集合住宅のベランダ計画・設計の基礎的資料を得ることを目的とし, 東京都区内集合住宅での居住者へのヒアリング及びベランダ観察調査から, 利用の現状と居住者意識の分析を試みた。集合住宅では園芸が多くの居住者に望まれており, 趣味・楽しみや安らぎ・潤いを与えている。ベランダ広さの満足感は, 鉢植え設置可能面積の確保と関係が深いと言え, 要求緑量に対する提供すべきベランダ広さ算定の (延べ幅に着目した) 指標作成についてその可能性が示された。また鉢植えは, リビング前・柵腰壁・広い奥行き・物干し竿無し, という位置に配置され易く, 植物高さの違いによる配置の偏りも見られる。更にベランダ利用の実状と計画との違いも見られた。
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