目的:就労介護者の就労阻害要因と継続要因を明らかにする.
方法:高齢近親者の介護を担う就労介護者に半構造化インタビューを行い,就労阻害要因と就労継続要因を抽出した.
結果:主介護者9名を対象とし,質的帰納的に分析した結果,就労阻害要因は,【介護に時間がとられる】【介護量が増加しても仕事量の調整が難しい】【同僚への気兼ね】【介護者の生活と健康への脅かし】【介護に必要な情報の不足】などの15カテゴリーが抽出された.また,就労継続要因は,【仕事継続を後押しする家族・仲間の理解と支え】【仕事と介護が両立できる職場の体制とゆとり】などの8カテゴリーが抽出された.
結論:就労を継続するには,介護者が【気負わない介護】を実施し,健康状態も良好であることが重要である.そのためには,介護者が一人で介護を抱え込まないように,家族や職場,制度・サービスなどのサポートが必要である.
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