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クエリ検索: "中井勇介"
2件中 1-2の結果を表示しています
  • 中井 勇介, 渡辺 慎一
    植物環境工学
    2019年 31 巻 4 号 203-209
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/12/01
    ジャーナル フリー

    スプラウト類は水と弱光で栽培可能なことから,人工光型植物工場での栽培に適合する可能性が高い.そこで本研究では,商業的にスプラウトとして生産されていない作物種からダッタンソバ‘満点きらり’を選定し,種子への吸水処理(水温,時間)がスプラウト生産に重要となる発芽やダッタンソバスプラウトの成長に与える影響を調査した.その結果,未吸水処理区(対照)と比較して20 ℃~25 ℃の水道水で種子を3時間~24時間吸水処理することで,斉一発芽係数,平均発芽日数,下胚軸長,新鮮重が向上した.さらに,下胚軸長の分散が縮小された.一方で,最終発芽率や乾物重には影響はみられなかった.以上の結果から,人工光型植物工場においてダッタンソバスプラウトを生産する際は,20 ℃~25 ℃の水道水で種子を3時間~24時間吸水処理することで,栽培期間の短縮や発芽の斉一性の向上が望めると考えられる.

  • 中井 勇介, 渡辺 慎一
    根の研究
    2022年 31 巻 3 号 90-97
    発行日: 2022/09/20
    公開日: 2022/09/26
    ジャーナル フリー

    近年,マイクロプラスチックによる海洋汚染が問題となっている.人工光型植物工場においても作物を栽培する際,プラスチック発泡体の一種であるポリウレタンフォームなどが培地 (ポリウレタンフォーム培地) として用いられていることから,可能な限り海洋生態系への悪影響が少ない資材を原料とした培地候補の選定が必要と考えられた.そこで我々は,間伐材を主な原料とするパルプ培地に着目し,機能性成分を含有するダッタンソバスプラウトの根の発達および地上部の生育にあたえる影響を調査することで,人工光型植物工場でのスプラウト生産にパルプ培地が利用可能か検討した.その結果,ダッタンソバスプラウトをパルプ培地上で栽培するとポリウレタンフォーム培地と比較して,総根長,最長根長,根長密度,比根長,出液速度,地上部新鮮重量,根の新鮮重量および根の乾物重量が有意に増加することが判明した.また,パルプ培地の含水量や三相分布を調査した結果,含水量はポリウレタンフォーム培地よりも3.89倍高く,三相分布 (気相,液相,固相) の割合がポリウレタンフォーム培地よりも作物栽培に適していた.以上から,パルプ培地は人工光型植物工場におけるダッタンソバスプラウトの栽培において適した培地であり,ポリウレタンフォーム培地に替わりえる培地候補であると考えられた.

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