【目的】新しいIOLMaster
®Ver.5と従来のIOLMaster
®Ver.3の精度を比較すること。
【対象と方法】両機種で測定した133眼の(1)測定率、(2)マニピュレーション施行率、(3)眼軸長(Ver.5:合成値、Ver.3:平均値)、(4)SNR(Ver.5:合成波形の値、Ver.3:最大値)、(5)角膜曲率半径、(6)術後屈折誤差、(7)最適化A定数を比較した。なお(6)(7)はIOL嚢内固定、術後視力(0.7)以上の80眼を対象とした。
【結果】(1)Ver.5:133眼中125眼(94.0%)、Ver.3:133眼中123眼(92.5%)、(2)Ver.5:125眼中7眼(5.6%)、Ver.3:123眼中46眼(37.4%)(p<0.001)、(3)Ver.5:23.53±1.52mm、Ver.3:23.52±1.51mm(r
2=0.9991)、(4)Ver.5:206.33±178.46、Ver.3:7.49±4.39(p<0.001)、(5)Ver.5:7.60±0.28mm、Ver.3:7.59±0.28mm(r
2=0.9784)、(6)Ver.5:0.04±0.57D、Ver.3:0.07±0.51D、(7)いずれもULIB掲載値と同値であった。
【結論】Ver.5は測定率が向上し、測定者の熟練度に左右されずに遜色ない精度が得られるが、SNRは測定回数により増減するため従来のSNRとの比較は難しく、今後の検討を要する。
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