バッチ式海水電解装置を用い,3%食塩水を電気分解して得られた電解水の魚類病原細菌あるいはウイルスの殺菌・不活化効果を検討した。同時に飼育用水ならびに飼育排水の殺菌効果も検討した。1%濃度以上の食塩水を電気分解すると海水程度の次亜塩素酸が生成した。有効塩素濃度0.21mg/
l,1分間の処理で供試細菌が99%以上,0.42mg/
l,1分間の処理で供試ウイルスが99%以上不活化された。飼育用濾過海水については0.54mg/
l,1分間の処理で99%以上,飼育排水についても0.64mg/
l,5分間の処理で99%以上の殺菌効果が得られた。また,流水式海水電解装置との比較試験により,両装置はほぼ同等の殺菌能力を有すことが明らかになった。
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