軸対称荷重を受けるクーリングタワーの座屈解析を有限要素法で行い, 次のような事が明らかにされた。(i)軸対称及び非軸対称変形をそれぞれ1項ずつ用いた幾何学的非線形解析からは, 安定した座屈後挙動が得られた。(ii)図-11に示すようにσ_11が小さい領域では, 本解析結果は, Munganの実験結果よりも, かなり小さな座屈荷重となっている。これは, 上端での非軸対称変位に対する境界条件の影響と考えられる, (iii)図-17に示すように, のどから頂部までの高さH_Nと, のど半径R_rの比H_N/R_rは座屈応力相関曲線に大きく影響する。従って, H_N/R_rをIASS規準の座屈応力相関曲線に反映させる必要があると思われる。(iv)座屈応力を無次元化する際, Munganの用いたパラメータ(式14)は適切なパラメータと考えられる。
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