我が国において地図の製作に
写真植字機
が使用されるようになったのは, 海図では昭和6~7年頃から, 陸図では昭和15年頃であり, いずれも軍用の地図の製作に使用されたのが最初であった。
戦後になってからも種々の地図の注記文字に写植文字が使用されたが, 地図における地名や記号などの注記版用原図を作成する作業は未だ手作業で複雑なため高度の熟練を要し, 長時間かかるため早くから機械化が叫ばれていた。
我々はこのたび昭和39年度「建設省技術研究補助金」の交付を受け「地図の編図および製図の自動化」の研究を行なってきたが, スクライブ法による地図製作工程にも合致し, 高精度で従来の手作業的な方法よりすぐれたシステム「投影位置決め方式」による注記版用原図作成機の開発に成功した。
地図用の
写真植字機
と注記版用原図作成機との組合せにより, 地図の製作が合理化され, 地図の編図および製図が自動化されることになる。
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