本稿は2020年8月に開館した角川武蔵野ミュージアムとその内部施設であるマンガ・ラノベ図書館の成立過程を入り口とし、小説分野においてエンターテインメント性の強い作品を扱うアーカイブの必要性を確認するとともに、同施設の活動であるライトノベルアーカイブプロジェクトについて概説する。開館当初、株式会社KADOKAWAの刊行作品のアーカイブとしてスタートした同施設が、現在なぜ“ライトノベル”と呼ばれるエンターテインメント性の強い小説作品の網羅的な収集=アーカイブプロジェクトを実施し、出版社横断的な施設として活動するに至ったか。その過程を整理し、紹介したい。
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