 巻 2 号 80-106
    発行日: 2018/12/31
    公開日: 2021/03/31
    ジャーナル フリー

    本稿では,日本産鳥類308種,外国産鳥類201種について調べたので,ここに報告する.尾羽枚数は生体および剥製,入手した死体から数えた.

  • ―中学校理科「自然と人間」における授業実践とその効果―
    千賀 しほ, 大鹿 居依, 大鹿 聖公
    生物教育
    2015年 55 巻 2 号 84-95
    発行日: 2015年
    公開日: 2019/09/28
    ジャーナル フリー

    学習指導要領の改訂により,理科では観察・実験や自然体験,科学的な体験を一層充実させ,実感を伴った理解を図ることが重視されている.中学校では,第3学年「自然と人間」の単元において食物連鎖が扱われている.しかし,食物連鎖に関する学習においては,直接体験できる観察・実験などが少なく,教科書での取り扱いでも写真や模式図などで学習することが中心となっている.動物園のフクロウのペリットは,教材としての欠点はあるものの,解剖を通して捕食された小動物の骨格や毛などを取り出すことができ,また複数の動物の骨を採取することが可能である.そこで,本研究では動物園のペリットの利点を生かし,中学校第3学年「自然と人間」において学習する「生物の数量的な関係」の学習と関連させて授業を行い,教材の有効性について検討した.授業実践の結果から,ペリットの解剖を通して「食う食われるの関係」だけでなく,「生物の数量的な関係」についても体験を伴って理解できることが分かった.また,ペリットは生徒が実際にフクロウの食べていたものを調べることができるため,生徒にとって興味深い活動であり,25分あれば骨の同定・配置まで行うことができるために1時限の授業の中で十分に活用できる.さらに,動物園のペリットはフクロウのエサの実態が把握できるため,フクロウの「食性」を特定することに時間をかけることなく,生物の数量的な関係について考える時間を授業の中で設けることが可能であり,教師による解剖中の支援も行いやすくなると思われる.このような,動物園の提供物を学校で活用した本実践は,動物園との教育連携を進める新たな方法としても提案できる.

  • 米田 政明, 阿部 永, 中尾 弘志
    山階鳥類研究所研究報告
    1979年 11 巻 1 号 49-53
    発行日: 1979/01/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    1.北海道斜里郡小清水町の耕地防風林において,1966-67年,69-70年,73-74年,76-77年の4冬期間に,食性を明らかにするためエゾフクロウのペレットを採集し分析した。
    2.ペレットの分析結果,哺乳類としてはネズミ類7種,トガリネズミ類2種,モモンガ,イイズナが,そして鳥類としては,コゲラ,ヒヨドリ,ニワトリの3種が餌動物として同定された。餌動物とし哺乳類は出現数で約90%をしめ鳥類よりずっと多かった。
    3.餌動物のうちネズミ類では,その種類構成に大きな年変化が見られたが,全体としてはエゾヤチネズミが多く,続いてエゾアカネズミ,ドブネズミが多く見られた。
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