本研究では、「気になる子」を担任する幼稚園教諭(コンサルティ)に対する集団コンサルテーションプログラムを作成・実施し、その効果を検討した。6名のコンサルティに対して全6回(フォーローアップ1回を含む)のプログラムを実施し、行動の見方や対応方法を応用行動分析学に基づき教授した。また、グループワークにおいては、コンサルティが行った「気になる子」の観察記録をもとに対応方法を検討した。その対応をコンサルティが実践した結果、対象児の行動に改善がみられた。さらに、コンサルティが子どもに対応する際に感じるストレスが軽減し、保育者としての効力感が向上した。満足度アンケートによる評価も高く、このコンサルテーションの内容は、幼稚園において実施可能であり、その対応方法は「気になる子」の支援に有効であることが示唆された。
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