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全文: "下頭頂小葉"
410件中 1-20の結果を表示しています
  • 柳沼 重弥, 菊池 礼司, 岩井 栄一
    失語症研究
    1982年 2 巻 1 号 215-224
    発行日: 1982年
    公開日: 2006/11/22
    ジャーナル フリー
  • 光武 翼, 一ノ瀬 和洋, 堀川 悦夫
    理学療法学Supplement
    2012年 2011 巻
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/08/10
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】 近年、他者行動の観察によってmirror neuron(以下MN)が活性化され、効率的な運動学習を促進するという報告などがあり(Small SL, 2010)、様々な研究によってイメージ想起時の脳活動が明らかにされている。しかし、観察者が過去に経験していない他者行動の観察や観察された行為の目的が明確ではない場合は、MNの活性化が起こりにくい(Cross ES, 2009: Calvo-Merino B, 2005)。そのため、目的が明確である手指などの緻密な操作はMNが活性化し、イメージ想起しやすいが、頸部は眼球運動と頭部に連動する部位(Gordon J, 1991)であり、頸部運動自体は目的が明確ではない。従って、頸部は観察によるイメージ想起が行いにくいと考える。しかし、レーザーポインターを使用して、自己の頸部運動を身体外部に表出することで、視覚的にイメージ想起することができるのではないかと考える。今回、レーザーポインターを用いて頸部運動を視覚化し、イメージ想起時の脳領域を明らかにすることを目的に近赤外光脳機能計測(以下NIRS)を用いて検討を行ったため報告する。【方法】 対象は健常成人男性8名(23.6±2.0歳)とした。方法は、NIRS(島津製作所製FOIRE-3000)を使用し、脳機能測定部位は、脳波における国際10-20法のCzを中心に縦6列、横5行とした。送光・受光プローブは各15個を格子状に設置し、そのプローブ間における49chを計測した。測定肢位は、椅子に腰かけた座位姿勢で行った。課題は、頭頂部に設置したレーザーポインターを壁に投射した状態から、開眼で頸部正中位から右回旋を行い、それに伴い投射された光追視を行った。その後、閉眼で頸部回旋に伴う光の移動をイメージ想起した時の脳活動を計測した。イメージ遂行時間と安静時間は、15秒ずつ交互に3回繰り返し、解析は、各Ch1~49のOxy Hb平均値を用い、レーザーポインターによる光追視イメージ想起時と安静座位時の脳活動差を算出した。統計学的検討は、Wilcoxonの符号付順位和検定を用い、有意水準は5%未満とした。【説明と同意】 本研究参加者に対して研究内容を十分に説明し、文書にて同意を得た。【結果】 Ch9に位置する左下頭頂小葉領域でレーザーポインターによる光追視イメージ想起(0.0044±0.0033)と安静座位(-0.0017±0.0041)において有意差が認められた(p=0.0357)。また、Ch36に位置する左運動前野領域で光追視イメージ想起(0.0024±0.0030)と安静座位(-0.0009±0.0018)において有意差が認められた(p=0.0499)。【考察】 下頭頂小葉は視覚、体性感覚、聴覚などの感覚情報を入力・統合する領域で視覚的運動イメージを伴った身体像を形成する。そのため、頸部回旋に伴うレーザーポインターの光追視をイメージ想起することで、下頭頂小葉領域が活動したと考える。運動前野は下頭頂小葉の入力情報に基づいて、企画・準備・実行を担っており、身体外部からの情報に対応し、運動実行や運動学習を行う領域である。一般的に眼球運動が頸部回旋運動より早く生じるが、今回は光追視を行うことにより、眼運動と頸部回旋運動のタイミングがほぼ同時に行われている。その結果、前運動皮質近傍にある運動眼野や補足眼野などの眼球運動に関与する領域より、視覚的にイメージ想起することによって頸部回旋運動の企画、準備が行われ、運動前野が活動したと考えられる。MNは腹側運動前野、下頭頂小葉、上側頭溝領域などに存在し、これらの領域は連携してmirror neuron system(以下MNS)を形成している。MNSの機能は、模倣による学習や他者の意図の理解などがある。従って、下頭頂小葉と運動前野に活動が認められたことから、頸部の回旋運動を光追視という視覚化することによってMNSが活動し、頸部における効率的な運動学習が行える可能性が示唆された。頸部深層筋は筋紡錘が豊富に存在するため、今後、頸部における視覚と体性感覚の入力情報を明確にするとともに、身体図式が破綻している患者に対してレーザーポインターを使用することで視覚的に認識することが運動療法として有効かどうか検討していく。【理学療法学研究としての意義】 MNSは模倣による学習機能があり、身体図式の構築を担っている。脳卒中患者や頸椎疾患患者は頸部における身体図式が崩れている患者が多い。そのため頸部運動を行う際、レーザーポインターを用いて、視覚化することによって身体図式を再構築できる可能性が示唆された。
  • 木原 健, 池田 尊司, 松吉 大輔, 廣瀬 信之, 苧阪 直行
    日本心理学会大会発表論文集
    2008年 72 巻 3AM135
    発行日: 2008/09/19
    公開日: 2018/09/29
    会議録・要旨集 フリー
  • 藤原 敬三, 内藤 泰, 篠原 尚吾, 菊地 正弘, 堀 真也, 山崎 博司, 眞鍋 朋子, 東田 海
    AUDIOLOGY JAPAN
    2008年 51 巻 5 号 533-534
    発行日: 2008/09/05
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
  • 辻本 憲吾, 中野 英樹, 大住 倫弘, 森岡 周
    理学療法学Supplement
    2014年 2013 巻 0390
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/09
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】半側空間無視患者に対するリハビリテーションとして,トップダウンおよびボトムアップ的アプローチがある。なかでも,運動視刺激を用いたボトムアップ的アプローチは,半側空間無視を軽減させることが明らかにされている(Plumer, 2006)。この運動視刺激を用いたボトムアップ的処理過程にはWhen経路が関与することが明らかにされており(Batteli, 2007),これは第一次視覚野からMiddle Temporal(MT野)・Middle Superior Temporal(MST野)を経由し,下頭頂小葉に運動視情報が入力される経路である。しかしながら,このボトムアップ的処理過程には対象の能動的注意,いわゆるトップダウン的注意が影響を及ぼすことが考えられるが,この点に関しては十分に明らかにされていない。これを明らかにすることにより,半側空間無視患者に対する運動視刺激による注意喚起を用いたアプローチが可能になると考える。そこで本研究では,運動視刺激におけるボトムアップおよびトップダウン的な注意喚起がWhen経路の脳波活動に及ぼす影響について明らかにすることを目的とした。【方法】対象は健常成人12名(男性8名,女性4名),平均年齢25.5±1.8歳とした。被験者は座位姿勢にて頭部および眼球を動かさずに80 cm前方のディスプレイを注視した。実験課題は安静,注意あり,注意なしの3条件とした。安静条件では,ディスプレイ上に注視点が3秒間出現した後,静止した20個の黒点が3秒間出現した。注意あり条件と注意なし条件では,ディスプレイ上に注視点が3秒間出現した後,無造作に動く20個の黒点が3秒間出現した。なお,注意あり条件では黒点の数を数えてもらい,注意なし条件では黒点の数を数えずに黒点を注視するように教示した。脳波の測定には,高機能デジタル脳波計Active Two System(Biosemi社製)を用い,64 ch,サンプリング周波数512 Hzにて記録した。脳波の解析にはEMSE Suiteを使用し,Common average reference,Band pass(30~70 Hz)にて波形処理を行った。右第一次視覚野に相当する領域の10~70 ms成分,右MT・MSTに相当する領域の150~200 ms成分,右下頭頂小葉に相当する領域の200~250 ms成分,右背側前頭前野に相当する領域である500~600 ms成分の波形を抽出し,パワースペクトラム解析を行った。各波形から30~70 Hz(γ周波数帯域)のパワー値を算出し,一元配置分散分析ならびに多重比較試験(Bonferroni検定)を実施した。有意水準は全て5%とした。【倫理的配慮,説明と同意】本研究はヘルシンキ宣言を遵守して実施した。全ての対象者に対して本研究の目的と内容,利益とリスク,個人情報の保護および参加の拒否と撤回について十分に説明を行った後に参加合意に対して自筆による署名を得た。なお,本研究は当大学の研究倫理委員会の承認を得て実施した(H25-7)。【結果】背外側前頭前野領域では,安静および注意なし条件と比較して,注意あり条件においてパワー値の有意な増加を認めた(p<0.05)。MT野・MST野領域では,安静条件と比較して,注意ありおよび注意なし条件でパワー値の有意な増加を認めた(p<0.05)。下頭頂小葉領域では,安静条件と比較して,注意ありおよび注意なし条件にてパワー値の有意な増加を認め(p<0.05),そのパワー値の増加は注意なし条件より注意あり条件が有意に大きかった(p<0.05)。【考察】背外側前頭前野と下頭頂小葉領域において,安静および注意なし条件と比較して,注意あり条件でパワー値の有意な増加を認めた。背側注意ネットワークは視覚的なトップダウン的注意に関係していることが報告されている(Tseng, 2013)。このことから,注意喚起の影響により背外側前頭前野が刺激に先行して活動し,トップダウン的注意によって下頭頂小葉の活動を増加させたことが考えられる。本研究結果は,動く物体を見ているだけでもWhen経路は活動するが,能動的注意を喚起することによりWhen経路の活動はさらに増加することを示唆した。【理学療法学研究としての意義】半側空間無視の一要因として,背側注意ネットワークの損傷が報告されている(Bartolomeo, 2007)。本研究結果より,半側空間無視患者に対する運動視刺激を用いたアプローチでは,運動視刺激を単に提示するのみでなく,その刺激に対して能動的な注意を喚起させるほうが背側注意ネットワークをより活性化させ,半側空間無視の改善につながる可能性が考えられた。
  • 藤原 敬三, 内藤 泰, 篠原 尚吾, 菊地 正弘, 足立 恒道, 堀 真也, 真鍋 朋子, 森 壽子
    AUDIOLOGY JAPAN
    2006年 49 巻 5 号 657-658
    発行日: 2006/09/05
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
  • 飯島 献一, 小林 祥泰, 須山 信夫, 山下 一也, 山口 修平
    脳卒中
    1994年 16 巻 5 号 348-353
    発行日: 1994/10/25
    公開日: 2009/09/16
    ジャーナル フリー
    半側空間無視は劣位半球の頭頂, 後頭, 側頭葉接合部の障害で生ずることが最も多い.しかし, 後大脳動脈領域の障害でも生ずることがある.そこで中大脳動脈領域 (MCA群) 12例と後大脳動脈領域 (PCA群) 4例の半側空間無視の特徴を比較検討した.半側無視を呈する病巣はMCA群が頭頂, 後頭, 側頭葉接合部に集中しており, PCA群は後頭葉内側面あるいは側頭葉内側面であった.MCA群は半盲の自覚がなく, 消去現象を高率に認め, 無視の持続時間が長い傾向を示した.PCA群は半盲を自覚し, 消去現象を認めず, 無視の回復も良好であった.PCA群は全例地誌的失見当を伴っていたことより, 後海馬傍回から舌状回にかけての病巣, あるいは下頭頂小葉との線維連絡の障害により無視を呈した可能性が考えられた.以上よりMCA群とPCA群の半側空間無視の病巣は異なっており, その発症機序も異なる可能性が考えられた.
  • 久保 浩一
    失語症研究
    1989年 9 巻 2 号 106-111
    発行日: 1989年
    公開日: 2006/11/10
    ジャーナル フリー
  • 安部 厚志, 石橋 清成, 若旅 正弘
    脳科学とリハビリテーション
    2018年 18 巻 31-34
    発行日: 2018/08/31
    公開日: 2018/10/22
    ジャーナル フリー

    2度の皮質下出血による両側の頭頂葉および後頭葉損傷後に,多様な視覚性認知の障害や自己身体定位障害を背景とする,希有な動作所見を呈した症例を経験したため報告する.本症例では四肢の明らかな運動麻痺,重篤な注意障害,記銘力障害,半側空間無視はなく,知的能力は概ね保たれていた.一方,本症例はベッドにまっすぐに寝られない,椅子にまっすぐに座れない,足部で段の位置や高さを探るように階段を降りる,電話の受話器を斜めに置く,マットを斜めに敷く,パターでゴルフボールを打てないなどの,特徴的な動作所見を呈した.頭部CT画像所見,神経学的所見,神経心理学的所見より,「立体視の障害」,「距離判断の障害」,「自己身体定位障害」,「物と物の位置関係を正しく定位することの障害」が本症例にみられた特徴的な動作所見に関連している可能性が考えられた.

  • 尾崎 啓次, 上利 崇, 千野根 勝行, 小野 敦, 亀山 真悟, 佐々木 達也, 若森 孝彰, 伊達 勲
    理学療法学Supplement
    2014年 2013 巻 0811
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/09
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】パーキンソン病(PD)は中脳黒室のドーパミンの変性により,大脳基底核ネットワークの機能不全から運動症状を引き起こす進行性の疾患である。そのため,PDは運動学習において不利な疾患であると考えられている。しかし,PDにおける視床下核(STN)の脳深部刺激療法(deep brain stimulation:DBS)は運動症状に対して有効な治療法とされている。そこで,本研究の目的は,STN-DBSが運動学習に関与する脳部位の局所血流量に対して,どのように作用するのかを明らかにすることである。【方法】当院へ入院した進行期PD患者8名(男性3名,女性5名,年齢62±14歳)を対象とした。対象者全員にSTN-DBS前と術後3ヶ月で脳血流SPECTを行った。SPECT装置は(99mTC-ECD)を用い,安静臥床状態で撮像を行なった。また,KuhlらのγCBF定量法に準拠し,脳血流量の算定を行なった。部位は,両側の一次聴覚野,一次視覚野,一次感覚野,海馬,前頭連合野,頭頂連合野,側頭葉連合野,基底核,小脳,運動関連領野である。そして術前後の局所脳血流量を比較し,統計学的解析には,Wilcoxonの符号付順位和検定を用いて,危険率5%未満をもって有意とした。【倫理的配慮,説明と同意】本研究はヘルシンキ宣言の倫理規程に準拠しており,当院の倫理委員会の承認を得ている。症例の発表については,本人と家族にその目的を説明し同意を得ている。【結果】有位な血流増加を示した脳部位を下記に示す。(各脳部位 術前平均値±標準偏差/術後平均値±標準偏差/P値)。右側頭葉連合野33.91±3.84/36.23±6.59/0.04,左側頭連合野32.87±3.21/35.02±5.42/0.03,左海馬29.88±7.62/31.35±6.24/0.04,左上頭頂小葉34.05±6.24/36.29±6.28/0.04,左下頭頂小葉33.75±4.96/35.91±5.71/0.02,左一次感覚野34.85±6.66/37.16±7.94/0.04,左一次視覚野38.73±5.80/41.76±6.43/0.04。しかしながら,右前頭連合野34.35±5.17/34.40±5.12/0.86,左前頭連合野33.84±6.53/33.96±8.10/0.61,右補足運動野39.55±7.44/40.95±9.81/0.23,左補足運動野39.15±8.52/39.90±10.3/0.49,右運動前野34.68±4.38/36.81±4.39/0.17,左運動前野34.81±5.72/35.40±7.17/0.38においては血流の有位な変化は認められなかった。一方で,左尾状核頭は29.99±7.83/28.20±5.94/0.02であり,有位な血流低下が示された。【考察】今回の我々の結果では,両側側頭連合野,左海馬,左上頭頂小葉,左下頭頂小葉,左一次感覚野,左一次視覚野で有位な血流増加がみられた。このことは運動学習の認知的な過程での海馬による陳述記憶の優位性,左上頭頂小葉・下頭頂小葉及び一次感覚野での3次元的な姿勢図式の知覚や視覚的な身体像の形成を行なう上での優位性を示唆している。しかしながら,今回のデータでは当初血流量が増加すると予測していた補足運動野,運動前野の血流増加は認められなかった。PETやSPECTを用いた多くの先行研究によると,両側STN-DBSで運動前野や補足運動野の有位な血流増加を示すものが多い。今回の我々の研究においても,8人中6人は血流の増加を示した。個別のデータ間隔差が大きかったことが有位差を認めなかった一因であると考えられる。STN-DBSを行うことにより運動学習の固定化や自動化の過程においても優位に働く可能性が高い。一方で左尾状核頭の有位な血流低下も認められた。Alexanderらによると尾状核頭は背外側前頭前野との認知ループを形成している。今回の結果で前頭連合野の血流の変化が起こっていないこと,そして前頭連合野が運動学習の認知過程に関与することを考えると,認知ループの機能が維持されていることが術後の運動学習を左右するという可能性も示唆された。【理学療法学研究としての意義】今回の結果により,STN-DBS後の運動療法では,導入として視覚情報を利用したアプローチが有効なのではないか。また記憶の形式は言語化し,陳述記憶としたほうがよいのではないか。STN-DBS術前に前頭葉機能評価を行なうことで予後判定に役立つのではないか,そして術前に前頭連合野-尾状核頭の認知ループの賦活化を行なうことの重要性が示唆される。また,課題としては対象データ数が少なかったため,統計学的解析が不十分となった可能性がある。今後さらに症例数を増やし,信頼度の高いデータを収集する必要がある。
  • 丹治 順
    理学療法学Supplement
    2013年 2013.40.1 巻 K-B-201
    発行日: 2013/05/24
    公開日: 2018/03/07
    会議録・要旨集 フリー
  • 内藤 泰
    Equilibrium Research
    2003年 62 巻 3 号 157-167
    発行日: 2003年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    Brain imaging studies related to spatial orientation were reviewed. Visual perception of motion and space is processed primarily in the dorsal visual pathway, in which the dorsal cuneus, parieto-occipital sulcus area, MT, MST and parietal cortex play essential roles. However, the lingual gyrus and fusiform gyrus in the ventral pathway also play important roles in visuo-spatial perception. In the parietal cortex, the intraparietal sulcus and inferior and superior parietal lobules are activated by various tasks that are related to visual perception of orientation, location and motion in space. In addition to these areas, visuo-spatial attention activates the anterior cingulate gyrus and premotor cortex, and the insula and hippocampus are activated by tasks related to perception and memory of self-motion, and navigation in space. Most of these regions also become active by vestibular and somatosensory stimuli, and contribute to controlling ocular and body movements. Several imaging studies have demonstrated reciprocal inhibitory interactions among visual, vestibular and somatosensory systems. Inhibitory interaction between different sensory perception systems may contribute to developing consistent and unified self-image and appropriate behavior in space when they disagree.
  • 宇野 彰, 春原 則子, 金子 真人, 粟屋 徳子, 片野 晶子, 狐塚 順子, 後藤 多可志, 蔦森 英史, 三盃 亜美
    音声言語医学
    2010年 51 巻 3 号 245-251
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/08/31
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 発達性ディスレクシア (DD) と後天性の大脳損傷によって生じる失読失書例との共通点と相違点について要素的認知機能の発達や局在化に関して検討することである. DD群は10名の右手利き例である. 失読失書例は右利きの男児2名である. 失読失書症例KYは8歳にてモヤモヤ病術後, 脳梗塞にて軽度失語症を発症し, その後軽微な失語症とともに失読, 失書症状が認められた発症半年後から追跡している症例である. 症例MSは, 8歳時の脳梗塞により健忘失語が観察された10年以上追跡してきている現在21歳の症例である. いずれも, 失語症状は軽微で失読失書症状が中心となる症状であった. SLTAではDD群, 失読失書例ともに読み書きに関連する項目以外は定型発達児群と差がなく音声言語にかかわる項目は正常域であった. DD群における局所血流低下部位は左下頭頂小葉を含む, 側頭頭頂葉結合領域であった. また, 機能的MRIを用いた実験により, 左下頭頂小葉にある縁上回の賦活量に関して典型発達群と比較して異なる部位であった. 一方, 失読失書2例における共通の大脳の損傷部位は左下頭頂小葉であった. DD群ではROCFT (Rey-Osterrieth Complex Figure Test) において遅延再生得点が平均の-1SDよりも得点が少なかったが, 失読失書2例においてはともに得点低下はなかった. 一方, 発達性ディスレクシアと後天性失読の大脳機能低下部位は類似していたが, 非言語的図形の処理能力は, 発達性ディスレクシア群で低く, 後天性失読例では保たれていた. 後天性言語的図形である文字と非言語的図形の処理は, 少なくとも8歳までの発達途上で機能が分離されてきているように思われた.
  • 鈴木 美華, 茂木 英明, 鬼頭 良輔, 西尾 信哉, 工 穣, 宇佐美 真一, 岩崎 聡, 藤原 敬三, 内藤 泰, 北野 庸子
    AUDIOLOGY JAPAN
    2010年 53 巻 5 号 651-652
    発行日: 2010年
    公開日: 2013/12/05
    ジャーナル フリー
  • 稲田 亨, 金子 文成, 松田 直樹, 柴田 恵理子, 小山 聡
    理学療法学Supplement
    2015年 2014 巻 O-0575
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/30
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】運動錯覚とは,実際は動いていないにも関わらず体性感覚入力や視覚入力によってあたかも運動をしているというような自覚的感覚が脳内で生じることである。この錯覚が生じている間に皮質運動関連領域の賦活化(Naito E et al,1999;Romaiguère P et al, 2003)や皮質脊髄路の興奮性増大(Kaneko F et al, 2007;Aoyama T et al, 2010)がこれまで明らかになっている。我々はKaneko Fらの研究(2007)を基に,皮質下に病巣を有する脳卒中片麻痺者に対して視覚誘導性自己運動錯覚(Kinesthetic illusion induced by visual stimulation;KiNVIS)介入を実施し,随意運動範囲が拡大するなどの即時的効果を過去の本学会で報告した(稲田ら,2013;松田ら,2014)。今回,我々は右中大脳動脈(MCA)および前大脳動脈(ACA)領域の広範囲に梗塞巣を有しているにも関わらず,KiNVIS介入で提示した動画に対して強い運動錯覚および身体所有感が生じた症例を経験したので報告する。【方法】[症例]40歳代男性[診断名]右心原性脳塞栓症,左片麻痺[現病歴]平成X年Y月Z日:仕事中に発症し,救急病院に搬送。Z+42日:当院入院。[脳画像所見]右前頭葉内側面,脳梁膝部,補足運動野,一次運動野,体性感覚野,島皮質後部,横側頭回,縁上回に梗塞巣を認めた。[KiNVIS介入時評価;Z+119日]上肢運動機能:SIAS;手指1A点,上肢1点。上肢感覚機能(麻痺側/非麻痺側):触覚;上腕3/10,前腕3/10,手部0/10。運動覚;肘関節,手関節,手指とも知覚不能。MMSE:29点。BLS:1点。左半側身体,空間に注意低下を認めた。[KiNVIS介入]介入肢位は机上に麻痺側前腕を置いた椅子座位とした。運動錯覚を誘起させるために,事前に非麻痺側手指屈伸運動を撮影した。そして,撮影した動画を左右反転し,症例の麻痺側前腕の位置と動画内の前腕が重なるようにモニタを配置して症例に観察させた。介入は3分間の休憩をはさみ,10分間ずつ計20分間実施した。[測定]KiNVIS介入後に提示した動画に対する手指の運動錯覚(自分の手指が実際に動いているように感じたか)をVAS(0:全く感じない~100:実際に動いている感じがする)で評価した。同様に,身体所有感(自分の手がモニタの中にあるように思えたか)をVAS(0:全く思えない~100:完全に思える)で評価した。加えて,内観を聴取した。また,歪みゲージを用いた自作の手指屈曲筋力測定装置を使用し,KiNVIS介入前後の手指最大屈曲筋力を測定した。【結果】運動錯覚は屈曲方向78mm,伸展方向は77mmだった。身体所有感は81mmだった。動画観察中の内観について,『指を曲げたり,伸ばしたりする感じが強くした。』『前腕がムズムズした。』『示指を動かせそうな気がした。』と報告した。手指最大屈曲筋力はKiNVIS介入前2.9N,介入後5.8Nだった。【考察】過去の報告と同様,本症例においてもKiNVIS介入によって運動錯覚が誘起され,介入後に随意運動機能を表す指標として計測した手指屈曲筋力が即時的に改善した。本症例は,これまで介入した症例とは異なり,皮質領域を含む右MCA,ACA領域の脳部位が損傷されていた。それにも関わらず,提示した動画に対して強い運動錯覚と身体所有感を誘起することができた。また,内観報告から運動意図も確認することができた。Kaneko Fら(2012)は,KiNVIS誘起によって,対側運動前野(腹側,背側),補足運動野,下頭頂小葉,同側後頭側頭腹内側領域,両側島皮質前部,線条体などの賦活をfMRIで確認している。また,運動意図に関して,下頭頂小葉が運動意図の生成に関与していることが明らかにされている(Desmurget M et al, 2009)。これらの報告より,本症例において運動錯覚や身体所有感,そして運動意図を誘起できたのは,それらに関連する前頭―頭頂領域がある程度損傷を免れていたためと考える。運動錯覚や身体所有感には,体性感覚と視覚とのマッチングが重要であり,KiNVISの誘起においても体性感覚と視覚とのマッチングあるいはミスマッチのない状況が重要であると推測している。この点から考察すると,本症例では体性感覚機能が著しく低下していたために視覚とのミスマッチが生じにくく,それにより強いKiNVISを知覚することができたのではないかと推察する。【理学療法学研究としての意義】KiNVIS介入における運動錯覚や身体所有感,そして運動意図の誘起に関して,健常人を対象とした先行研究で報告されている脳部位が脳卒中患者においても関与している可能性が示唆された。本報告は,今後,脳卒中片麻痺者に対するKiNVIS介入の適用患者を考える上で,貴重な知見になるものと考える。
  • 西田 彩乃, 岡田 洋平, 米元 佑太, 高原 利和, 湊 哲至, 木本 真史, 冷水 誠, 森岡 周
    理学療法学Supplement
    2015年 2014 巻 O-0064
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/30
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】日常生活場面において外乱は予測不可能な状況下で突発的に加わることが多く,タイミングが予期できない外乱に対する姿勢制御応答を改善することが理学療法において重要となる。健常若年者を対象に,外乱前に外乱の予告信号を与え試行を繰り返すと,外乱後の足圧中心(center of pressure:CoP)の偏位距離は減少し,脳波計測における随伴陰性変動(CNV)の最大振幅も大きくなる(Fujiwara,2012)。また,外乱が予期できない条件であっても,試行を繰り返すことで重心の偏位距離が減少する(Nanhoe-Mahabier,2012)ことが先行研究で示されているが,その際の脳活動の適応的変化については解明されていない。そこで本研究の目的は予告信号なしで外乱を加えた際の立位姿勢制御の適応と脳活動の変化を明らかにすることとした。【方法】対象者は健常大学生7名(平均年齢21.1±0.4歳,平均身長165.5±6.8cm)である。可動プラットホーム(内田電子,日本)を使用し,プラットホーム前方移動させることにより後方外乱を加え,後方外乱負荷後のCoP最大後方偏位距離と外乱前2秒間の脳活動を測定し抽出した。対象者は耳栓を装着し,両踵中央間距離8cmの足幅で立位姿勢をとり,前方2mで被験者の目の高さに設けた視点を注視した。外乱の強度は先行研究(Jacobs,2008)と予備実験に基づき移動距離90mm,加速度210mm/s2とし,外乱を加えるタイミングは2~20秒の範囲で無作為とした。外乱を与える回数は1セットあたり20回を3セット計60回とした。CoP最大後方偏位距離は重心動揺計(Gravicorder,アニマ,日本)にて測定し,各セット20試行中最も後方に偏位した際の値を代表値とした。脳波計測には高機能デジタル脳波計(ActiveTwoシステム,BioSemi社,オランダ)を使用し,32chを国際10-20法に従い装着,Sampling周波数512Hzで記録した。外乱後CoP最大後方偏位距離のセット間の比較をフリードマン検定を用いて検討し,セット1とセット2,3におけるCoP最大後方偏位距離の比較をWilcoxon符号順位検定を用いて検討した。有意水準は5%とした。脳波データ解析にはEMSE Suiteプログラムを使用しセット毎に外乱前2秒の範囲で加算平均を行い,sLORETA(Standardized low resolution brain electromagnetic tomography)解析を用いて脳内神経活動の発生源同定を行った。セット1とセット2,3の脳活動の変化を2条件の比較を対応のあるt検定を用いてMRI画像にマッピングした。有意水準は5%とした。【結果】重心動揺計によるCoP最大後方偏位距離は,セット1では17.3±10.6cm,セット2では12.3±3.9cm,セット3では11.7±3.6cmであり,セット1と比較しセット2,3では,後方外乱後のCoP最大後方偏移距離が有意に減少した(p<0.05)。一方,外乱前2秒~直前におけるsLORETA解析を実施したところ,セット1と比較し,セット2では補足運動野・前頭前野を,セット3では下頭頂小葉を発生源とする活動の増加が認められた。【考察】外乱に対するCoP最大後方偏位距離は,セット2,3においてセット1と比較して有意に減少した。セット間においては外乱前のCoP位置に差を認めなかったことから,外乱前のCoP位置の影響はなく,予期できない外乱に対する姿勢反応の適応的変化が生じたと考えられる。セット間の外乱前の脳活動については,セット2はセット1と比較して外乱前の補足運動野,前頭前野の活動に上昇がみられた。補足運動野は運動の準備期に働き(Sahyoun, 2004),前頭前野は姿勢制御における注意過程や外乱刺激の予測や運動準備に関与する(Mihara, 2008)ことが報告されていることから,セット2における補足運動野,前頭前野の活動上昇は予期できない外乱に対して注意を向け姿勢制御プログラムを形成していることを示唆していると考える。さらに,セット3はセット1と比較して外乱前の下頭頂小葉の賦活が確認された。Miharaらは外乱を加えた際に右後頭頂葉が賦活すると報告しており,動的な場面での身体図式の生成に関与していると考察している。本研究では予告信号なしの予期できない外乱に対する姿勢制御の練習を繰り返すことにより,練習後半においては姿勢制御プログラムの誤差修正が行われた結果,外乱の前に自己の身体図式に基づき姿勢制御プログラムが生成され,姿勢反応に適応変化が生じた可能性がある。【理学療法学研究としての意義】本研究の結果,タイミングを予期できない外乱負荷に対して平衡を保持する練習を反復することにより,外乱前の大脳皮質の活動に変化が生じ,姿勢制御応答に適応変化が生じることがはじめて示された。本研究結果はタイミングを予期できない外乱に対する姿勢制御の練習を行う上で重要な基礎的知見となる。
  • 金子 文成, 柴田 恵理子, 高橋 良輔, 長峯 隆
    理学療法学Supplement
    2014年 2013 巻 1410
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/09
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    【はじめに,目的】反復4連発磁気刺激(QPS)は,ある刺激間隔(ISI)を用いた4連発単相性経頭蓋磁気刺激を5秒間隔で反復するものである。一次運動野(M1)に対して5msecのISIでQPSを実施すると,運動誘発電位(MEP)振幅が部位特異的に増大し,従来の反復経頭蓋磁気刺激よりも長時間の促通効果を誘導することができる(Hamada et al., J Physiol, 2008)。これに対して,50msecのISIではMEP振幅が長期的に抑制される。この現象は,QPSによって刺激部位のシナプス可塑性が両方向性に誘導されたことに起因するものである。我々は運動知覚に関する研究の一貫で,M1や体性感覚野(S1)などにQPSを行い,それらの興奮性変化と知覚との関係を検証している。昨年度の本学術大会では,M1へのQPSによってS1から記録した体性感覚誘発電位の振幅に変化が生じることを報告した。本研究では,縁上回に対するQPSが皮質脊髄路の興奮性に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。【方法】対象は健康な成人7名(男性6名,女性1名)とし,測定肢位は安静座位とした。QPSは,左縁上回に対して30分間実施した。刺激部位は,事前に撮像したMRI画像をもとに決定した。刺激条件として,5msec(QPS-5),50msec(QPS-50)のISIでそれぞれQPSを行う条件,コントロールとして偽の刺激(Sham)を行う条件の合計3条件を設けた。QPSの刺激強度は,右第一背側骨間筋(FDI)の運動時閾値の90%とした。皮質脊髄路興奮性は,単発経頭蓋磁気刺激(TMS)により右FDIから記録されたMEP振幅を指標とした。TMSは,FDIから約1mVのMEP振幅が得られる強度とした。MEPの測定は,QPS前に2回(Pre1,Pre2),QPS直後,30分後,60分後(Post0,Post30,Post60)に実施した。得られたMEPから,Pre1を基準とした各測定時期の振幅比を算出した。統計学的解析として,刺激条件ごとに測定時期(Pre2,Post0,Post30,Post60)および刺激条件(QPS-5,QPS-50,Sham)を要因とした反復測定二元配置分散分析を実施し,さらに多重比較を行なった。有意水準は5%とした。【倫理的配慮,説明と同意】本研究は本学の倫理委員会の承認を得た上で,ヘルシンキ宣言に沿って実施した。また,事前に研究内容等の説明を十分に行った上で,同意が得られた被験者を対象として実験を行なった。【結果】QPS-5とQPS-50ともに,刺激後にMEP振幅が減少した(QPS-5:Pre2=0.96±0.05,Post0=0.71±0.31,Post30=0.71±0.16,Post60=0.86±0.14,QPS-50:Pre2=0.99±0.09,Post0=0.55±0.25,Post30=0.52±0.33,Post60=0.71±0.31)。二元配置分散分析により,交互作用が有意であり,二つの要因について主効果があった。多重比較の結果から,QPS-5ではPost0からPost30まで,QPS-50ではPost0からPost60までの間でMEP振幅の低下が有意であった。Shamでは,刺激前後でMEP振幅が変化しなかった(Pre2=0.94±0.09,Post0=0.90±0.12,Post30=0.92±0.10,Post60=0.98±0.15)。【考察】QPSなどの連発TMSで標的とされた部位におけるニューロン群の興奮性がどのように変化するかは,これまでにM1とS1で確認されている。複数の報告で,M1に対する連発TMSはS1からの体性感覚誘発電位振幅(SEP振幅)に影響するが,S1に対する刺激では,SEP振幅が変化しないことが示された。このことから,今回のQPSで縁上回において局所的に何らかの変化があったかどうかは明らかでなく,この点は本研究の限界である。しかし今回の結果から,縁上回に対してQPSを実施した場合には,そのISIに関わらず皮質脊髄路の興奮性が持続的に低下することが明らかとなった。解剖学的に,縁上回を含む下頭頂小葉から運動関連領野へは神経線維連絡が存在している。そのため,今回実施した下頭頂小葉へのQPSでは,それらの神経線維連絡を介してM1の興奮性を低下させるような入力が生じたものと推察する。縁上回へのTMSが皮質脊髄路興奮性に影響するという結果はこれまでに示されておらず,新規的知見である。このような影響を踏まえた上で,今後,知覚との関連について探索していく。【理学療法学研究としての意義】縁上回の興奮性変化が他の脳領域へ及ぼす影響はこれまでに示されていない。運動や感覚に関与する脳神経回路網の中で,どの領域がその中核的役割を担っているのか,本研究のような積み重ねによりその機構が明らかになっていくと期待される。その機構を解明することが,理学療法で標的とする脳部位を探索することにつながり,本研究は意義深い。
  • 後藤 圭介, 池田 由美, 松田 雅光, 渡邊 塁, 来間 弘展, 妹尾 淳史
    理学療法学Supplement
    2014年 2013 巻 0458
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/09
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    【はじめに】理学療法において,行為としての運動機能回復を目指す治療方略の一つとして認知課題を用いたアプローチがある。中でも運動の要素を含んだ認知的な課題(運動性認知課題)は行為としての運動機能回復に繋がる重要な要素である。本研究では機能的MRIを用いて運動課題と運動性認知課題を施行している際の脳活動を測定し,両課題遂行中の脳賦活領域の比較検討を行った。【方法】対象は神経学的な疾患の既往のない健常成人16名(20-31歳)であり,全員右利きであった。三つの課題施行中の脳活動を3.0テスラ臨床用MR装置(Achieva 3.0T Quasar-dual;Philips社製)を使用して撮像した。課題1は運動課題とし,三秒に一回の頻度で足踏みを行なわせた(以下,Task 1)。課題2と3は運動性認知課題とし,スポンジ硬度の識別(以下,Task 2)と下肢の位置の識別(以下,Task 3)を行なわせた。Task2では被験者の左足底で硬度の異なるスポンジ(五種類)を無作為な順序で踏ませ,最も柔らかいスポンジが提示された順番を解答させた。Task3は左足部の位置に配置した三角マットを左右方向に五分割し,ゴーグル上のモニターから視覚的に指定された位置に足を移動するものとした。全ての課題は撮像前に確実に遂行できるように30分程度練習を行った。実験は各課題間に安静を挟むブロックデザインとし,課題および安静は各々30秒,教示時間は9秒とし視覚的に提示した。また,各課題は学習の効果を避けるため無作為に提示した。撮像中の姿勢は背臥位,左股・膝関節屈曲位とし,左下肢で課題を行った。測定データは脳機能画像統計処理ソフトSPM8を用いて解析を行った。解析は前処理(位置補正,標準化,平滑化)を行った後に16名のデータからMR信号強度が有意水準(p<0.001)を満たす部位を抽出し集団解析を行った。また運動性認知課題に特異的な脳賦活領域を抽出する目的で課題間の差分(Task2-Task1,Task3-Task1)を行い解析した。【倫理的配慮,説明と同意】本実験は所属機関の研究安全倫理委員会の承認を受けた後,全ての対象者に実験の趣旨を説明し,参加することの承諾を得た。【結果】Task 1の足踏み課題では運動野,補足運動野,小脳に賦活領域が認められた。Task 2とTask1間の差分の結果,両側後頭葉(Brodmann area(以下BA)17,18,37),両側上頭頂小葉(BA7),両側下頭頂小葉(BA39,40),右運動前野(BA6),右上前頭回(BA10),両側背外側前頭前野(BA46),左下前頭回(BA44)両側中側頭回(BA21),帯状回(BA23),両側視床,左海馬傍回,右被殻,小脳,に有意な賦活領域を認めた。また,Task 3とTask1間の差分の結果,両側後頭葉(BA17,18,37),両側下頭頂小葉(BA39,40),両側上頭頂小葉(BA7),両側運動前野(BA6),左上前頭回(BA10),右背外側前頭前野(BA46),左下前頭回(BA44),両側中側頭回(BA21),右帯状回(BA23),両側視床,小脳に有意な賦活領域を認めた。【考察】Task2は足底でのスポンジとの接触により得られる感覚情報を知覚するために適切な筋出力に調整することが求められる接触課題である。Task3は骨盤や体幹に対する下肢の相対的位置関係や股関節の関節角度によって得られる関節位置覚の情報を統合し,運動を制御する空間課題である。Task2とTask1間の差分の結果認められた海馬傍回,両側の前頭前野の活動は,被験者に最も柔らかいスポンジを解答する課題を課したことによりスポンジとの接触を通して得られた感覚情報を一時的に保持し,別のスポンジを踏んだ際に得られる情報と比較・照合するための活動と考えられる。Task3とTask1間の差分の結果で小脳,頭頂葉,右運動前野の賦活が得られたが,これらの領域は運動の空間的な制御に関わるとされており,方向・距離の情報を基に指定された位置へ下肢を動かすように運動を調整した結果によるものと考えられる。また,今回設定した二つの運動性認知課題にいて観察された共通賦活領域から,運動性認知課題施行時には,知覚情報の弁別やその情報に基づいた運動制御を実行していることが推測される。本研究の結果から,運動機能を回復するには対象者ごとに最も適切な課題の設定を行うことが神経ネットワークの再組織化に関与する可能性があることが示唆された。【理学療法学研究としての意義】課題施行時の脳神経活動を捉えることは効果的な理学療法プログラムを構築するためのエビデンスとなり得ると考える。
  • 渕上 健, 中井 秀樹, 森岡 周
    理学療法学Supplement
    2014年 2013 巻 0198
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/09
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    【はじめに,目的】近年,歩行能力障害に対する神経リハビリテーションのひとつとして,他者の運動観察を取り入れた介入の有効性が報告されている(Banty;2010)。さらに,この効果を高めるためには観察時により鮮明なイメージを作れるかが重要であるとされており,より自己の歩行をイメージしやすいように,他者の歩行映像のみでなく,自己の歩行映像も使用した介入の有効性が報告されている(Hwang;2010)。しかし,脳イメージング研究では,他者の運動を観察したときの報告がほとんどで,自己の運動を観察したときの脳活動を記録したものは見当たらない。よって,本研究の目的は,自己と他者の歩行観察における脳活動の違いとそれらのパフォーマンスに対する影響を調査することである。【方法】対象は右利きの健常成人13名(平均年齢20.5±0.8歳,男性6名,女性7名)とした。脳活動の計測にはfunctional near-infrared spectroscopy FOIRE3000(島津製作所製;以下,fNIRS)を用い,前頭葉から頭頂葉を含む51チャンネル(以下,ch)で測定した。条件は自己と他者歩行映像を各0.5,1.0,1.5倍速で再生し,計6条件とした。一つの条件の観察セッションが終了すると,その条件の歩行セッションへと移行した。観察セッション中の歩行観察時には,自身がVTRと同じように歩行するイメージをつくるよう教示した。観察後,イメージの鮮明度についてVASを記録した。歩行セッションでは,快適歩行を行うよう指示し,シート式足底接地足跡計測装置ウォークWay MW-1000(アニマ社製)にて,歩行速度と歩調,歩幅を同時計測した。fNIRSのデータは,各Chで平均Oxy-Hb量とEffect Size(以下,ES)を算出し,Region of Interest解析を実施した。統計処理において,ESとVASは二元配置分散分析し,主効果が見つかった場合Bonfferoni法を実施した。平均Oxy-Hb量は課題時と安静時で,歩行パラメーターは介入前と課題時でt検定を実施した。統計解析にはSPSS ver17.0を使用し,有意水準は0.05未満とした。【倫理的配慮,説明と同意】本研究は,本学研究倫理委員会に承認され(受付番号;H25-5),各参加者に充分な説明を行い,署名にて同意を得た。【結果】1.0倍速歩行観察条件の平均Oxy-Hb量において,自己では右の背側運動前野と上頭頂小葉が,他者では左の腹側運動前野と下頭頂小葉が安静時に比べ有意に増加した。1.0倍速歩行観察条件のESにおいて,右背側運動前野では自己が,左下頭頂小葉では他者が有意に大きかった。また,1.0倍速の自己歩行観察条件における右背側運動前野と右上頭頂小葉のESには強い相関が見つかった(r=0.89)。0.5倍速の自己歩行観察後の歩行時において,左背側運動前野のESが他者に比べ有意に大きかった。イメージの鮮明度のVASでは,0.5倍速と1.0倍速で自己が有意に高かった。歩行速度と歩調において0.5倍速の両群が介入前よりも有意に低下し,歩幅は自己でのみ有意に低下した。【考察】Naitoら(2009)は,身体表象を司る前頭・頭頂ネットワークにおいて,右半球が自己身体表象に関係し,左半球が他者や外界と相互作用とする身体表象に関係すると報告している。これより,自己観察条件では,自己身体表象ネットワークである右前頭・頭頂ネットワークが活動し,他者観察条件では,ミラーニューロンシステムを含んだ外界と相互作用する身体表象ネットワークである左前頭・頭頂ネットワークが活動したと考える。VASの結果から,自己の方が有意に鮮明なイメージができることが示された。よって,より鮮明なイメージをするためには,右前頭・頭頂ネットワークを賦活させることができる自己映像が効果的であると考える。0.5倍速の自己観察後の歩行中のESにおいて,左背側運動前野で有意に大きく,このとき歩幅は自己のみが有意に小さくなっていた。背側運動前野は,上頭頂小葉と連絡し空間における肢の動きに関連している。よって,この活動が歩幅を調整した可能性が考えられる。【理学療法学研究としての意義】システマティックレビューでは,イメージ介入における効果は一定ではないことが報告されている(Langhome;2009)。その要因の一つにイメージの鮮明度の問題が挙げられる。本研究から,自己と他者の歩行観察における脳内処理が異なることが明らかとなり,右前頭・頭頂ネットワークの賦活がより鮮明なイメージを導くことが示唆された。したがって,これらの知見を考慮することで,より効果的な運動イメージ介入の展開が期待できると考える。
  • 金子 文成, Romaiguere Patricia, Kavounoudias Anne, Blanchard Caroline, Roll Jean-Pierre
    理学療法学Supplement
    2013年 2012 巻 A-O-08
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに、目的】自己運動錯覚(錯覚)とは,体性感覚入力や視覚入力により,現実には運動をしていないにもかかわらず,あたかも自己の四肢が運動しているように錯覚することを言う。四肢の運動を撮影した動画の視覚刺激によって錯覚を誘起できることが報告されており,皮質脊髄路の興奮性が高まることが示されてきた(Kaneko F, et al, 2007; Aoyama T, et al, 2012)。このことは,脳卒中片麻痺症例における異常半球間抑制に対する治療的介入や,運動学習の促進に対して,この方法が貢献できる可能性を示す。しかし,この錯覚に関する脳機能イメージングによる研究はなく,脳活動の詳細は明らかでない。本研究は,機能的磁気共鳴像(fMRI)を用いて,錯覚中の脳活動を示すことを目的とした。【方法】対象は,健康な成人14 名で,利き手である右手を対象とした。被験者は実験に先立って自己運動錯覚とは何かという説明を十分に受けた。全ての被験者について,後述の自己運動錯覚が2 秒以内に誘起されることを,実験室で行った心理物理実験において事前に確認していた。被験者はヘッドコイルを装着し,MRIガントリ内(3 テスラ,Bruker製)でテーブル上に背臥位となり,右手から前腕遠位にかけて体性感覚入力がないように腹部上で宙に浮いた状態を設定した。課題として,3 種類の映像による視覚刺激が与えられた。そのうちの2 つは,事前に撮影した被験者自身(実験課題),ならびに他人の手による手関節運動の動画(対照課題)であり,もう一つは黒い背景の中央に十字が書かれた映像であった。実験課題では強い自己運動錯覚を生じ,対照課題では運動錯覚が全く誘起されないことが確認済みであった。各々の視覚刺激は12 秒間映され,疑似ランダム順に出現した。課題の映像は,頭側に設置されたプロジェクタから投影され,被験者は眼前に設置された鏡を通じて映像を観察した。動画は,規定の運動方法で手関節の背屈と掌屈運動を反復したものであった。実験終了後,SPM8 により解析を行った。また,MRI撮像終了後に主観的な錯覚強度を質問し,ビジュアルアナログスケール(VAS)で示した。【倫理的配慮、説明と同意】本研究は,ヘルシンキ宣言に基づき,事前に研究目的や測定内容等を明記した書面を用いて十分な説明を行った。その上で,被験者より同意を得られた場合のみ測定を開始した。【結果】自己運動錯覚は,VASで77.0mmであった。統計学的に対照課題時と比較して実験課題中に強い脳活動が認められたのは,大脳皮質においては両側補足運動野,対側背側および腹側運動前野,下頭頂小葉,後頭側頭野,両側の島であった。また,大脳基底核において両側の尾状核と被核で強い活動が認められた。【考察】今回用いた視覚刺激による自己運動錯覚中の脳活動について,我々が過去に報告した経頭蓋磁気刺激による研究により,皮質脊髄路興奮性が高まることが示された。しかし,今回の実験では一次運動野の強い活動はなく,特徴的な結果となった。これは,経頭蓋磁気刺激で検出される興奮性が,必ずしも一次運動野興奮性に依存したものでなく,他の領域からの入力状況を反映していることが起因しているかも知れないと考える。また,腱振動刺激による自己運動錯覚の実験結果と比較しても,一次運動野と体性感覚野における強い活動を認めていない点が,大きな特徴である。運動前野,補足運動野と下頭頂小葉の活動は,過去の研究と共通していた部分であり,それらの部位と随意運動の感覚知覚との関連を示唆すると考える。今回の視覚刺激による自己運動錯覚では随意運動を発現したいという“volition”の誘起を被験者の内省からうかがうことができる。今後は,この点にも着目し,大脳基底核など皮質以外の脳部位と随意運動の発現に関するメカニズムの探求にヒントとなる研究結果が得られた。【理学療法学研究としての意義】遠隔的に投影した動画で錯覚を誘起し,随意運動に関連する運動領野の活動を高めることは脳卒中片麻痺症例などの治療においても意義深い。その介入方法において,現実に生じている脳活動を明らかにしたことは,臨床応用を進めるための機序の説明として必要不可欠な研究である。
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