空間利用者の移動に伴うサウンドスケープの連続継起的な変化は,視覚情報の変化とともに魅力的な空間シークエンスを形づくっている。
そこで,空間の連続性や変化の豊かな空間として,既往の研究においてシークエンス研究の対象となってきた神社の
参道
空間を対象に,空間とサウンドスケープの変化の関係を明らかにすることを目的として研究を進めることとした。本稿では,岐阜県高山市内の
参道
に高低差を持つ5つの神社を対象に採音調査を行った結果について述べることとする。
本稿で扱う調査対象地は,いずれも岐阜県高山市内の以下の神社である。
2023.03.30に調査を行った,飛騨一宮水無神社(ひだいちのみやみなしじんじゃ) 及び,日枝神社 (ひえじんじゃ)。2023.03.31に調査を行った,白山神社 (はくさんじんじゃ)通称東山白山神社,神明神社 (しんめいじんじゃ)通称東山神明神社及び,日輪神社 (にちりんじんじゃ) 。これらの調査対象地において,高音質の採音が可能であり,空間把握に必要な画角,画質の動画を同時に撮影可能な機材として一連の研究でも用いてきたZOOM Q2n-4Kによる採音調査を行った。
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