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クエリ検索: "内陸県"
154件中 1-20の結果を表示しています
  • 角田 則子, 海藤 勇, 佐藤 俊一, 石川 和克, 真弓 忠
    肝臓
    1975年 16 巻 1 号 57
    発行日: 1975/01/25
    公開日: 2009/07/09
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  • 萩原 進
    民族衛生
    1970年 36 巻 6 号 217
    発行日: 1970年
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • なんで埼玉!?埼玉発の魚介をプロデュース
    須藤 康夫, 山中 とも子
    情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集
    2023年 2023 巻
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/06/28
    会議録・要旨集 フリー

    日本における漁業生産量は減少傾向が続いており、持続可能な魚介類の供給への懸念が強まっている。本研究では、持続可能な魚介類の供給へ貢献することを目的に、

    内陸県
    の一つである埼玉県における地域資源を活用した陸上養殖の検討を行った。検討を始めるにあたり、陸上養殖の一般的な課題を調査したところ、陸上養殖に関する技術、コスト、魚種の選定・付加価値、経営アプローチ、飼料開発などが挙げられた。各課題に対するこれまでの陸上養殖の事例や埼玉県の特徴の調査を行った結果、意外にも埼玉県は陸上養殖に適した地域であると考えられた。具体的には、空き家や廃校などを陸上養殖の施設として活用することや、埼玉県で生産される果物を餌として活用した魚介のブランド化、陸上養殖設備事業者による陸上養殖への参入支援や、既存の交通インフラを活用した魚介類の輸送など、埼玉県の地域資源を活用した陸上養殖について提案する。

  • ー内陸県ならではの食材の活用ー
    *長屋 郁子, 堀 光代, 西脇 泰子, 木村 孝子, 辻 美智子, 長野 宏子, 坂野 信子, 山澤 和子, 山根 沙季, 横山 真智子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2022年 33 巻 P-k22
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/09/02
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    【目的】岐阜県に伝わる家庭料理の中で、各地域の自然環境の中から育まれた

    内陸県
    ならではの日常食と行事食の特徴をまとめることを目的とした。

    【方法】日本調理科学会特別研究「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」のガイドラインに沿い、岐阜県の家庭料理について聞き書き調査を実施した。調査対象地域は岐阜・西濃・中濃・東濃・飛騨の5圏域とした。調査対象者は各調査地で30年以上居住し、家庭の食事作りに携わった女性43名とした。

    【結果・考察】山や川、田畑の身近な食材を用いていた。日常食では、木の葉や実を利用した料理に「朴葉ずし」(中濃・東濃・飛騨)、「みょうがぼち」(岐阜)、「沢あざみの煮物」(西濃)、「栗きんとん」(東濃)、「なつめの甘露煮」(飛騨)がみられた。貴重なたんぱく質源として、豆腐の保存性を高めた「こも豆腐」(飛騨)、家庭で飼われていた鶏を余すことなく用いた「鶏ちゃん」や「ひこずり」(中濃)、昆虫食の「蜂の子(へぼ)の佃煮」(東濃)がみられた。里芋は「地(じ)いも」と呼ばれ、「あぶらえあえ」(飛騨)、「雑煮の具」(中濃)など様々な料理に用いていた。芋茎は全域にわたり酢の物などで食されていた。冬場の野菜の保存食として漬物を作り、二次利用の工夫として「煮たくもじ」(飛騨)がみられた。行事食では、春に採取した山菜を保存し、年取りのおかず「手しゅう盛り」や「ほんこさま料理」(飛騨)に利用していた。木曽三川の輪中地帯の祭りには、川魚を用いた「箱ずし(もろこずし)」(西濃)が食されていた。長良川鵜匠家では、「鮎なれずし」(岐阜)をお世話になった方に届ける習慣が続いていた。このように四季の食材を活用し、もてなしの精神とともに伝えられていた。

  • 松尾 昌宏
    経済地理学年報
    2010年 56 巻 4 号 197-215
    発行日: 2010/12/30
    公開日: 2017/05/19
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    今日,アジア地域をはじめとする新興国の発展が著しい.しかし他方でこれらの国でも発展が目覚ましいのは,一部の中核都市に限られ,各国内部には大きな地域間の発展格差が存在する.それでは一般に途上国の発展は,地域間格差の拡大をもたらすのであろうか,それとも縮小をもたらすのであろうか.また,今後発展は周辺地域へと波及していくのであろうか.この点について,『世界開発報告2009』では,一般に地域間格差は経済発展の進行につれ,「まず分岐し,その後収束に向かう」という説を展開している.しかし,各国個別に観察を行うと,こうした分岐・収束のパターンには多様性がみられ,必ずしも各国の発展水準に対応したものとはなっていない.それではこうした多様性は,何によってもたらされたのであろうか.これについて,この論文では,中国華南からインドシナにかけての地域を事例に,各国内部の地域間労働力移動の流動性と,近年この地域で急速に進む陸上交通インフラの整備に着目し,地域間比較をおこなった.その結果,これら地域で中核地域から周辺地域へと発展は確実に波及し拡大大都市圏が形成されつつあること,また遠隔周辺地域においては,発展は空間的に一様にではなく,交通・物流の結節点など特定地域に集中的に起こっていることがわかった.
  • 女子商業高校生の場合
    田中 耕三
    新地理
    1990年 37 巻 4 号 30-39
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 橋本 實
    廃棄物学会誌
    1991年 2 巻 3 号 201-206
    発行日: 1991年
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    埼玉県の廃棄物は, 近年急激に増加し, その種類も多様化するなど, 適正処理に困難をきたしている。特に, 本県の場合, 首都圏の
    内陸県
    という立地性から, 中間処理施設地や最終処分場の確保が年々困難になってきている。
    そこで, これらの現状を踏まえ, 本県では, 減量化対策としてのリサイクルの推進と最終処分場確保策としての広域処理を2本柱として, 次のとおり廃棄物対策に取り組んでいる。
    (1) リサイクルの推進策は, (1) 排出された「廃棄物」を廃棄物としない対策, (2) 廃棄物そのものが出されないようにする対策を実施していく。
    (2) 県内広域処理対策は, 埼玉県環境整備センター, 第2広域処分場の建設についての対策を講じることとし, さらに, 都県域を越える広域処理の必要性を認識し, 廃棄物対策を講じていく。
  • 堀口 恵子, 神戸 美恵子, 阿部 雅子, 高橋 雅子, 永井 由美子, *綾部 園子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2014年 26 巻 2P-08
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】群馬県は日本の中央部に位置し、かつては養蚕業が盛んであったが、現在では兼業農家が多く、首都圏向けの農業物を生産している。この度、日本調理科学会特別研究『次世代に伝え継ぐ 日本の家庭料理』に参加し、群馬県内5地域で調査を行ったので報告する。
    【方法】平成25年10月~26年2月に群馬県内の5地域において、各地域2名以上(60歳~80歳代、居住年数40年以上)の調査対象者に対して面接調査を行った。面接は特別研究の方法に従い、調査の同意を得た上で、調査票に沿って対話したものを記録した。
    【結果】群馬県内全体では、昭和30年代までは現金収入としては、養蚕、水稲、麦、豆が中心であり、日常の食では、飯には押し麦を混ぜ、1日1食はうどん、おきりこみやすいとんなどの小麦粉を使った料理を食していた。
    内陸県
    のため、魚は行商から購入した干魚や缶詰、川魚を食した。野菜の煮しめ、けんちん汁、お焼き、きんぴら、まんじゅうも共通する料理である。ハレの食としては、北部のみなかみ町では、赤飯、うどん、そば、草餅のあんぴん、ぼたもち、まんじゅう、山菜の天ぷら、野菜の煮しめ、車麩の煮物、切り昆布の煮物など、赤城町では、餅、煮しめ、きんぴらなど、群馬町では、ザクニや天ぷら、赤飯、ふかしまんじゅうなど、中央部の前橋市田口では煮物、寿司、けんちん汁、ぼたもちなど、南部の太田市では、赤飯、けんちん汁、巻きずし、煮物などがあった。現在、みなかみ町や赤城町には農業環境と観光とを連携したが施設あり、地域の農産物を直売するとともに、そば打ちやこんにゃくつくりなどを体験でき、地域の家庭料理を伝える場ともなっている。
  • ―材料・季節による分類―
    鷲見 裕子, *阿部 稚里, *飯田 津喜美, 磯部 由香, 乾 陽子, 萩原 範子, 奥野 元子, 久保 さつき, 小長谷 紀子, 駒田 聡子, 成田 美代, 平島 円, 水谷 令子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2017年 29 巻 P-k24
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/08/31
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    【目的】「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」の聞き書き調査を基に、三重県の家庭料理のおやつの特徴を明らかにすることを目的に分析を行った。
    【方法】平成24~26年度に県内の5地区(食文化圏)17ヶ所で昭和2年~昭和23年生の女性24人を対象に、昭和30~40年代から作られていた家庭料理について聞き書き調査を行った。収集した料理からおやつに分類されるものを抜き出した。また、三重県の食文化関係の書籍を参考に、上記以外のおやつについて追加した。収集したおやつをいくつかの項目に分類し、特徴を把握した。
    【結果】おやつとして収集された料理数は106品であった。材料別に分けると、米45品、小麦13品、さつまいも14品、果物14品、豆(落花生、小豆)8品、その他16品であった。季節性のあるおやつが64品あり、春13品、夏9品、秋22品、冬20品であった。『米』を材料とするものとして、「よもぎ餅」や「おはぎ」、里芋やさつま芋を搗き合せた「芋餅、芋団子」、餅つきの音がしないように鍋の中で搗いた「なべ餅、ないしょ餅」、もち米と米粉生地を蒸し搗き混ぜた「しこしこ団子、ふところ餅」など多彩な餅がみられた。そのほか、「おかき」や「あられ」などもあげられた。『小麦』では「餅・饅頭」「団子」があげられた。初夏の野上がりに作られていたいばらや茗荷などの葉で包んだ餅・饅頭については「いばら餅、いばら饅頭、みょうが饅頭、ドッカン、ガンダチ、おさすり」と独自の呼び名があり、各地域で作られていた。『さつまいも』では、各地域に干し芋があるが、伊勢志摩、東紀州地域の隼人芋を使用した干し芋は形が干したナマコ(きんこ)に似ていることから「きんこ」という。おやつでは5食文化圏での顕著な違いはみられなかった。
  • 田畑や山の季節食材を活かしたおやつ
    辻 美智子, *堀 光代, *西脇 泰子, 木村 孝子, 長屋 郁子, 坂野 信子, 長野 宏子, 山澤 和子, 山根 沙季, 横山 真智子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2017年 29 巻 P-k23
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】岐阜県に伝承されている家庭料理の中で、おやつとして食べられている料理の特徴についてまとめることを目的とした。
    【方法】日本調理科学会特別研究「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」のガイドラインに沿い、岐阜県の家庭料理について平成24年~27年に聞き書き調査を行った。調査対象地域を岐阜、西濃、中濃、東濃、飛騨の5圏域に分類した。対象者は調査地で30年以上居住し、家庭の食事作りに携わった43名である。聞き書き調査の結果からおやつに関する料理を抽出し、圏域別に特徴をまとめた。
    【結果】岐阜圏域の「みょうがぼち」は、空豆餡を小麦粉生地で包み、茗荷の葉を巻き、蒸して作られ、初夏の食材を活かし田植えの合間に食されていた。西濃圏域の今尾地区の「竹寒天」は、竹神輿の材料である竹の中に寒天液を流し込んで作られ、左義長に出されていた。中濃圏域では初午の「まゆだんご」や端午の節句や田植え休みの「ぶんだこ餅」など、米や米粉に砂糖や小豆を加えたおやつを作り、ハレの日に食されていた。中濃・東濃圏域では、新米の収穫時期に「五平餅」が作られ、来客時にも供されていた。東濃圏域の「からすみ」は、米粉に好みの味(黒砂糖、抹茶、胡桃、紫蘇など)を加えて蒸したものであり、桃の節句には欠かせないものであった。また、秋には特産の利平栗を用いた「栗きんとん」や「栗蒸し羊羹」も親しまれていた。飛騨圏域の「甘々棒」はきな粉を主原料とした飴菓子であり、かつて寒冷地の農業普及に大豆の栽培が奨励され、大豆を美味しく食べる工夫がされていた。
    内陸県
    である岐阜県のおやつは、田畑や山などで収穫される季節の食材を活かし、小麦粉・米・米粉に砂糖、小豆などを用い、折々の喜びを食にも込めていた。
  • *藤田 睦, 名倉 秀子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2019年 31 巻 P-k13
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/26
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    【目的】平成24年,25年特別研究「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」に基づき,昭和30年〜40年頃の家庭料理を含めた食生活の様子,家庭料理を聞き書き調査した。加えて,同地域について追加調査を実施し,次世代に伝え継ぐ家庭料理における副菜の特徴を把握することとした。

    【方法】栃木県の那須野ヶ原,日光山間,両毛地区,渡良瀬流域,鬼怒川流域2か所の全6地域について調査を行った。対象者はその地域に30年以上居住している60歳以上の19名であり,地域での暮らしと食生活の特徴と概要,印象に残っている食と暮らし,伝え継ぎたい家庭料理を聞き書き調査した。その中から副菜に関する料理を抽出して特徴をまとめた。

    【結果および考察】栃木県は,県北の日光,那須連山の山間部,県央,県南に関東平野の北端を占める地形で,境界部に海岸線を持たない

    内陸県
    である。昭和30年〜40年頃は農家戸数も多いことから,日常の副菜の特徴は,四季折々の野菜,山菜,芋類を利用したものが中心であった。食材としては,平野部では春〜夏は新じゃが,新玉ねぎ,きゅうり,なす,とうなす(かぼちゃ),筍などの農産物の副菜が多くみられた。山間部ではタラの芽,ぜんまい,山うど,しどきなどの山菜をとりたてで利用するほか,塩漬けにして保存し,冬場の保存食とした。秋〜冬にかけては大根,白菜,青菜類,里芋などのほか,こんにゃくも手作りした。調理法は,茹でる,煮る,炒めるが多くみられた。また,料理分類としての漬物は,旬の時期に大量にとれた野菜類をぬか漬け,塩漬け,おから漬けなどにして上手に保存利用し,年間を通して副菜として食していた。

  • ー四季折々の野菜・いも・山菜の利用と小麦粉の利用ー
    *藤田 睦, 名倉 秀子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2022年 33 巻 P-k13
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/09/02
    会議録・要旨集 フリー

    【目的】平成24,25年度特別研究「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」に基づき,昭和30~40年頃の家庭料理を含めた食生活の様子を聞き書き調査した。不足を補うために,同地区での再調査を実施し、次世代に伝え継ぐ家庭料理について地域の特徴を把握することとした。

    【方法】栃木県内の那須野ヶ原,日光山間,両毛山地,渡良瀬流域,鬼怒川流域2か所の全6地域とした。対象者はその地域に30年以上居住している60歳以上の19名であり,地域での暮らしと食生活の特徴と概要,印象に残っている食と暮らし,伝え継ぎたい家庭の料理を聞き書き調査した。その中から地域の農産物の特性を生かした料理を抽出してまとめた。

    【結果・考察】栃木県は,県北に日光、那須連山の山間部,県央,県南に関東平野の北端を占める地形で,境界部に海岸線を持たない

    内陸県
    である。昭和30年頃は農家の戸数も多いことから日常の食事は田畑で収穫された四季折々の野菜やいも類,山で採取した山菜を利用した料理が特徴である。主食では、平野部は米を中心に小麦の生産も盛んであることから,小麦粉(地粉)を利用したうどん,煮ごみ,すいとんが毎日のように食卓に並んだ。夏にはきゅうりの冷や汁,ちたけ汁,秋にはきのことなすの汁など,うどんだけでなく汁の種類も多彩であった。米,小麦の生産に不向きな山間部ではそばがこれに代わった。おかずでは主菜と副菜の区別がなく,野菜・いも類を中心とした煮物料理が多くみられた。旬の野菜類をぬか漬け,塩漬け,乾燥等で保存して年間を通して余すことなく利用した。いも類ではじゃがいもは日常の食が中心であったのに対し,里芋は行事食にも欠かせないものであり,神様にお供えする意味合いから大切に扱われていた。

  • *久保 加織, 石井 裕子, 小西 春江, 中平 真由巳, 山岡 ひとみ, 堀越 昌子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2021年 32 巻 P-k28
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/07
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    【目的】滋賀県には、縄文時代晩期から弥生時代にかけての稲作遺跡が複数出土しており、数千年間にわたり稲作を中心とした農業と琵琶湖漁業を核とした生活が営まれてきた。古くから政治・文化の中心地あるいは近隣地となり、交通の要衝でもあり、乱世には争いの舞台になることが多かった。現在も神社や仏閣が数多く残り、様々な神事や祭り、行事が営まれている。これらは人々の結束を高めるとともに憩いと楽しみでもあったと考えられる。本研究では、様々な人生儀礼や暦的儀礼に関わる特徴的な料理について全県的に調査を行い、その特徴を整理した。

    【方法】平成25〜27年にかけて、滋賀県の食文化の特徴について、全県的な調査を日本調理科学会特別研究の一環として実施した。調査方法は主に聞き取り法で行った。

    【結果】滋賀県では人生儀礼、暦的儀礼の行事が丁寧に執り行われていて、各行事の料理には、地域の特徴がよく残っていた。特に琵琶湖を抱える滋賀県では神事や慶事に湖魚のナレズシが神饌となり、客呼びのご馳走となっていることが大きな特徴であった。ナレズシにはフナズシを始めとして、ハスズシ、ウグイズシ、オイカワズシ、モロコズシ、アユズシ、ドジョウズシまであり、各家、地域で仕込まれていた。また滋賀は

    内陸県
    であるが、若狭湾からサバ、伊勢湾からブリなどの海産魚が祭事に登場していた。神事・祭りの料理には、農産物を主役にしたものも多く、餅や団子、おこわ、すし、その他、大豆の打ち豆や田楽、里芋などがよく登場していた。人生儀礼においては、慶事の餅や団子、赤飯、弔事の座禅豆、豆腐汁、葬式菜や塩切なすの煮物などが伝わっていた。人々が工夫を重ねて各種行事を伝え継いでいる様子を聞き取ることができた。

  • −自然の尊重と近隣との交流−
    *名倉 秀子, 藤田 睦
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2021年 32 巻 P-k13
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/07
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    【目的】日本調理科学会特別研究平成24,25年度「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」の聞き書き調査に基づき,昭和30〜40年頃の栃木県における次世代に伝えるべき家庭料理を抽出すると共に,同地域について追加調査を実施し,行事食の特徴を把握することを目的とした。

    【方法】栃木県内の6地域,那須野ヶ原,日光山間,両毛山地,渡良瀬流域,鬼怒川流域2か所を調査対象地域とした。対象者はその地域に30年以上居住している60歳以上の約20名であり,地域の暮らしや食生活について,その特徴と概要,印象に残っている暮らしや食,伝え継ぎたいと考える家庭の料理について聞き書き調査した。その中から祭りや行事に関する料理とその行事の概要を把握した。

    【結果・考察】栃木県の地形は,県北の日光や那須連山の山間部,県央と県南の関東平野北縁部を占める平野部で,境界部に海岸線を持たない

    内陸県
    である。主な行事食について,正月は耳うどん,八つ頭の煮物,水ようかんなど,節分には福茶とゆずのみそ漬け, 2月初午の日ではしもつかれ,田植え時は赤飯や身欠きにしんの煮物,田植え終了後にはさなぶり饅頭などがあがった。さらに,十五夜のけんちん汁,収穫祭には芋串や里芋の煮物,梵天祭りでは鮎のくされずしなど,いずれも米作りを中心に五穀豊穣を願い,年中行事の行事食がご馳走として調理されていた。また,通過儀礼の弔い時には,白飯,うどん,豆腐の汁物,がんもどきの煮物,酢の物や白和え,煮豆などの精進料理が近隣の人に作られていた。昭和30〜40年頃は農家戸数も多く,農作業にまつわる行事,地域や集落での祭りや神事,ご節供,通過儀礼行事などにおいて,地域で収穫された食材を使い,手間をかけた料理が多くみられた。

  • *中澤 弥子, 小木曽 加奈, 小川 晶子, 吉岡 由美, 高崎 禎子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2019年 31 巻 P-k18
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/26
    会議録・要旨集 フリー

    【目的】本研究では,8つの県に囲まれ日本で4番目に面積が大きい

    内陸県
    である長野県において,昭和30年から40年頃の家庭料理における副菜の特徴を,県内全域および地域別にわたり明らかにすることを目的とした。

    【方法】平成25〜28年にかけて全県的な現地調査を実施した。調査方法は,主に聞き取り法で行い,可能な場合は,食材や料理,加工品の実物を撮影し,試食を行った。

    【結果および考察】長野県の副菜の特徴は,季節の畑作野菜や山菜,きのこを用いた料理と乾燥した気候や寒冷な気候を利用した乾燥野菜の料理や漬物などの保存食である。全県では,野沢菜のとう(冬越し)菜の和え物,ふきのとう,こごみ,わらび,たらの芽などの各種山菜の料理,奈良漬(しまうりの粕漬),抜き粕を利用した料理,ゆうがお(かんぴょう)料理,各種豆類の煮豆,種々なきのこを用いた料理,各種漬物,具だくさんの味噌汁など,多彩な副菜が食されてきた。地域の農林産物を活用することから,副菜に地域性が豊かに認められることも特徴である。北信地方ではしみ大根煮,いもなます,やたら,大根引き,かぼちゃ干しやなす干しのえごま和えやみそ炒め,しょうゆ豆,えご,野沢菜煮(古漬けの煮物),野沢菜の干葉(ひば)の粕汁など,東信地方ではくるみ和え,煮こじ,かみなり,おなっとう,青大豆の浸し豆など,中信地方ではわさびの花(茎)蒸し,いご(えご),かぼちゃ団子,しょうゆの実,すんき,大平など,南信地方では山椒の煮付け,うこぎの和え物,お煮合い,かぼちゃのおだんす,大根かき,天寄せなどが食されてきた。調査により地域の食材を大切に保存し,おいしく食べる知恵と工夫が各料理に活かされてきたことが明らかとなった。

  • 川魚と海産加工品
    *堀口 恵子, 神戸 美恵子, 永井 由美子, 阿部 雅子, 高橋 雅子, 渡邊 静, 綾部 園子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2018年 30 巻 P-k14
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/30
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】日本調理科学会平成24~26年度特別研究で,群馬県各地域の家庭料理について,次世代へ伝え継ぐ資料として聞き書き調査を行い報告した。その後の追加調査や刊行資料調査も含め,群馬県の家庭料理の主菜の特徴について報告する。
    【方法】平成 25 年 10 月~27 年 2 月に群馬県内の8地域において,各地域 2 名以上(60 歳~80 歳代,居住年数 40 年以上)の調査対象者に対して面接調査を行った。その後,嬬恋村において追加調査を行った。
    【結果】群馬県は
    内陸県
    であることから,たんぱく質源としては,日持ちのする日持ちのする魚介類(身欠鰊,干鱈,塩鮭(しおびき),さば・さんまの開き・みりん干し・イワシの丸干し・めざし・イカの塩干等)や佃煮,油揚げ,缶詰,練り製品(ちくわ・さつまあげ)及び加工品(魚肉ソーセージ等),川魚(鯉,鮎,クキ,ヤマメ,ウナギ,カジカ,ナマズ),納豆・卵まれに肉類を食べた。購入した食材は贅沢品であり,家族全員で食べられるよう増量して食べる工夫をした。鶏卵は,鶏を飼育する家庭も多く病気の時の贈答品として用いた贅沢な食品の一つであった。生魚ではまぐろの刺身が売られ,祝い事や来客時のごちそうとして食した。正月には塩鮭,節分にイワシ,えびす講にサンマなどの尾のついたものを食べた。田植えの時には,「田植えニシン」といって身欠きニシンを切り干し大根やワラビなどと煮て食べた。日常食の代表では塩鮭の粕煮,里芋とイカの煮物,松前漬け,細切りイカのつくだ煮,さつま揚げの入ったきんぴら,厚揚げの煮物,卵焼きなどがある。畜産も盛んで,肉といえば豚肉を指し,副産物である臓物を使ったもつ煮やもつ焼きは,現在も好まれている。
  • 四季折々の農産物と川魚の利用
    *藤田 睦, 名倉 秀子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2018年 30 巻 P-k13
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/30
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】平成24、25年度特別研究「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」に基づき、昭和30~40年頃の家庭料理を含めた食生活の様子、家庭料理を聞き書き調査し、次世代に伝え継ぐ家庭料理における主菜の特徴を把握することとした。
    【方法】栃木県内の那須野ヶ原、日光山間、両毛山地、渡良瀬流域、鬼怒川流域2か所の全6地域について調査を行った。対象者はその地域に30年以上居住している60歳以上の19名であり、地域での暮らしと食生活の特徴と概要、印象に残っている食と暮らし、伝え継ぎたい家庭料理を聞き書き調査した。その中から主菜に関する調理を抽出して特徴をまとめた。
    【結果】栃木県は県北の日光、那須連山の山間部、県央、県南に関東平野の北端を占める地形で、境界部に海岸線を持たない
    内陸県
    である。昭和30~40年頃は農家数も多いことから、日常の主菜の特徴は、四季折々の農産物を利用した野菜、芋類が中心であった。現代では副菜に分類されるものも多いが、春は新じゃがいもの煮物、葉玉ねぎの油みそ、夏はかぼちゃの煮物、秋は里芋の煮物、とろろ汁、冬はえび大根、粕煮などの季節の野菜、芋類をたっぷりと大皿に盛り主菜とした。ハレの食としては野菜の天ぷらがあげられた。また、鬼怒川、那珂川流域では清流の恵みの鮎、イワナ、ヤマメなどが、南部の沼地では鯉、ドジョウ、ざっこ、川エビなどが獲れ、貴重なたんぱく源として甘露煮や干物に加工し保存性を高めた料理がみられた。一方、海水魚は流通の面から利用が少なく、鮮魚では保存性の高いもろ、さがんぼ、乾物のたら、にしん、塩引き、丸干しが食されたが、農産物に比べ食卓に上る回数は少なかった。練り製品のさつま揚げや竹輪を野菜の煮物に加えることもあった。
  • 川魚の利用
    *島田 玲子, 河村 美穂, 名倉 秀子, 木村 靖子, 徳山 裕美, 松田 康子, 駒場 千佳子, 土屋 京子, 成田 亮子, 加藤 和子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2018年 30 巻 P-k10
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/30
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】日本調理科学会特別研究平成24~25年度『次世代に伝え継ぐ 日本の家庭料理』の調査を通して,昭和30~40年代に定着した埼玉県の家庭料理について検証し,主菜の特徴を明らかにすることを目的とした。
    【方法】埼玉県の東部低地:加須市,北足立台地:さいたま市,比企:東松山市,大里・児玉:熊谷市,入間台地:日高市,入間山間部:飯能市,秩父山地:秩父市,川越商家:川越市の8地域9か所における対象者は,家庭の食事作りに携わってきた19名で,居住年数は平均72.3年である。当時の地域環境と共に,食料の入手法,調理・加工・保存方法,日常食や行事食,食に関連する思い出や,次世代に伝え継ぎたいと考える料理について,聞き書き法で調査を行った。
    【結果】埼玉県は
    内陸県
    (海なし県)である一方,荒川や利根川などの一級河川が流れ,川魚を入手するには恵まれた環境であった。そのため,動物性の食材にはコイやフナ,カジカ,ハヤなどの川魚のほか,ウナギ,タニシなど,川で獲れる魚介類を利用している地域が多かった。ウナギは現在でも名物であるが,昭和30~40年頃には,家庭で調理するよりも,中食・外食としての利用が多かった。その他の魚は,家庭で甘露煮や焼き魚,天ぷらなどにしていた。一方,海産魚は缶詰や干物,塩蔵品が利用され,昭和40年頃から家庭で作られるようになったカレーライスには,畜肉ではなく,サバの水煮缶やちくわが用いられていた。日常的な畜肉の利用は少なく,卵を得るために鶏やアヒルを飼育し,特別なときにつぶして食べることが行われていた。昭和40年代になると流通網の発達や冷蔵庫の普及などによりとんかつやハンバーグなどの洋食として畜肉も食べるようになった。
  • 四方 圭一郎
    伊那谷自然史論集
    2019年 20 巻 39-
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/06/05
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • *石井 規雄
    応用物理学会学術講演会講演予稿集
    2016年 2016.1 巻 20a-W621-3
    発行日: 2016/03/03
    公開日: 2023/03/17
    会議録・要旨集 フリー
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