会員の増加を目指すシルバー
人材
センターにおいては,ホワイトカラー層の入会を促進するために事務的な仕事の開拓が求められているが,会員の前職と希望職種の関係は現在も明らかにされていない.
本研究では,全国から抽出したシルバー
人材
センター36か所の在籍会員47,440人の前職をホワイトカラーとブルーカラー等に分類し,希望職種との関連をみる.
ホワイトカラー出身会員の割合は,男性42.5%,女性50.3%で日本における就業者全体の分布と近似していた.これら会員の希望職種は,男性では「一般作業群」や「管理群」等の単純労務が多く,女性会員では事務志向の割合が男性の2倍程度高いが,やはり「一般作業群」と「サービス群」のほうが多くなっていた.
したがって,ホワイトカラー出身者が退職後に事務的仕事を希望するとは限らず,事務的な仕事の開拓だけではなく,さまざまな仕事を会員のニーズに応じて充実させていくことが求められる.
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