人工臓器
は, 損傷した生体の組織・器官の機能や形態を代行する部品と言える。現在, 胃と脳を除く組織や器官が研究対象になっている。このうち最も難しいのは, 血液と接触して用いる
人工臓器
である。生体はけがをすると, 血液が傷口で凝固して出血を防止する。このような生体に本来備わった防御機構は,
人工臓器
の使用時には, 血栓が付着し, 逆に
人工臓器
の機能を妨害することになる。「抗血栓性ゴム」とは, 血液凝固をできるだけ抑え, 生体組織のように弾力があり, 人工心臓や人工血管に用いられる材料のことである。
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