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クエリ検索: "ワニワニパニック"
17件中 1-17の結果を表示しています
  • 小野 雄次郎
    人間工学
    2006年 42 巻 Supplement 号 14-15
    発行日: 2006/06/09
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
  • *伊藤 亜希子, 池川 公章, 川田 洋子, 杉本 智穂, 奥村 悦之
    理学療法学Supplement
    2004年 2003 巻 272
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/04/23
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】
     デイサービスセンター利用者の嚥下機能を調査し,日常の生活状況が嚥下機能とどのようにかかわっているかを明らかにすることで,嚥下機能を保つためにデイサービスにおいての取り組みを考える目的で本研究を行った。
    【対象と方法】
     対象は,某デイサービスセンター2施設のうち,痴呆を認めず,コミュニケーション良好な利用者71名(男性20名,女性51名)。平均年齢83.1±9.1歳であった。
     方法は,利用者を主に介護している職員により,当該利用者の老人保健福祉計画における移動能力の指標と1) 自分で食事ができるか,2) 食事をする場所,3) 食事形態,4) 汁物の摂取,5) よく笑うか,などの生活食事状況15項目。嚥下機能の判定に反復唾液嚥下テスト(以下,RSST)を調査し,嚥下機能と移動能力および生活食事状況との関連を分析した。また,嚥下機能と関連を認める項目においてはオッズ比を算出した。
    【結果】
     移動能力と嚥下機能との関係は,「介助により外出し,日中ベットから離れて生活する」と「外出の頻度が少なく,寝たきり生活をしている」を分割点にした場合,移動能力の高い利用者はオッズ比4.55でRSSTが30秒間に3回以上できる者の割合が有意に大きかった。
     生活食事状況と嚥下機能の関係は,「自分で食事ができる」利用者は,オッズ比14.25でRSSTが30秒間に3回以上できる者の割合が有意に大きかった。「食事をする場所」ではベットやふとん以外の場所で食事をする利用者は,オッズ比6.87でRSSTが30秒間に3回以上できる者の割合が有意に大きかった。「食事形態」では普通食を食べている利用者はオッズ比18.66でRSSTが30秒間に3回以上できる者の割合が有意に大きかった。「汁物の摂取」については食べる利用者はオッズ比6.87でRSSTが30秒間に3回以上できる者の割合が有意に大きかった。「よく笑う」利用者はオッズ比4.55でRSSTが30秒間に3回以上できる者の割合が有意に大きかった。
    【考察】
     本結果より,デイサービス利用者はレクレーション時の身体的活動範囲を多くし,エレベーター使用を減らし,階段を利用するなどの移動形態の変化。小グループを利用しての声出し読書や口腔機能向上の為の訓練を取り入れたゲーム,良好なコミュニケーションにより笑う機会を増やすなどのアプローチを試みていく必要がある。
    【まとめ】
     デイサービスセンター利用者の嚥下機能関連要因を検討した結果,嚥下状態が良好であることと,日中ベットから離れて生活すること,食堂において自分で普通食を食べ,笑うことができる状態間には関連が示唆された。
  • *河野 一郎, 禰占 哲郎, 上島 隆秀, 高杉 紳一郎, 岩本 幸英, 岡田 修司, 根岸 玲子, 鈴木 理司, 河村 吉章, 石井 櫻子
    理学療法学Supplement
    2004年 2003 巻 271
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/04/23
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】老人福祉施設では、利用者の増加に伴いそのニーズも多様化しており、独自のサービスを工夫し提供している。その一環としてゲームセンター用の業務用ゲーム機を導入している施設もある。ゲーム機には、楽しく夢中になることで自発的に身体を動かす効果が期待されているが、その身体機能改善効果の科学的検証はほとんどなされていない。今回、デイサービス利用者に対するゲーム機導入の有用性について検討した。
    【方法】対象は青森県八戸市のCデイサービス利用者のうち、痴呆を有する者を除き、ゲーム機導入時から1年間継続してデイサービスを利用した者27名であり、ゲーム機を継続的に使用した群(ゲーム機群)8名(男2名、女6名、年齢79.1±5.5歳)およびゲーム機を使用しなかった群(未使用群)19名(男1名、女18名、年齢79.4±6.6歳)に分類した。
     両群とも各種体操や集団レクレーション等、一般的なデイサービスのプログラムを受けており、ゲーム機群ではこれに加え各人が自由選択したゲームを週1から3回行った。なおゲーム機群のすべての対象者は右手でゲームを操作していた。
    使用したゲーム機は、namco社製 “
    ワニワニパニック
    ”(ワニ叩き)、“ドドンガドン”(ボーリング)、“プロップサイクル”(自転車)、“ジャンケン倶楽部”(階段昇降)であった。
    導入前および導入後2ヶ月毎に体力測定を行い、2群を比較検討した。体力測定の項目は、光刺激に対する反応時間(反応時間)、長座体前屈、Functional Reach(FR)、膝伸展筋力(両側)、握力(両側)、10m最大努力歩行(歩行速度)であった。
     統計学的検討は、まずTwo-way ANOVAを行い、次に各群で、導入前と導入後の各月をそれぞれ対応のあるt検定にて比較検討した。
    【結果】ANOVAでは、すべての項目において両群間に有意差は認められなかった。しかし、t検定では、導入前に比べて複数の測定月で有意差を認めた。その項目は、ゲーム機群でFR、長座体前屈、左手握力、未使用群で反応時間、両手の握力であった。このうち両群とも握力は低下傾向で、他の項目は改善傾向であった。
    【考察】“
    ワニワニパニック
    ”では出現するワニに対して前下方にハンマーを振り下ろす動作が、“ドドンガドン”では前方の目標物に対してボールを押し出す動作が要求されるため、前方への重心移動を反映するFRと前方への柔軟性を含む長座体前屈で改善傾向があったものと考えられる。また、握力についてゲーム機群の右手のみが有意な低下を示さなかったことは、ハンマーやボールを握ることで握力が維持されたものと考えられる。
     楽しみながら行うアクティビティは内発的動機付けを促し、長期継続の効果が期待できる。今後は症例数を増やしゲーム機使用の効果をさらに明確にすると共に、心理面の評価も加味した研究を実施していく予定である。
  • 河村 吉章
    年次大会講演資料集
    2008年 2008.9 巻 C04(6)
    発行日: 2008/08/02
    公開日: 2017/08/01
    会議録・要旨集 認証あり
  • ―不登校ぎみの児童の事例を通して―
    秦 裕也, 藤崎 ちえ子
    徳島文理大学研究紀要
    2018年 96 巻 93-100
    発行日: 2018/09/09
    公開日: 2019/02/20
    研究報告書・技術報告書 フリー

    本稿は通級に通う不登校ぎみの小学校1 年男児のプレイセラピーの事例を通してセラピールームでの児童の行動化への対応と課題を検討したものである。児童は発達の緩やかさから学校での劣等感を抱えそれがセラピーでの攻撃行動に表現されていたと思われる。またセラピー経過の途中より母親の恋人との問題が浮上し児童の攻撃行動が学校での人間関係だけでなく家庭の問題とも関係している可能性が考えられた。しかしセラピストは「受容的な関わり」に捉われたあまり攻撃行動に対して明確な枠組みで制限を加えることができなかった。そのためなかなか攻撃行動は収まらなかったと思われる。事例を通して限界を超えた行動に対しての明確な枠を設けることの重要性を検討した。

  • 上島 隆秀, 高杉 紳一郎, 河野 一郎, 禰占 哲郎, 高橋 みゆき, 河村 吉章, 岩本 幸英
    理学療法学Supplement
    2014年 2013 巻 1281
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/09
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】総務省発表によれば,2013年9月15日時点の人口推計で,65歳以上の高齢者が総人口の25%に達した。今後,高齢者人口の増加とともに,介護予防対策は多様なニーズに応えるべく,その多様化が求められてくると予想される。介護予防対策として,リハビリテーションの重要性も認識されているが,継続のための仕組みやモチベーションを高める工夫が不十分である現状は否めない。一方,家庭用ゲーム機の本格的な普及から30年が経過し,ゲームは,シリアスゲームやゲーミフィケーションとして今後,医療・介護分野においてもますます身近になるものと考えられる。今回,デイサービスセンターに導入されたリハビリ用ゲーム機の活用効果について報告する。【方法】対象はY市のKデイサービスセンター利用者のうち,ゲーム機を継続的に利用した群(ゲーム群)15名(男性1名,女性14名,平均年齢85.3±5.8歳)およびゲーム機を全く利用しなかった群(非ゲーム群)96名(男性20名,女性76名,年齢85.0±6.4歳)である。この両群を対象に体力測定を行い,ゲーム機活用効果について検討した。使用したゲーム機は,主に高齢者の運動機能向上を目的として開発されたものであり,上肢の筋力・敏捷性向上を目的とした「ハンマーフロッグ」「
    ワニワニパニック
    」,下肢の筋力・敏捷性向上を目的とした「ドキドキへび退治2」,目と手の協調性向上を目的とした「ポンポンタッチ」である。両群とも通常のデイサービスプログラムを行っており,ゲーム群ではさらに,自らの意思で選択したゲームも行っていた。測定項目は,握力,Functional Reach(FR),開眼片脚立ち(片脚立ち),光刺激に対する反応時間(反応時間),3mTimed Up and Go Test(TUG),ステッピング(ステッピング)であった。そして,体力測定により得られた結果から,開始時と7カ月後のデータを対応のあるt検定にて比較検討した。【倫理的配慮,説明と同意】対象者および家族には,当該デイサービスセンターにて文書による説明を行い,同意を得ている。【結果】両群の開眼片脚立ちにおいて,開始時と7カ月後の比較で改善傾向が認められた。ゲーム群4.9秒→8.2秒(P=0.084),非ゲーム群4.6秒→8.3秒(P=0.059)。ゲーム群における3mTUGにおいて,開始時と7カ月後の比較で改善傾向が認められた。12.3秒→10.4秒(P=0.073)。【考察】今回,ゲーム群,非ゲーム群ともに有意な改善を示した測定項目は認められなかった。我々は,第39回日本理学療法学術大会において,「デイサービス利用者のゲーム機による身体機能改善効果」について研究し,その結果,ゲーム群においてFR,長座体前屈の有意な改善を認めたことを報告しているが,この研究では,有意な改善が認められるまで1年を要している。一方,本研究は,まだ8カ月を経過した時点であり,今後,より明確な結果が出る可能性がある。現在,ゲームの総合得点および実施回数を積算した数値を基にした評価を開始しており,ゲーム回数の多寡による影響についても分析する予定である。ゲーム群の対象者に対する聞き取りでは,リハビリのため,楽しいから,負けたくないという声が挙がっている。ここに継続のための仕組みやモチベーションを高める工夫へのヒントが隠されていると考えられる。非ゲーム群の対象者では,少なくとも一度はゲーム機を体験していたが,ゲームに関心がないなどの理由で,ゲームを行っていなかった。ゲームに限らず,多様な選択肢を提示することで,ICF(国際生活機能分類)が提唱する社会参加を促す一助となることが期待される。【理学療法学研究としての意義】今後,医療・介護分野においてもロボットやその他の支援機器導入が進むことが予想されるが,その際に重要となるのは利用者に合った機器選択である。適切かつ様々な選択肢を提供できる環境づくりは,多様化するニーズに対応できる理学療法を行う上での参考となることが期待される。
  • 医用電子と生体工学
    2001年 39 巻 Supplement 号 133-143
    発行日: 2001/05/09
    公開日: 2011/10/14
    ジャーナル フリー
  • 吉田 豊, 湯田 恵美, 横山 清子
    自律神経
    2021年 58 巻 2 号 210-213
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/07/06
    ジャーナル フリー

    本研究では,2種類のテーブルゲームを用いて,ゲーム中の情動の違いと,自律神経活動に差が生じるか否かを脈拍変動から評価した.恐怖や興奮といったドキドキ感の情動が生じるゲームは呼吸性洞性不整脈の影響が強く,HFが増加した.また,LFの増加から,圧受容器反射による脈拍数の減少が生じたと考えられる.一方,面倒や腹が立つといったイライラ感の情動が生じるゲームは脈拍数と呼吸サイクルが速くなり,交感神経活動の促進が認められた.

  • -「ゲームの処方箋」プロジェクトへの取り組み-
    山本 聡, 山崎 隆, 山形 仁, 佐藤 正
    デジタルゲーム学研究
    2007年 1 巻 1 号 74-83
    発行日: 2007年
    公開日: 2021/06/01
    ジャーナル フリー
    「ゲームの処方箋」プロジェクトは、早稲田大学こどもメディア研究所との産学協同研究である(プロジェクトリーダー:早稲田大学・河合隆史助教授)。本プロジェクトは、科学的手法でゲームの「人間にとっての良い影響(効能)」及び「遊び方・視聴方法等の活用方法(処方)」に関する研究を行い、ゲームが日常生活でサプリメントのような役割を果たすための知見を得ることを目的としている。第一線の科学者及び臨床家がプロジェクトに関わり、205年4月からの1年間を第1期として実験・研究を行ってきた。その結果、きわめて新規性・有効性の高い結果が得られた。206年7月にはシンポジウムを開催し、結果の発表を行っている。
  • 益子 宗, 星野 准一
    画像電子学会誌
    2006年 35 巻 6 号 921-925
    発行日: 2006年
    公開日: 2012/03/01
    ジャーナル フリー
  • 前頭前野における脳血流変化
    *上島 隆秀, 高杉 紳一郎, 河野 一郎, 禰占 哲郎, 岩本 幸英, 河村 吉章, 小野 雄次郎, 山下 正, 渡辺 睦, 林山 直樹
    理学療法学Supplement
    2007年 2006 巻 1086
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/05/09
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】我々は株式会社ナムコ(以下,ナムコ)と共同で,高齢者でも安全かつ容易に下肢・体幹筋トレーニングが可能なゲーム機「ドキドキへび退治RT」(以下,へび踏み)を開発した。今回,ゲームプレイ中の脳血流変化を測定し,ゲームによる脳機能活性化について検討したので報告する。
    【方法】被験者は健常成人男性8名(平均年齢38.8歳)であった。脳血流変化は,前頭前野における酸素化ヘモグロビン(以下,oxy-Hb),脱酸素化ヘモグロビン,総ヘモグロビンの初期値からの変化量を,近赤外分光法にて測定した。測定機器は島津製作所製OMM-2001で,測定用プローブを前頭部に装着した。解析は,oxy-Hbの最大値および最小値から脳血流変動値を算出し,その値について比較検討した。実施したタスクは,「
    ワニワニパニック
    RT」(ナムコ製,以下ワニ叩き),「へび踏み」及び下肢筋力増強運動(以下,下肢筋トレ)とした。測定肢位は,「ワニ叩き」では立位,「へび踏み」及び下肢筋トレでは椅坐位であった。測定時間は,タスク実施60秒,タスク実施前に安静20秒,タスク実施後に安静40秒の計120秒とした。下肢筋トレは,重錘負荷による膝伸展運動であり,頭位の変化による影響を最小限にするため,被験者にはいずれのタスクにおいても可能な限り頭を動かさないように指示した。なお,被験者には事前に十分な説明を行い,同意を得た上で測定を実施した。
    【結果】前頭前野における脳血流変化は,個人差が大きく一般化できる特徴は見いだせなかったが,下肢筋トレに比べゲームにおいて,より大きな脳血流変化を生じる傾向が認められた。また,ゲーム経験の程度により,被験者間の特徴の違いも認められた。
    【考察】従来の業務用ゲーム機の多くは主に上肢を使うものがほとんどであるが,「へび踏み」は開発当初より下肢・体幹筋の活発な活動を狙っている。介護予防対策の一つとして,腸腰筋や前脛骨筋の強化が重要であるが,「へび踏み」は,楽しみながらこれらの筋肉をトレーニングすることが可能である。前頭前野は意欲や感情の中枢とされ,前頭前野の活性化は認知症予防対策としても注目されている。今回,脳血流変化に個人差が認められたことから,一律にゲーム機を使用するのではなく,個別対応としてゲーム機選択を行うのがよいのではないかと考える。
    【まとめ】ナムコと共同で開発したゲーム機の効果について,脳血流変化の観点から検討した。今後,本ゲーム機使用による介入効果についても研究を進めたい。
  • 医用電子と生体工学
    1998年 36 巻 Supplement 号 483-487
    発行日: 1998/05/14
    公開日: 2011/10/14
    ジャーナル フリー
  • 医用電子と生体工学
    1997年 35 巻 Supplement 号 376-380
    発行日: 1997/04/16
    公開日: 2011/10/14
    ジャーナル フリー
  • RTマシンを用いた取り組み
    *川畑 智
    九州理学療法士・作業療法士合同学会誌
    2008年 2008 巻 73
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/12/01
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】
    あそびRe(リ)パークは、環境省国立水俣病総合研究センターの介護予防等在宅支援モデル事業を受託し、平成18年度より「ゲーム機」を用いた取り組みを展開している。今回、その事業運営の中で身体反応速度と認知機能との関係性を研究し、一定の知見を得たのでここに報告する。
    【方法】
    芦北町のグループホーム入所者(認知症群)13名(男2名、女11名平均年齢84.2±6.3歳)と、同町内に在住する一般高齢者56名(男性11名、女性45名、平均年齢76.9±6.2歳)を対象とした。
    認知機能評価として、一般高齢者には、かなひろいテストを実施し、年齢別認知症境界域数値から、健常群51名と認知症疑い群5名の2群に分類した。
    また、認知症群には、改訂版長谷川式簡易知能評価スケール(以下、HDS-R)を用いた(HDS-R平均4.7±4.2点)。
    これらの3群において、身体反応速度を簡易に点数化できる、株式会社ナムコのリハビリテーションマシン「
    ワニワニパニック
    RT」(以下、ワニ叩き)に取り組んでもらい、ゲーム得点と認知機能を比較した。
    統計処理は、Bartlett検定で分散の均一性を確認し、一元配置分散分析、多重比較検定(Scheffe法)を用い、各群間の有意差を判定した。なお、全ての統計手法とも、有意水準は1%未満とした。
    【結果】
    ワニ叩きゲームの得点は、健常群で70.2±11.3点、認知症疑い群で26.8±5.8点、認知症群で22.8±15.1点であった。統計処理の結果、健常群と比べ認知症群ではワニ叩きの得点が有意に低かった(p<0.01)。
    また、認知症疑い群においても健常群と比べ、ワニ叩きの得点が有意に低かった(p<0.01)。
    これに対し、認知症群と認知症疑い群の比較では、ワニ叩きの得点に有意な差は認められなかった。
    【考察】
    ワニ叩きは、制限時間内に可能な限り出てくるワニを叩くゲームであり、ワニ出現を瞬時に認知・判断し、叩打反応として適応する動作の反復作業である。
    健常群と比べ、認知症群や認知症疑い群において有意に得点が低い結果となったが、この理由として「動作の不活発性」や「注意の集中力減退」などが考えられる。また、ワニ叩きの得点で40点未満の場合、HDS-Rや、かなひろいテストなどのスクリーニングで認知症と疑われる可能性があることも考えられる。
    【まとめ】
    今回の研究で、身体反応速度と認知機能との関係が明らかとなった。今後は、症例数を増やし、認知症スクリーニングとの関係性や身体反応速度を高めるリハビリテーション手法が認知機能にどれほどの効果を及ぼすかを検証していきたい。
  • ~熊本県認知症予防モデル事業での取り組み~
    *川畑 智
    九州理学療法士・作業療法士合同学会誌
    2010年 2010 巻 13
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/15
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】
    平成21年12月より熊本県庁高齢者支援総室(現、長寿社会局)の事業として「熊本県認知症予防モデル事業」が始動し、「あそび」と「リハビリテーション」を融合させた認知症予防プログラムの研究開発が進んでいる。
    今回は、身体機能と認知機能との関係性について調査し、一定の知見を得たので、ここに報告する。
    【対象】
    熊本県認知症予防モデル事業を受託した県内2施設の事業参加者63名(男性16名、女性47名、平均年齢82.6±6.9歳、要支援者数44名、要介護者数19名)。
    【方法】
    身体反応評価としては、バンダイナムコ社製「
    ワニワニパニック
    RT(以下、RTマシン)」の得点と、三協社製「アイタッチ(以下、光反応マシン)」を用いた120秒間の光刺激反応における正答数、誤答数、無答数の測定を行った。また認知機能評価として改訂版長谷川式簡易知能評価スケール(以下、HDS-R)を実施し、疑認知症群と非認知症群の2群に分類し、2群間における身体反応の違いや、身体反応評価と認知機能評価との関係性について検証した。統計処理にはF検定、2標本t検定を行い、有意水準は5%以下とした。
    また、本研究は事業参加者や家族の同意に加え、事業を受託した2施設の各倫理委員会より承認を受けており、ヘルシンキ宣言に沿った研究である。
    【結果】
    疑認知症群(HDS-R:16.3±3.7点)と非認知症群(HDS-R:25.1±2.5点)の身体反応を比較すると、RTマシン得点では、疑認知症群37.3±20.4点、非認知症群53.8±23.4点で、有意な得点差が認められた(p<0.05)。
    また、光反応マシンでは、正答数において、疑認知症群78.3±42.4点、非認知症群110.7±37.6点、無答数において、疑認知症群37.4±17.0点、非認知症群25.5±10.8点と、2群間に有意差が認められた(p<0.05)。
    【考察】
    RTマシンや光反応マシンは、視覚刺激に伴う上肢反応を測定するものであり、視覚情報の入力から叩打出力までを瞬時的、反復的に反応することが求められる。
    今回、非認知症群と比べ、疑認知症群ではRTマシンや光反応マシンの反応回数が有意に低下していることがわかったが、この原因として、認知機能低下による「脳内における情報処理能力の低下」に伴う「動作の不活発性」や「注意力・集中力の減退」などが考えられる。
    光反応マシンの正答数を1回反応時間で算出すると、疑認知症群では1.53秒/回、非認知症群では1.08秒/回となり、疑認知症群の反応速度は、非認知症群の約70%であることが示唆される。
    【まとめ】
    今回の研究で、身体反応速度が認知機能に深く関与していることが分かった。今後は、認知機能スクリーニングテストとしての可能性や、転倒骨折との関係性、認知機能と身体反応の学習効果の関係性についても研究していきたい。
  • リハビリテーション医学
    2006年 43 巻 2 号 79-104
    発行日: 2006/02/18
    公開日: 2010/02/10
    ジャーナル フリー

     
    転倒の要因—ヒトはなぜ転ぶのか—…中馬 孝容 79

    医療機関における転倒予防教室…奥泉 宏康,黒柳 律雄 長谷川 伸,武藤 芳照 長谷川亜弓,太田 美穂 83

    地域における転倒予防の取り組み…高杉紳一郎 87

    入院患者の転倒予防の取り組み…菊地 尚久 91

    エビデンスに基づいた転倒予防…大高 洋平,里宇 明元 96
  • 岡本 五十雄, 逢坂 悟郎, 長谷 好記, 中村 精一, 小林 慶子, 渡名喜 良明, 新谷 周三, 椿原 彰夫, 伊藤 裕之, 小林 由紀子, 苅安 誠, 横山 通夫, 稲川 利光, 湧上 聖, 出江 紳一, 小山 祐司, 徳田 佳生, 野崎 園子, 石井 雅之, 青柳 陽一郎, 今田 元, 関 勝, 中角 祐治, 竹之山 利夫, 猪飼 哲夫, 石井 雅之, 川北 慎一郎, 秋庭 保夫, 吉村 菜穂子, 平田 繁, 橘田 亜由美, 菅沼 宏之, 鈴木 大雅, 後藤 健, 大田 早苗, 越智 文雄, 玉置 由子, 甘井 努, 園田 茂, 辰濃 尚, 小林 健太郎, 宮本 寛, 野々垣 学, 濱 聖司, 青木 重陽, 石田 健司, 水尻 強志, 大山 輝夫, 松永 厚美, 高杉 紳一郎, 小林 隆司
    リハビリテーション医学
    2004年 41 巻 Supplement 号 S284-S299
    発行日: 2004/05/18
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
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