【目的】自治体DPC対象病院に勤務する看護師を対象に,病院経営参画度を測定する尺度の作成及び信頼性と妥当性を検討することである.
【方法】本調査は,4施設の看護師1419名を対象に行った.「看護師の病院経営参画度」は,内容項目の検討後,探索的因子分析後に確証的因子分析を行った.関連要因には,基本属性と中山(2001)の「看護婦の仕事に対する価値のおき方と満足度」との重回帰分析を行った.
【結果】本調査の有効回答数は,579(40.8%)名であった.「看護師の病院経営参画度」は,【自施設の経営指標の理解】,【財務状況と診療報酬制度の理解】,【組織の一員としての貢献意識】,【病院経営についての学習意欲】,【コストを意識した取り組み】,【組織目標への取り組み】,【効率良い仕事への取り組み】の7因子24項目からなり,信頼係数αは0.853,モデルの適合度は,GFI=0.890,AGFI=0.865,RMSEA=0.065であった.また,「看護師の病院経営参画度」は,「看護師としての自己実現」等と有意な関連が認められた.
【結論】「看護師の病院経営参画度」は,7因子24項目から構成され,信頼性と妥当性が確認できた.
抄録全体を表示