〈はじめに〉診療報酬改定に伴い看護の質に対する評価が
され,看護の専門性を有した看護師が提供する看護技術が
期待されてきており,専門・認定看護師に注目が集まって
きている。当院では,2006年に認定看護師が誕生し現在8
名で,今後もさらに育成が求められている。しかし認定看
護師本来の役割である実践,指導,相談の業務を組織へ横
断的に関わる事に困惑している。今回,認定看護師と各職
場との連携についてより機能的なしくみ作りを行い,今後
の認定看護師の活躍する場が展開できるよう検討したので
ここに報告する。
〈方法〉
1.月1回の定例会議
2.月2回認定活動日
3.各認定看護師にPHS を配布
4.広報活動
〈結果〉
1.定例会議を行い,お互いに情報交換や実践状況を報告
して連携を取り合える場となっている。
2.最低でも月に2回,認定活動日を設け,そこで自分の
分野の活動を行っている。しかし,職場においてはス
タッフであり,職場の状況に応じて業務優先であるため
困難な事もある。
3.PHS を持つことで,直接相談を受けられ各職場と横
断的に連絡が取れるようになってきている。
4.院内広告やHP に紹介することで,院外からの講師依
頼を受けるようになった。しかし,院外活動など時間外
の活動も多くなってきている。
〈考察〉当院において,認定看護師の活動を始めて年月が
浅い。その中で,看護の専門性を活用できるように,職場
の確保や活動の場を少しずつ推進している。まだ院内全体
に認定看護師の活動,役割が周知されていないため,活動
に影響することもある。認定看護師は,役割を遂行するた
めに,各職場への自分の役割や活動内容をアピールしてい
き,活動の場を広げていく必要がある。そのためには,組
織の理解・協力がなくては成り立たないことでもあるた
め,お互いに協働し合うことが必要である。
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