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クエリ検索: "内腹斜筋"
1,886件中 1-20の結果を表示しています
  • 捻転動作を主とする競技実施者を対象に
    *野口 雄慶, 横谷 智久, 杉浦 宏季, 辻本 典央
    日本体育学会大会予稿集
    2016年 67 巻
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/02/24
    会議録・要旨集 フリー

     本研究の目的は、捻転動作を頻繁に行う運動競技を実施している大学生運動選手の腹斜筋群の形態的特性を明らかにすることを目的としている。被験者は、大学生男子運動選手16名(野球部5名、カヌー部3名、テニス部8名:運動群)と、一般大学生17名(非運動群)であった。側腹部の筋群(外腹斜筋、

    内腹斜筋
    、腹横筋)の特性は、超音波Bモード法による筋厚測定によって計測した。運動群と非運動群を比較した結果、外腹斜筋と
    内腹斜筋
    に有意な差が認められ、いずれも運動群が非運動群よりも筋厚が大きかった。一方、腹横筋には有意差は認められなかった。有意差が認められた外腹斜筋と
    内腹斜筋
    の効果の大きさ(Effect Size:ES)を算出した結果、
    内腹斜筋
    の方が大きかった。捻転動作を主とする運動競技を行う選手の側腹部の筋の形態的特性として、腹斜筋群、特に
    内腹斜筋
    の発達が著しいことが明らかになった。

  • 楠 貴光, 大沼 俊博, 鈴木 俊明
    理学療法科学
    2023年 38 巻 6 号 461-465
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/12/13
    ジャーナル オープンアクセス

    〔目的〕日本人において,骨盤内に筋線維を有する

    内腹斜筋
    が表層に位置する部位を調査した.〔対象と方法〕健常成人男性の11名を対象とし,両側の骨盤および股関節部の前面の超音波画像を描出し,
    内腹斜筋
    が表層に描出される位置を測定した.〔結果〕全対象で上前腸骨棘より0 cm下方(A0,B0)の1-4 cm内側,上前腸骨棘より1 cm下方(A1,B1)の2-5 cm内側,上前腸骨棘より2 cm下方(A2,B2)の3-5 cm内側,上前腸骨棘より3 cm下方(A3,B3)の4-6 cm内側の部位で,
    内腹斜筋
    が表層に描出された.〔結語〕今回,明らかとなった
    内腹斜筋
    が表層に位置する部位は,表面筋電図計測時の電極貼付位置にふさわしいと考える

  • 宮下 智, 和田 良広, 鈴木 正則
    日本橋学館大学紀要
    2012年 11 巻 41-51
    発行日: 2012/03/01
    公開日: 2018/02/07
    ジャーナル フリー
    近年、体幹筋に着目したトレーニング方法が注目されている。体幹筋をLocal muscles とGlobal muscles に分類し、Local muscles の活動性を高めるトレーニングが進められている。体幹の安定性を求める理由は、体幹安定が保証されることで、四肢に素早い正確な動きが期待でき、動作能力が向上すると考えられているからである。本研究は超音波診断装置を用い、腰部に違和感を経験し、腹横筋活動に何らかの影響があると考えられる8 名(年齢29.6±6.5 歳)を対象とし、4 つの運動課題下で、主要体幹筋である外腹斜筋・
    内腹斜筋
    ・腹横筋、それぞれの筋厚を運動開始時と終了時に測定した。本研究で採用した4 つの運動課題のうち、double redcord training 課題の筋厚変化は、運動開始時には外腹斜筋よりも
    内腹斜筋
    の方が厚い傾向、運動終了時には腹横筋よりも
    内腹斜筋
    の方が厚くなることが認められた(p<0.05)。しかし個々の筋厚比率をdouble redcord training 運動課題の前後で検討すると、
    内腹斜筋
    は運動開始時より運動終了時に筋厚が減少する傾向があり、逆に腹横筋は運動開始時より運動終了時に筋厚が増加することが認められた(p<0.05)。このことからdouble redcord training 運動課題により、腹横筋の筋厚は増加し、
    内腹斜筋
    の筋厚は減少するというトレーニング効果を期待できる方法であると言える。他の運動課題では腹横筋の筋厚増加に伴い、
    内腹斜筋
    の筋厚も増加する(p<0.05)結果となった。運動により
    内腹斜筋
    厚が増加することは、Global muscles の活動量が上がることを示し、体幹トレーニングはLocal muscles の活性化が重要であることを考えると、従来の体幹筋トレーニングは、再検討が必要であると思われる。double redcord training 課題の特徴は、上下肢を共に吊り上げることにより、空中姿勢を保ち運動するのが特徴である。すなわち、不安定な運動環境の中で姿勢の安定性を求める高負荷な課題であると言える。この課題を正確に遂行するには、個々の筋肉は、速いスピードでの筋収縮が要求される上、関与する筋肉同士の協調ある筋収縮が求められる。Local Muscle である腹横筋が有効に働く、効果的な体幹トレーニングという観点から、double redcord training は画期的な体幹筋トレーニング方法であると結論づけた。
  • 宮﨑 大地, 田鍋 拓也, 空閑 雄治, 佐々木 聖馬, 鬼丸 武士, 大金 容子, 甲斐 悟
    理学療法科学
    2012年 27 巻 5 号 525-527
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/12/05
    ジャーナル フリー
    〔目的〕努力性呼吸運動前後での
    内腹斜筋
    の筋活動と全身反応時間の変化を明らかにすることを目的とした.〔対象〕若年健常男性10名とした.〔方法〕2 m前方の赤色灯点灯後,可能な限り早く跳躍してもらい,光刺激から両足部離床までの時間と右側
    内腹斜筋
    の筋活動を記録した.努力性呼吸運動を行い,同様の跳躍課題を測定した.運動前後での全身反応時間,
    内腹斜筋
    収縮開始時期,そして
    内腹斜筋
    活動最大時期を比較した.〔結果〕全身反応時間は運動前後で342.7 msecから329.9 msecになり,有意差が認められた.
    内腹斜筋
    活動最大時期は運動前後で170.0 msecから148.0 msecになり,有意差が認められた.〔結語〕努力性呼吸運動は,
    内腹斜筋
    活動最大時期を改善させ,より素早い垂直跳び動作を可能とした.
  • 竹市 夢二, 亀井 壮太郎, 小山 新一郎, 花井 信広, 多田 宏行, 村上 信五, 鈴木 賢二
    口腔・咽頭科
    2000年 12 巻 3 号 313-319
    発行日: 2000/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    舌再建には腹直筋皮弁が望ましいが骨弁を有さない.Taylorの腸骨皮弁は茎が短く皮弁への血流が安定しない.我々は深腸骨回旋動脈と血管吻合する腸腰動脈腸骨枝領域で腸骨皮弁を挙上し血管茎を長くした.今回我々は深腸骨回旋動脈上行枝が,
    内腹斜筋
    の内側に分布, 臍周辺から放射状に分布する下腹壁動脈の枝との吻合を利用,
    内腹斜筋
    茎腸骨―腹直筋連合皮弁を開発した.
    本皮弁は皮島を臍と腸骨の間に置けば腸骨採取するだけで簡便に挙上でき,
    内腹斜筋
    は薄く皮島と骨弁の位置の自由度も大きい.腹直筋皮弁は薄くも厚くも挙上でき, 腸骨は厚く適度に弯曲し充分な長さが採取できる.皮弁挙上には体位変換不要で原発部位と2チーム手術可能である.我々はさらに側頭筋移行を行い再建舌を引き上げ動的補助再建を行っている.
  • 池田 俊史, 吉川 優樹, 八田 香, 八十田 貴久, 石田 航
    関東甲信越ブロック理学療法士学会
    2017年 36 巻
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/04/03
    会議録・要旨集 フリー

    【はじめに】

    超音波による腹横筋筋厚の測定や腰痛との関連についての報告は散見されるが、腹横筋・

    内腹斜筋
    の安静時から収縮時の筋厚変化率と腰痛との関連についての報告は少ない。

    【目的】

    腹横筋・

    内腹斜筋
    の筋厚変化率と腰痛との関連について明らかにすること。

    【方法】

    対象は腰痛群18名(男性15名,女性3名,平均年齢29.5±6.2歳)健常群16名(男性12名,女性4名,平均年齢26.8±3.6

    歳) で、事前に研究の目的と内容を説明し承諾を得た。腰痛群は3 か月以上腰部に痛みが持続している、もしくは軽減と増悪を繰り返している状態とし、除外基準は発症から4 週以内の急性腰痛、神経学的所見がある者とした。座位にて安静吸気終息時( 以下: 安静時) およびドローイン時の腹横筋・

    内腹斜筋
    を、超音波診断装置( フクダ電子UF-760AG)で測定し、左右の平均値を筋厚として各群の安静時とドローイン時の筋厚と筋厚変化率(Active-Rest/Rest ×100,A/R 比) を比較検討した。

    【結果】

    両群間の年齢、性別に有意差はなかった。収縮時の筋厚は腰痛群( 腹横筋:5.3±1.8cm,

    内腹斜筋
    :12.1±3.5cm)と健常群( 腹横筋:6.1±1.3cm,
    内腹斜筋
    :10.9±2.5cm)で有意差はなかった。腹横筋A/R 比は腰痛群(73.3±44.7%)に比べ健常群(112.8

    ±44.3%)で有意に大きかったが(p<0.05)、

    内腹斜筋
    A/R 比は腰痛群(86.2±44.8%)と健常群(67.7±30.2%)で有意差はなかった。健常群では
    内腹斜筋
    A/R 比に比べ腹横筋A/R 比が有意に大きかったが(p<0.01)、腰痛群においては有意差がなかった。

    【考察】

    腰痛の有無が腹横筋・

    内腹斜筋
    A/R 比と関連している可能性が示された。健常群では腹横筋が優位に活動していたが、腰痛群においては腹横筋に比べ
    内腹斜筋
    の活動が増大する傾向がみられた。腰痛の有無による筋厚の差がみられなかったため、超音波による腹横筋の評価では筋厚だけでなく、腹横筋A/R 比および腹横筋A/R 比と
    内腹斜筋
    A/R 比の比率についても考慮する必要があると考えられた。

  • 井上 隆文, 中道 哲朗, 鈴木 俊明
    理学療法学Supplement
    2011年 2010 巻 PI2-077
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/26
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】
    立位での側体重移動練習は、歩行の立脚期を想定した運動療法として用いられる。このとき、我々は体幹筋の筋活動に着目し、特に
    内腹斜筋
    の筋活動を促すための練習として用いることが多い。
    内腹斜筋
    の筋活動は、立脚側下肢への荷重が最も増大する立脚中期において、荷重に伴って生じる仙腸関節への剪断力に対し、安定させる作用として増加することが三浦らにより報告されている。我々の先行研究においても、一側下肢へ側方体重移動練習が、
    内腹斜筋
    の筋活動に与える影響について筋電図学的に検討し、立証してきた。しかし、立位にて
    内腹斜筋
    の筋活動を促すことは、側方体重移動の他でも可能であることを臨床上経験する。具体的には、一側下肢への側方体重移動後、体幹を直立位のままで骨盤を前方へ移動し、前足部の荷重量を増加することで、
    内腹斜筋
    を含む体幹前面筋の筋活動が高まることを触診にて確認することができる。そこで今回は、上記の臨床経験を筋電図学的に検討し、運動療法に応用することを目的に、立位での一側下肢への側方体重移動における前足部荷重量の変化が
    内腹斜筋
    ・腹直筋の筋電図積分値に与える影響について検討したので報告する。
    【方法】
    対象は、整形外科的・神経学的に問題のない健常者男性10名20肢( 平均年齢 26.4歳 )とした。まず、被験者に安静立位をとらせ、筋電図を用いて移動側
    内腹斜筋
    と移動側腹直筋の筋電図波形を5秒間、3回測定した。次に、安静立位の状態から一側下肢に体重の95%を荷重した立位姿勢をとらせ、これを開始肢位とした。測定課題は、開始肢位から移動側の前足部荷重量を40%、50%、60%、70%、80%、90%へと順不同に変化させた。このとき、移動側の前後荷重量を確認する目的で、体重移動側足底に2台の体重計を設置した。足部位置は、移動側の横足根関節が2台の体重計の中心上に位置するようにした。測定課題中の規定は、体幹・骨盤の回旋は起こらないように指示し、両肩峰及び骨盤は水平位とし、体幹は伸展や屈曲が生じないよう常に直立位に保持させた。また、前足部の荷重量増加に伴って踵が浮かないように接地させた。そして、それぞれの前足部荷重量における移動側
    内腹斜筋
    と移動側腹直筋の筋電図波形を5秒間、3回測定し、3回の平均値をもって個人のデータとした。つぎに、安静立位での各筋の筋電図積分値を1とした筋電図積分値相対値を求め、前足部の荷重量変化が筋電図積分値に与える影響について検討した。なお、統計処理には一元配置分散分析法とTukey-Kramer法の多重比較を用いた。
    【説明と同意】
    各被験者には本研究の目的と内容について説明を行い、同意を得た後に測定を行った。
    【結果】
    移動側
    内腹斜筋
    の筋電図積分値相対値は、前足部荷重量の増加に伴って増加する傾向を認め、前足部荷重量80%において40%と、また前足部荷重量90%において40%・50%・60%・70%と比較して有意に増加した(p<0.05)。移動側腹直筋の筋電図積分値相対値は、前足部荷重量の増加に伴って増加傾向を認め、前足部荷重量90%において、40%及び50%と比較して有意に増加した(p<0.05)。
    【考察】
    本研究の測定課題では、前足部の荷重量増加に伴ってその肢位保持のために、体幹は伸展しようとする。これに対し腹直筋は、体幹が伸展しようとする力に対し、体幹屈曲作用にて胸郭を固定し、体幹伸展を制御したと考えられる。三浦らは、骨盤を固定して胸郭を制御するためには、
    内腹斜筋
    の筋活動を増加させて腹直筋を活動させる必要があることを報告している。これは、
    内腹斜筋
    が腹直筋鞘を介して腹直筋と筋連結を有するため、
    内腹斜筋
    の水平方向の筋線維において筋活動が高まると、垂直に存在する腹直筋が活動しやすくなるという、いわゆる土壌作用(soil function)が高まるためとされている。このことから、
    内腹斜筋
    は体幹伸展に対する腹直筋の胸郭固定作用の効率を高めるために活動したと考える。本研究結果においても、腹直筋の筋電図積分値相対値が前足部荷重量90%において有意に増加したのに対し、
    内腹斜筋
    は80%において有意に増加したことから、
    内腹斜筋
    は腹直筋よりも早期に筋活動を高め、腹直筋が活動しやすい土壌の構築に関与したものと考えられる。以上より、本研究の測定課題にて各筋の筋活動を高める場合は、
    内腹斜筋
    は80%以上、腹直筋は90%を前足部に荷重する必要があると考えられる。
    【理学療法学研究としての意義】
    一側下肢への体重移動後に、前足部への荷重量を増加させることは、
    内腹斜筋
    と腹直筋の筋活動を促すための有用な運動療法になると考えられる。
  • 森川 智貴, 刀坂 太, 楠 貴光, 大沼 俊博, 三輪 成利, 鈴木 俊明
    関西理学療法
    2020年 20 巻 80-84
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/12/28
    ジャーナル フリー

    The internal oblique muscle (IO) shows different muscle fiber orientations. Therefore, the purpose of this study was to examine the muscle fiber orientations of the IO and the external oblique muscle (EO) using ultrasound imaging. The subjects were 12 healthy males (mean age, 24.3 years). Initially, five points were determined. For the five points, the inferior margin of the eighth rib was defined as point A and the point below, 2 cm from the anterior superior iliac spine (ASIS), was defined as point E. Then, the point one-fourth of the head side of line AE was defined as point B, the midpoint of the line, as point C, and the point one-fourth of the caudal side of line AE, as point D. Next, a line parallel to the line AE was drawn 1 cm on the outside, and 1 and 2 cm on the inside of the line AE. Finally, ultrasound imaging was performed along each of these four lines. In all subjects, EO was present at point A regardless of the distance from ASIS, and IO was absent. At points B and C, IO and EO were present in all subjects regardless of the distance from ASIS. At point D, IO was present in all subjects regardless of the distance from ASIS, and the number of subjects with EO decreased as the distance from ASIS increased. At point E, the number of subjects with IO increased as the distance from ASIS increased, and EO was absent in all subjects regardless of the distance from ASIS. The results of this study suggest that the electrode position for the oblique fibers of IO should be 2 cm above and 2 cm inside ASIS. In addition, they also suggest that the electrode position for the transverse fibers of IO should be 2 cm below and 4 cm inside ASIS.

  • 松岡 成治, 米田 浩久, 鈴木 俊明
    関西理学療法
    2004年 4 巻 87-96
    発行日: 2004年
    公開日: 2005/03/11
    ジャーナル フリー
    We encountered 5 patients with cerebrovascular disease, who demonstrated shortening of the trunk muscle. We thought that the shortening was caused by primary low muscle tone. We investigated whether there was an effect on sitting and walking postures by stretching the shortening muscles. So we stretched these muscles at first. But we could not obtain good effect on either static sitting or walking postures. Then we selected one patient, and tried using weight shifting during sitting with sufficient muscle contraction. As a result, we could acquire improvement in both sitting and walking postures. From the above investigation, it was suggested that both stretching the shortened muscles and performing physical therapy based on normal movements were important therapeutic exercise for patients with cerebrovascular disease.
  • 上前腸骨棘間の長さの測定による検討
    大沼 俊博, 藤本 将志, 赤松 圭介, 楠 貴光, 渡邊 裕文, 鈴木 俊明
    関西理学療法
    2018年 18 巻 51-54
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/20
    ジャーナル フリー

    We studied the effects of change in position from the supine to the upright position on the distance between the two anterior superior iliac spines. Thirteen healthy men with an average age of 29.8 ± 8.7 years were the subjects. They were asked to maintain the supine and the upright positions, and a measuring tape was used to determine the distance between the anterior superior iliac spines, along the skin of the abdomen. The paired t-test was performed using the measurements of the supine and upright positions. A significant increase was found in the distance between the anterior superior iliac spines in the upright position compared with that in the supine position. This may be attributable to increased muscle thickness, reflecting activity of the transverse abdominal muscle and the internal oblique muscle transverse fibers, and also forward and downward bulging of the abdominal wall due to the weight of the intra-abdominal organs.

  • 表面筋電図を用いての解析
    村上 康朗
    理学療法学Supplement
    2008年 2007 巻 456
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】
    端座位姿勢は理学療法中に多くみられる姿勢であり、また我々理学療法士がその姿勢について評価・指導することも多い。評価や指導においてはアライメントを観察することが多いが、実際理学療法プログラム中など長時間の座位となる場合、同一アライメントにおいても筋活動には変化があるのではないかと疑問を持った。しかし静的座位保持における筋活動を検討した先行研究は少ない。そこで本研究では同一アライメントにおける端座位姿勢保持においての筋活動の変化を検討することを目的とした。
    【方法】
    対象は健常人男性7名である。被験者には安楽座位を30秒間、骨盤中間位体幹正中位での端座位姿勢(以下中間位座位とする)を5分間保持させ、表面筋電図(Noraxon社製myoresearch)を用いて両側の
    内腹斜筋
    、腰部脊柱起立筋、大腿二頭筋、大腿直筋の筋活動を記録した。安楽座位は被験者が力を抜いて行う端座位とした。中間位座位では両側上肢は手部を膝関節の上に位置し、骨盤・体幹正中位、膝関節90°屈曲位、足底は床に接地し、同一アライメントの保持を意識させた。実験中の姿勢は矢状面より観察した。得られた筋電図波形は全波整流し、30秒間隔での筋積分値を求めた。安楽座位で得られた積分値を基準とし、端座位での10期の筋積分相対値を算出し、安楽座位に対して中間位座位における筋活動の変化の検討を行った。
    【結果】
    最も活動量が高くなる筋は腰部脊柱起立筋(以下背筋群)と
    内腹斜筋
    (腹筋群)に分かれ、その人数は背筋群2人、腹筋群5人であった。背筋群においては両側の腰部脊柱起立筋が高い活動を示し、
    内腹斜筋
    は低い活動を示した。腹筋群では、一側の
    内腹斜筋
    活動が高く両側の腰部脊柱起立筋にも活動が認められる傾向であった。下肢筋群の活動は被験者間で差があったが、安楽座位と比べて著明な増加はなかった。また、全ての筋活動において左右差は認められたが、特に
    内腹斜筋
    に差の大きい傾向が見られた。
    【考察】
    姿勢保持において、腰部脊柱起立筋は腰椎前弯を生じさせ、腹筋群は腹腔内圧を上げることにより横隔膜を下方から押し上げ、姿勢保持に影響する、とある。今回の実験では
    内腹斜筋
    を活動させて姿勢保持を行う被験者が多い結果であった。腹筋群では両側の腰部脊柱起立筋にも活動を認めたことから、中間位座位姿勢保持において、
    内腹斜筋
    が腹腔内圧の上昇、腰部脊柱起立筋が生理的腰椎前弯保持に関与して姿勢保持を行っていることが考えられる。一方背筋群においては
    内腹斜筋
    の活動は低い状況であったことから腰部脊柱起立筋に依存して姿勢保持を行っていることが考えられる。腰痛を有する患者や背部の筋緊張が高い患者においては腹筋群の収縮を意識させた座位姿勢を指導する必要があると考えられた。また、
    内腹斜筋
    には左右差が大きく出現したという結果から、細部にわたる姿勢の左右差も評価する必要性を再認識した。
  • 島村 亮太, 安彦 鉄平, 津田 陽子, 新藤 恵一郎, 丸山 勝広
    理学療法学Supplement
    2008年 2007 巻 455
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】
    座位において骨盤の傾斜角度と腹筋群の活動に着目して運動を行うことは臨床現場においてしばしば見られる。しかし、座位での腹筋群の報告は多くあるが、骨盤傾斜角度と腹筋群の活動に着目した報告は少ない。そこで今回、基礎的研究として坐位での骨盤傾斜角度に着目し、腹筋群の筋活動を筋電図を用いて測定した。
    【方法】
    対象者は腰痛の既往のない健常成人男性7名。身体特性は年齢29.1±4.3歳(平均±標準偏差以下同様)、身長171.9±4.3cm、体重60.4±5.8kg。対象者には研究の主旨と方法に関して十分な説明を行い、承諾を得た後、測定を実施した。測定は安静座位(以下安静)での骨盤中間位(以下中間)と骨盤前傾位(以下前傾)での腹筋群の筋電図を導出した。骨盤傾斜角度の設定は、上前腸骨棘と上後腸骨棘を結んだ線(以下A-P)が床面と平行な位置を骨盤中間位とし、A-Pが床面に対し10度前方に傾斜した位置を骨盤前傾位とした。電極はSENIAM(Surface EMG for Non-Invasive Assessment of Muscle)が推奨する設置位置を参考に貼布し、筋電計ニューロパック(日本光電社製)を用いて、左右の腹直筋、外腹斜筋、
    内腹斜筋
    の筋電図を測定した。それぞれ5秒間の測定を3回実施し、各施行間は30秒以上の休息をとった。さらに、標準化を行い比較検討するため100%MVCをMMT5の条件下で測定した。統計処理は標準化を行った後に、中間と前傾での左右腹筋群の比較は対応のないt検定、同一筋間の比較は対応のあるt検定を行い、同一肢位での各筋間の比較には一元配置分散分析後に多重比較検定を行った。
    【結果】
    腹直筋、外腹斜筋、
    内腹斜筋
    はすべての試行において左右の有意な差はなかった。また、中間と前傾において、同一筋の活動に有意な差はなかった。中間と前傾は、ともに
    内腹斜筋
    の筋活動が腹直筋と外腹斜筋に比べ有意に高い値を示した。
    【考察】
    腹直筋、外腹斜筋、
    内腹斜筋
    はすべての試行において左右での有意な差がなかったことから、骨盤傾斜での腹筋群は左右対称の活動であることを示した。また、中間と前傾において同一筋の活動に有意な差がなかったことから、安静での骨盤傾斜だけでは腹筋群の活動に大きな変化がないことを示した。中間と前傾は、ともに
    内腹斜筋
    の筋活動が腹直筋と外腹斜筋に比べ有意に増加した。これは、
    内腹斜筋
    が骨盤に広範囲に起始していることから骨盤の安定性に関与していたためと考えた。また、先行研究によれば腹横筋や多裂筋、胸腰筋膜は体幹の深部筋群として体幹に安定性を与え、
    内腹斜筋
    も胸腰筋膜に起始し、下部線維は腹横筋と似た走行のため体幹に安定性を与えていると報告されている。今回の研究では
    内腹斜筋
    の下部線維の筋電図を導出しており、
    内腹斜筋
    の下部線維が深部筋群としての働きをしていたと考えた。
  • 永井 良治, 中村 将都
    理学療法科学
    2020年 35 巻 1 号 129-132
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/02/28
    ジャーナル オープンアクセス

    〔目的〕ドローインによる側腹筋の筋厚と体幹の安定性について検討した.〔対象と方法〕若年健常者17名を対象とした.背臥位とストレッチポール(SP)上背臥位で安静呼気とドローインの筋厚を測定した.さらにドローイン運動後の片脚立位と歩行時の体幹動揺を計測した.〔結果〕ドローインでは外腹斜筋の筋厚は減少し,

    内腹斜筋
    は増加を認めた.背臥位とSP上背臥位の主効果はなく,交互作用は認めなかった.腹横筋の筋厚は,交互作用を認めた.運動後は片脚立位のみ総軌跡長の減少を認めた.〔結語〕ドローイン運動により片脚立位の安定性は向上した.ドローインは
    内腹斜筋
    と腹横筋の筋厚が増加し,腹横筋の筋厚はSP上背臥位でより増加する可能性が示唆された.

  • ─超音波画像診断装置を用いて─
    三津橋 佳奈, 前沢 智美, 川村 和之, 工藤 慎太郎
    理学療法科学
    2015年 30 巻 6 号 861-865
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕超音波画像診断装置を用いて,歩行時の側腹筋群の動態を観察した.〔対象〕健常男性30名の側腹筋群とした.〔方法〕超音波画像診断装置を用い,臍レベルで腹直筋,外・
    内腹斜筋
    ,腹横筋が同時に得られる部位に,プローブを固定した.超音波画像診断装置とデジタルビデオカメラを同期し,歩行を側方から観察し,側腹筋群の超音波動画と側方からの歩容の動画を記録した.〔結果〕3筋はいずれもMSt~TStにかけて腹側へ移動し,遊脚相では背側へ移動する動態を示し,筋厚変化率は腹横筋が外腹斜筋に比べ有意に大きかった.〔結語〕歩行中の側腹筋群の動態は,立脚相で腹側,遊脚相で背側へ移動していた.
  • 吉川 幸次郎, 丸山 仁司
    理学療法学Supplement
    2009年 2008 巻 P3-413
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/04/25
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】
    内腹斜筋
    の上部線維と中部線維の比較
    体幹の安定性を維持するために体幹筋が注目されている.
    内腹斜筋
    は体幹屈曲、側屈、
    回旋させる主導筋の働きが中心である.しかし、一方では腹圧の調整および胸腰筋膜に働きかけることで体幹の安定化させる役割があるとされている.近年
    内腹斜筋
    が線維の方向や線維長、筋厚の観点から上中下部に分類できることが主張されており、機能的にも相違があるといわれてきている.今回姿勢の変化に伴い上部線維と中部線維とで姿勢保持のための活動の相違を検証した.
    【方法】健常成人男性14名(平均年齢22.7±2.96歳 身長171.5±3.95cm 体重65.7±5.31kg).姿勢を背臥位→立位→爪先立ち位と姿勢を変える.併せて超音波画像診断装置(東芝PV8000)で
    内腹斜筋
    を撮像する.撮像部位は上部線維(中腋窩線と第11肋骨が交わった付近)と中部線維(胸郭と腸骨稜の中間と中腋窩線の交わった付近)である.各姿勢につき30秒撮像する.撮像した映像を画像編集ソフト(WinDVD)で静止画像化し画像解析ソフト(image J 1.41)で
    内腹斜筋
    の筋厚を測定する.呼吸筋としての活動を最小限にするため最大吸気の時点で静止画像化する.
    内腹斜筋
    の上部線維と中部線維の筋厚を比較しその活動の違いを考察する.比較方法は背臥位の筋厚を基準にした立位と爪先立ち位の筋厚の増加率を計算し、上部線維と中部線維とで比較する.検定方法としてt検定を用いた.
    なお、今回の実験を行うに際しヘルシンキ宣言を参考に事前に被験者に内容を説明し理解してもらい同意を得て実験を行った.
    【結果】各肢位における平均筋厚は以下の通りであった.上部線維(背臥位→立位→爪先立ち位の順)41.4±6.0mm、48.2±9.5mm、52.1±10.2mm.中部線維は51.9±9.0mm、52.6±10.5mm、54.4±11.0mmであった.背臥位の筋厚を基準にした筋厚の平均増加率は、上部線維では117%、126%であり、中部線維は101%、105パーセントと上部線維が活発な活動を示していることが示唆された.立位、爪先立ち位ともに上部線維と中部線維とでは有意な差が生じた.
    【考察】先行研究では、
    内腹斜筋
    の上部線維と中部線維とではいずれも線維の走行が内側上方に向かっていて機能的にも類似しているとするものがある.しかし、文献によると、
    内腹斜筋
    の各線維付着部に着目した場合、上部線維が肋軟骨に付着するのに対して、腹直筋の腱膜に付着しているとしている.そのため、上部線維が胸郭を固定することで姿勢を安定させ散るのに対して、中部線維は腹圧を高めること出姿勢を安定させているという違いがあるのではと考える.
    【まとめ】今回の研究で
    内腹斜筋
    上部線維と中部線維の活動に違いがありうることが示唆された.
  • 森山 信彰, 浦辺 幸夫, 前田 慶明, 篠原 博, 笹代 純平, 藤井 絵里, 高井 聡志
    理学療法学Supplement
    2013年 2012 巻 C-P-03
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに、目的】 体幹筋は,表層に位置するグローバル筋と,深部に位置するローカル筋に分類される.ローカル筋は骨盤の固定に寄与しており,下肢と骨盤の分離運動のためにはローカル筋の活動が不可欠である.今回,選択的にローカル筋の活動を促すDrawing-in maneuver(以下,Draw in)といわれる腹部引き込み運動に着目した.主に下肢の運動中にローカル筋による骨盤固定作用を得るために,グローバル筋の活動を抑えながら,ローカル筋の筋活動を高めるDraw inの重要性が知られてきている. 座位では背臥位に比べ
    内腹斜筋
    の活動が増加することや(Snijder et al. 1995),腹直筋が不安定面でのバランスに関与することから(鈴木ら2009),Draw inを異なる姿勢や支持面を持つ条件下で行うとこれらの筋の活動量が変化すると考えられる.今回,Draw in中のグローバル筋である腹直筋と,ローカル筋である
    内腹斜筋
    を対比させながら,この活動量の比率を求めることで,どのような方法が選択的な
    内腹斜筋
    の筋活動量が得られるか示されるのではないかと考えた.本研究の目的は,姿勢や支持面の異なる複数の条件下で行うDraw inのうち,どれが選択的に
    内腹斜筋
    の活動が得られるかを検討することとした.仮説としては,座位にて支持基底面を大きくした条件で行うDraw inでは,腹直筋に対する
    内腹斜筋
    の筋活動が高くなるとした.【方法】 健常成人男性6名 (年齢25.8±5.7歳,身長173.0±5.2cm,体重65.4±9.0kg)を対象とした.Draw inは「お腹を引っ込めるように」3秒間収縮させる運動とし,運動中は呼気を行うよう指示した.Draw inは,背臥位,背臥位から頭部を拳上させた状態(以下,頭部拳上),頭部拳上で頭部を枕で支持した状態 (以下,頭部支持),足底を接地しない座位(以下,非接地座位),足底を接地させた座位(以下,接地座位)の5条件で行った.筋活動の計測にはpersonal EMG(追坂電子機器社)を用い,下野(2010)の方法を参考に腹直筋,
    内腹斜筋
    の右側の筋腹より筋活動を導出した.試行中の任意の1秒間の筋活動の積分値を最大等尺性収縮時に対する割合(%MVC)として表し,各条件について3試行の平均値を算出した.さらに,腹直筋に対する
    内腹斜筋
    の筋活動量の割合(以下,O/R比)を算出した.5条件間の腹直筋および
    内腹斜筋
    の筋活動量と,O/R比の比較にTukeyの方法を用い,危険率5 %未満を有意とした.【倫理的配慮、説明と同意】 対象には事前に実験内容を説明し,協力の同意を得た.本研究は,広島大学大学院保健学研究科心身機能生活制御科学講座倫理委員会の承認を得て実施した(承認番号1123).【結果】 背臥位,頭部拳上,頭部支持,非接地座位,接地座位での腹直筋の%MVCはそれぞれ28.0±24.2%,46.4±29.0%,23.0±22.0%,13.2±7.2%,10.6±5.9%であった.頭部拳上では,非接地座位および接地座位より有意に高かった(p<0.05).
    内腹斜筋
    の%MVCはそれぞれ48.7±44.1%,49.0±36.9%,47.9±40.8%,45.4±32.1%,50.6±28.4%となり,各群間で有意差は認められなかった.O/R比はそれぞれ2.67±3.10,1.31±1.52,2.58±2.74,3.33±2.62,4.57±2.70であり,接地座位では頭部拳上より有意に高かった(p<0.05).【考察】 
    内腹斜筋
    の活動量には条件間で有意差がなく,今回規定した姿勢や支持基底面の相違では変化しないと考えられた.腹直筋は,頭部拳上では頭部の抗重力位での固定の主働筋となるため,筋活動量が他の条件より高いと考えられた.さらに,有意差はなかったが背臥位では座位に比べて腹直筋の活動量が高い傾向があった.背臥位では,頭部拳上の条件以外でも,「お腹をへこませる」運動を視認するために頭部の抗重力方向への拳上と軽度の体幹屈曲が生じ,腹直筋の活動が高まった可能性がある. O/R比は腹直筋の筋活動の変化により,条件間で差が生じることがわかった。背臥位で行うDraw inでは,腹直筋の活動を抑えるために,頭部の支持による基底面の確保に加えて,頭部位置を考慮する,もしくは座位で行うことが有効であると考えられた.【理学療法学研究としての意義】 Draw inを行う際に背臥位から頭部を挙げる条件では,
    内腹斜筋
    の活動量が同程度のまま腹直筋の筋活動が高まり,結果としてO/R比が低下するという知見が得られ,効果的に行うためにはこのような条件をとらないよう留意すべきことが示唆されたことは意義深い.
  • 髙山 綾伽, 栗田 歩乃佳, 安藤 史弥, 寺島 翼, 髙橋 大翔, 遠藤 佳章
    理学療法とちぎ
    2022年 12 巻 2 号 61-66
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/23
    ジャーナル フリー

    [目的]超音波診断装置を用いて,異なる立位荷重条件における体幹筋厚を比較すること[対象と方法]対象は,健常成人26 名とした.超音波画像診断装置を用いて,多裂筋厚(LM),脊柱起立筋厚(ES),外腹斜筋厚(EO),

    内腹斜筋
    厚(IO),腹横筋厚(TrA)を測定した.測定は安静臥位と立位3 条件(右足荷重20%,50%,80%)を実施した.各条件間の各筋厚の変化を検討した.[結果]IO は,右足荷重20%より80%で有意に厚くなった.LM,ES,IO は,臥位より立位3 条件で有意に厚くなった.[結語]
    内腹斜筋
    は同側の荷重が増えると筋厚が増大すること,多裂筋,脊柱起立筋,
    内腹斜筋
    は臥位より立位で筋厚が増大することが示唆された.

  • ―リーチ距離の違いによる検討―
    渡邊 裕文, 大沼 俊博, 藤本 将志, 末廣 健児, 石濱 崇史, 鈴木 俊明
    理学療法学Supplement
    2015年 2014 巻 O-0178
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/30
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】我々は座位での様々な方向への体重移動による静的な姿勢保持時や,側方リーチ動作時の腹斜筋群の働きについて研究を進めてきた。昨年の本大会では,座位での側方リーチ動作の速度の変化がCOP側方変位量と
    内腹斜筋
    の働きに及ぼす影響ついて検討した。そこで側方リーチ動作開始前のCOPのリーチ反対側(反対側)への変位量は,リーチ速度の速い方が大きく,それにかかる時間は速度の影響を受けないことを報告した。この時リーチ側
    内腹斜筋
    の働きが関与することも述べた。今回側方リーチ動作におけるリーチ距離の違いが,COP側方変位と
    内腹斜筋
    の筋活動に及ぼす影響について検討したので報告する。【方法】対象は整形外科,神経学的に問題のない健常男性6名(平均年齢25.0歳)とした。まず被験者に今回の課題である座位での側方リーチ動作を,以下のように説明し実施した。2台の重心動揺計重心バランスシステムJK-101II(ユニメック社)の台上に足底を床に着かない座位で,両肩関節外転90度を保持する。外転90度を保持した一側中指の指尖から側方10cmに測定板を配置し,メトロノームに合わせ,①1秒間開始肢位を維持,②1秒間で10cm側方へリーチ,③リーチした肢位を1秒間保持,④1秒間で開始肢位に戻る,という課題と,リーチ距離を20cm,30cmと変化させることを説明し,それぞれの課題を数回練習させた。このとき頭頸部は垂直位を維持し,前方の一点を注視,両上肢は肩関節90度外転位から床と水平位を保持したままリーチさせ,反対側の骨盤挙上と体幹側屈,自然な両股関節内外旋は許可した。課題中にテレメトリー型筋電計MQ-Air(キッセイコムテック社)にて,両側
    内腹斜筋
    の表面筋電図を測定した。測定した
    内腹斜筋は骨盤内の内腹斜筋
    横方向線維の活動を反映すると考えられるNgの報告した
    内腹斜筋
    単独部位と,その直上で両側の上前腸骨棘を結んだ線上の部位,上前腸骨棘の直上の部位に両側合計6電極を貼付した。課題は片側ずつ両側に実施し,それぞれ3回実施した。測定項目は,座面でのCOP側方変位と筋電図波形とした。また側方リーチ動作の開始のタイミングと,側方の測定板へ指尖が接地するタイミングを計測するために,両側中指指尖に電極を配置し,反対側の中指の指尖には開始肢位の状態で軽く触れるよう台を設置した。COP変位と筋電図には同期シグナルを入れ,測定後に解析ソフトBIMUTAS-Videoを用いCOP変位と筋電図を同期させた。特にリーチ動作開始前のCOP側方変位について,その変位量(反対側へのCOP最大変位量から安静時のCOPを引いた値)とそれに要する時間を求め,筋電図波形については全波整流波形に変換し最大振幅値を計測し,COPとの関係を検討した。【結果】COPの変位は全対象者で,リーチ側へCOPが変位する前に,反対側へわずかに変位してからリーチ側へCOPが移動した。この変位量は10cmで平均6.42±3.29mm,20cmで9.93±3.77mm,30cmで15.15±3.74mmで正規性の検定により正規性を認めたため,一元配置分散分析およびtukey-kramerの多重比較検定を実施し,リーチ距離が増えるとCOPの反対側への変位量が増大した(p<0.05)。その時の時間は,リーチ距離が増えても変化を認めなかった。筋電図波形はリーチ側の
    内腹斜筋
    単独部位とその直上の電極より,リーチ動作開始前にCOPが反対側へ変位する時期に波形を認めた。リーチ距離が増えると両部位ともに最大振幅値が増大する傾向を認め,
    内腹斜筋
    直上部で30cmの時に有意に増大した(p<0.05)。【考察】動作開始時のCOP逆応答現象は諸家らで報告され,我々の先行研究や本研究でもリーチ動作開始時のCOPの変位はCOP逆応答現象であると考えた。この時COPの反対側への変位量は,リーチ距離が増大するとその変位量が大きくなった。また同じ時のリーチ側
    内腹斜筋
    の筋電図波形では,リーチ距離の増大により最大振幅値の増加傾向を認めた。伊東は立位からつま先立ちになる際,APA局面でCOPの後方への移動量が増加すると,見越し前方推進力が増加すると報告している。またその時前脛骨筋の筋電図より平均振幅が,COPの後方移動や前方推進力の発生に重要な役割を果たすと述べた。今回リーチ距離を増大するため,COPの反対側変位量を増大させ,リーチ側への推進力の発生に関与していたと考えられる。またその時にリーチ側
    内腹斜筋
    が関与することが推察された。【理学療法学研究としての意義】座位で側方リーチ動作を用いる時,リーチ距離を考慮し,リーチ動作開始前のCOPの反対側への変位とその時のリーチ側
    内腹斜筋
    の働きを促す必要がある。
  • 田尻 恵乃, 藤本 将志, 赤松 圭介, 水上 俊樹, 貝尻 望, 早田 荘, 大沼 俊博, 渡邊 裕文, 鈴木 俊明
    理学療法学Supplement
    2010年 2009 巻 O2-031
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/25
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】
    脳血管障害片麻痺患者において、体幹筋群の筋緊張異常により長座位でのいざり動作が困難な症例を多く認める。このような症例に長座位にて一側殿部へ体重移動を促すとともに、反対側の殿部を挙上させながらいざり動作練習を実施することがある。この時体重移動側(以下移動側)の体幹筋群は伸張位での活動を、また反対側の体幹筋群には短縮位での活動を促すよう配慮しているが、その明確な筋電図学的検討についての報告は少ない。先行研究において、長座位での側方体重移動が両側の腹斜筋群(内・外腹斜筋重層部位)および腰背筋群の筋電図積分値に与える影響について検討した(第49回近畿理学療法学術大会)。その結果、移動側の腹斜筋群・腰背筋群の筋電図積分値相対値は殿部荷重量の増大に伴い有意な増加を認めた。これは、長座位での側方体重移動に伴った移動側の体幹・骨盤の後方への傾斜・回旋を制動するために関与したと考えた。また反対側の腹斜筋群・腰背筋群の筋電図積分値相対値は殿部荷重量の増大に伴い有意な増加を認めた。これは、側方体重移動の増大に伴った反対側体幹の側屈位と反対側骨盤の挙上位を保持するため関与したと考えた。そこで今回、測定筋を両側の外腹斜筋(単独部位)および
    内腹斜筋
    (単独部位)とすることで、腹斜筋群のより詳細な評価・治療ができると考え、長座位での側方体重移動が両側外腹斜筋・
    内腹斜筋
    の筋電図積分値に与える影響について筋電図を用いて検討を行ったところ、若干の知見を得たので報告する。
    【方法】
    対象は健常男性7名とした。開始肢位は被検者に両上肢を胸の前で交差させた長座位とし、両殿部下に2台の体重計を配置した。この時殿裂を2台の体重計の中心上に位置し、各体重計の数値を合計し総殿部荷重量とした。まず開始肢位での両側外腹斜筋・
    内腹斜筋
    の筋電図積分値を筋電計ニューロパック(日本光電社製)にて測定した。電極位置について外腹斜筋は第8肋骨下縁に電極間距離2cmとし、
    内腹斜筋
    は両上前腸骨棘を結ぶ線より2cm下方の平行線と鼠径部との交点および2cm内方とした。測定時間は5秒間、測定回数は3回とし、その平均値をもって個人データとした。次に一側の殿部へ体重移動による殿部荷重量を総殿部荷重量の60%、70%、80%、90%、95%へとランダムに変化させ、上記と同様に各筋の筋電図積分値を測定した。この時頭部は正中位とし、両側肩峰を結ぶ線が水平位となるよう規定し、体幹・骨盤の回旋が生じないよう確認した。また両踵は離床しないようにした。そして開始肢位での各筋の筋電図積分値を1とした筋電図積分値相対値を求め、長座位での側方体重移動が両側外腹斜筋・
    内腹斜筋
    の筋電図積分値に与える影響について検討した。統計処理には一元配置の分散分析とTukeyの多重比較を用いた。
    【説明と同意】
    本実験ではヘルシンキ宣言を鑑み、あらかじめ説明された本実験の概要と侵襲、および公表の有無と形式について同意の得られた被験者を対象に実施した。
    【結果】
    外腹斜筋の筋電図積分値相対値について、移動側は殿部荷重量の増大に伴い有意(p<0.05)に増加し、反対側は増加傾向を認めた。また
    内腹斜筋
    の筋電図積分値相対値について、移動側、反対側ともに殿部荷重量の増大に伴い有意(p<0.05)な増加を認めた。
    【考察】
    殿部荷重量の増大に伴い、移動側の外腹斜筋・
    内腹斜筋
    の筋電図積分値相対値は有意な増加を認めたことに関して、本課題では殿部荷重量の増大に伴い骨盤が後傾・移動側回旋しようとすることで、移動側の骨盤・体幹が後方へ傾斜しようとする働きが生じると考えられる。これに対し移動側の外腹斜筋は体幹の反対側への回旋作用としてその肢位保持に関与したと考えられる。さらに
    内腹斜筋
    は骨盤の反対側回旋(前方回旋)作用があることから、移動側の
    内腹斜筋
    は後外側へ傾斜しようとする骨盤を反対側回旋させる作用としてその肢位保持に関与したと考えられる。また、殿部荷重量の増大に伴い、反対側の外腹斜筋の筋電図積分値相対値は増加傾向を認め、
    内腹斜筋
    は有意な増加を認めた。これについて渡邊らは座位(端座位)での側方への体重移動時において、反対側の内外腹斜筋の働きが座位での側方移動に伴う体幹の側屈作用には重要であり、より
    内腹斜筋
    での関与が大きいことを報告している。このことから本研究でも、反対側の外腹斜筋は体重の側方移動に伴う反対側体幹の側屈作用として、また
    内腹斜筋
    は反対側体幹の側屈を伴う反対側骨盤の挙上位を保持・固定する作用としてその肢位保持に関与したと考えられる。
    【理学療法学研究としての意義】
    先行研究と本研究の結果をふまえ、長座位での側方体重移動練習を行う際において、反対側の体幹筋に加え、移動側の腹斜筋群・外腹斜筋・
    内腹斜筋
    ・腰背筋群についてもそれぞれ評価・治療することの必要性が示唆された。
  • 田鍋 拓也, 山本 浩由, 有吉 雄司, 松本 彬, 籾井 佑都, 古賀 麻奈美, 芳野 千尋, 甲斐 悟
    理学療法科学
    2012年 27 巻 4 号 417-420
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/09/07
    ジャーナル フリー
    〔目的〕素早い垂直跳び動作での体幹筋及び下肢筋の筋活動開始時期を明らかにすることを目的とした.〔対象〕健常男性12名(平均22.3±0.8歳)とした.〔方法〕前方の赤色灯が点灯したら,できるだけ素早く跳躍する課題を行い,全身反応時間(光刺激から両足部離床までの時間)と筋活動(
    内腹斜筋
    ,多裂筋,腓腹筋,大腿二頭筋の電位変化)を計測した.〔結果〕全身反応時間の早さと筋活動開始時期との相関は,
    内腹斜筋
    に認められた.4筋間の筋活動開始時期においては,有意差は認められず,有意に早く活動する筋は認められなかった.〔結語〕
    内腹斜筋
    の筋活動開始が早い人は,全身反応時間が短く,素早い垂直跳び動作を可能とした.そして,4筋の筋活動開始時期は,ほぼ同じであることが明らかになった.
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