2022年8月3日~ 4日にかけて,荒川中下流域では線状降水帯が停滞して集中豪雨に見舞われ,関川村の上関では日最大1 時間降水量が161 mm,村上市の坂町では最大6 時間降水量が508 mm を観測した。村上市の小岩内集落では,扇状地を流れる大沢川の上流で風化花崗岩の崩落により土石流が発生し,住宅等が全壊・一部損壊する被害が発生した。しかし,事前に公会堂から2 次避難を行ったため,人的被害は負傷者1 人に止まった。関川村の湯沢温泉では,
土石流が温泉街に流れ込んで150 cm 前後の浸水被害が発生したが,昭和42年の羽越水害時の浸水実績深の193 cm よりは低かった。村上市荒川地区のJR 坂町駅周辺では,集中豪雨と大沢川からの濁流により雨水が滞留する内水氾濫が発生し,最大浸水深が168 cm に上る浸水被害が生じた。
抄録全体を表示