本研究は,美術教育における漫画の扱い方について,観相学を応用したキャラクター造形を軸として検討し,提案するものである。
はじめに,美術教育における漫画の立ち位置を確認し,これまでの研究を振り返り,成果と課題を確認した。
次に,テプフェールの『観相学試論』を読み解き,現代のキャラクター造形にもその思考が生きていることを確認した。そして学習マンガの中により顕著にキャラクター造形手法が使われていることを,学習マンガの人物描写から明らかにした。
最後に,キャラクター造形手法から学校教育への展開として,ロマン主義の絵の読み解き,マンガのリテラシー,社会科歴史分野との接点の計3種類の応用方法について提案した。
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