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クエリ検索: "咬筋"
8,497件中 1-20の結果を表示しています
  • 鈴木 孝司
    日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
    1984年 46 巻 5 号 659-667
    発行日: 1984/10/15
    公開日: 2008/02/13
    ジャーナル フリー
    ウシ (ホルスタイン種) 4頭の頭部に総頸動脈から赤色澱粉あるいはラテックスを注入し, 10%ホルマリンで固定したのち, 吉川らの
    咬筋層分化説にしたがって咬筋
    の各筋層の動脈分布を肉眼的に観察した。ウシの
    咬筋
    に分布する動脈または動脈枝は, 顔面動脈と外頸動脈の
    咬筋
    枝, 顔面横動脈,
    咬筋
    動脈および頬動脈であり, イヌ, ネコ, カニクイザルおよびウマの
    咬筋
    に分布する動脈または動脈枝と本質的に同じであった。しかしながら, これらの動脈または動脈枝と
    咬筋
    の各筋層は動物によってその発達を異にするので, 動脈または動脈枝と
    咬筋
    の各筋層との相互関係は動物によってやや異なっていた。ウシの
    咬筋の各筋層にはつぎの動脈からおこる咬筋
    枝および動脈が分布していた。1) 表層筋第1層, 表層筋第2層および中間層筋には顔面動脈と外頸動脈の
    咬筋
    枝, 顔面横動脈,
    咬筋
    動脈および頬動脈が分布。2) 深層筋前部には
    咬筋
    動脈のみが分布。3) 深層筋後部には
    咬筋
    動脈と顔面横動脈が分布。4) 上顎下顎筋先駆層には
    咬筋
    動脈, 顔面横動脈および頬動脈が分布。5) 上顎下顎筋第1層と第2層および頬骨下顎筋には
    咬筋
    動脈と頬動脈が分布。
  • 岡藤 正樹, 早津 良和, 平木 雄三郎, 椙山 雅彦, 葛山 司, 篠崎 文彦
    小児口腔外科
    1997年 7 巻 2 号 9-13
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    This report presents the detailed description of a case of erectile cavernous hemangioma with four phleboliths in the masseter muscle.
    A 7-year-old girl patient was referred to our department because of a hemispherical swelling of the left masseter region when she chewed.
    On the clinical examination, this swelling appeared immediately following the contraction of the masseter and disappeared soon after the masseter was relaxed. This swelling was elastically soft, 4×3cm in size and without spontaneous pain or tenderness. Skin surface had normal color. The intraoral examination revealed no abnormal findings.
    X-ray examination showed small radiopaque materials were in the masseter region. An extended mass and small calcifications were found in the masseter muscle with CT scanning.
    Under the clinical diagnosis of erectile hemangioma, the tumor was removed surgically with intraoral approach. The histopathological diagnosis was cavernous hemangioma. This tumor had four phleboliths.
    Post operative course was uneventful and the clinical symptom disappeared. No evidence of recurrence was observed to date.
  • 林 升, 小野 啓, 相澤 隆, 小河 清裕, 田中 久夫, 岡村 博久, 升井 一朗, 本田 武司, 古本 克磨, 林 透
    日本口腔腫瘍学会誌
    1992年 4 巻 1 号 81-87
    発行日: 1992/06/15
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    口腔領域の血管腫は, 口唇や舌, 頬部に好発し, まれに
    咬筋
    にも発生するが, 深部
    咬筋
    内での発生は非常にまれである。この論文は
    咬筋
    深部に発生した血管腫の一例を報告するとともに, 文献的考察を述べたものである。
    患者は12歳の女性で, 右側耳下腺部の腫脹を主訴として当科を受診した。超音波断層検査では, 表面平滑, 直径3cm, 円形の腫瘤が認められた。開口障害があり, 開口時の切端間距離は25mmであった。CTおよびMRI検査で, 頬骨弓直下の
    咬筋
    深部に軟組織塊の存在が明らかとなった。
    耳前部切開から腫瘍を一塊として切除した。病理組織学的には海綿状血管腫であった。術後, 顔貌は対称となり, 顔面神経の機能は完全に保存され, 開口距離は44mmに増加した。
    本邦において, 過去20年間 (1970-1990年) に報告された
    咬筋
    内血管腫は14編, 19症例であった。
  • 吉川 徹雄
    人類學雜誌
    1963年 71 巻 3 号 117-120
    発行日: 1963/12/31
    公開日: 2008/02/26
    ジャーナル フリー
    In the study of the lamination of the masseter of the higher primates which include the crab-eating monkey, orangutan, gorilla and man, the zygomaticomandibular muscle originates from the supraorbital eminence and terminates along the oblique line of the mandible, spreading along the concaved surface of the frontal and zygomatic bones (YOSHIKAWA et al., 1961b, 1962a). The space which is occupied by this muscle is proposed to be called the sulcus musculi zygomaticomandibularis, which is expected to be a new characteristic to prove the natural and reasonable reconstruction of the human fossil skull.
    In the Saldanha skull, however, the sulcus is too narrow to expect the existence of the zygomaticomandibularis. So the author concludes that the reconstruction of the skull is unnatural.
    In the Saldanha skull, the mandible, which is reconstructed from a fragment of a mandibular branch after the Heidelberg mandible, is too large to harmonize with the reconstructed cranium and is expected not to be of the same individual. (Fig. 1)
  • 平川 輝行, 石丸 純一, 半田 祐二郎, 栗田 賢一, 小木 信美, 宮本 謙, Goss A., N., 仲西 修
    九州歯科学会雑誌
    2001年 55 巻 2 号 123-136
    発行日: 2001/04/25
    公開日: 2007/08/03
    ジャーナル フリー
    ヒツジ
    咬筋
    は単層の筋ではなく表層筋, 中間層筋, 深層筋の3層に容易に区分することができる. 両側の側頭筋,
    咬筋
    表層筋,
    咬筋
    中間層筋,
    咬筋
    深層筋, 内側翼突筋表層筋から咀嚼時の筋電図を同時記録し,
    咬筋
    3層の筋が咀嚼運動時にどのような関係を有して活動するのかを側頭筋, 内側翼突筋の活動をも含めて比較した.
    増幅器, データレコーダ, サーマルアレイレコーダには8チャンネルのものを用い, 両側の側頭筋,
    咬筋
    深層筋,
    咬筋
    中間層筋,
    咬筋
    表層筋の組み合わせと, 両側の内側翼突筋表層筋,
    咬筋
    深層筋,
    咬筋
    中間層筋,
    咬筋
    表層筋の組み合わせで, 筋電図を同時記録した.
    飼料には繊維質の牧草, 弾性傾向の強いオート麦, 固形のシープナッツの3種を与えた.
    咀嚼運動は平衡側の
    咬筋
    深層筋の活動で始まり, 一定の順序で各筋の活動が続き, 平衡側の側頭筋と作業側の
    咬筋
    表層筋および内側翼突筋の活動で終わる様式を示した.
    咬筋
    中間層筋は作業側と平衡側とでその活動に時間的ズレはほぼなかった.
    咬筋
    深層筋は作業側で,
    咬筋
    表層筋は平衡側で大きな筋活動を示した. 側頭筋は作業側で大きな筋活動を示した. 内側翼突筋表層筋と
    咬筋
    表層筋とは咀嚼時に類似した活動様式を示した. 咀嚼筋活動は飼料によって差異がみられた. 固形のシープナッツでは咀嚼サイクルは短く, 各筋活動持続時間もおおむね短かった. 牧草を飼料とした場合はオート麦に比べ, 側頭筋では活動持続時間は長く, 内側翼突筋では短かった.
    以上のことから,
    咬筋
    は咀嚼時に表側筋, 中間層筋, 深層筋の各層で異なる働きをしていることが分かった. 各咀嚼筋は作業側と平衡側とでその活動様式が変化した.
    咬筋
    中間層筋は作業側から平衡側に変わる時にもそのリズムは安定していた. 各咀嚼筋の筋電図から作業側と平衡側とを識別することが可能であった.
  • 田口 洋, 高橋 義弘, 佐藤 清作, 島田 久八郎
    歯科基礎医学会雑誌
    1986年 28 巻 3 号 253-269
    発行日: 1986/06/20
    公開日: 2010/10/28
    ジャーナル フリー
    ラット上顎切歯を舌唇方向に圧刺激すると,
    咬筋
    に緊張性興奮反射だけでなく, 同じ方向の圧刺激により抑制反射もまた起こり得ることを明らかにした。この反射効果の逆転は,
    咬筋
    background activityの程度の違いによって生じる。切歯圧刺激により
    咬筋
    興奮反射が生じるのは,
    咬筋
    background activityが弱いときであり,
    咬筋
    background activityが強いときは持続性の抑制反射が生じた。また
    咬筋
    の反射反応は圧刺激の強さによっても変化した。弱圧刺激では,
    咬筋
    background activityが弱いと興奮反射が起こり, 抑制反射が生じるのは
    咬筋
    background activityが強いときであった。強圧刺激では
    咬筋
    backgroundが弱くとも興奮反射出現前に持続の長い抑制反射が起こり,
    咬筋
    backgroundの亢進につれて抑制の持続時間が延長した。これらのことから,
    咬筋
    backgroundと圧刺激の強さが変わると, 興奮相と抑制相の現われ方が変化し, 種々の歯根膜顎反射の反応パターンが
    咬筋
    に現われることが考察された。
  • *平岡 浩一
    理学療法学Supplement
    2004年 2003 巻 824
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/04/23
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】
     嚥下障害のある症例に対し、下顎を固定して咽頭嚥下を援助する手法は従来から実施されてきた。この手法の効果のひとつに舌骨上筋の作用の支点となる下顎の安定がある。舌骨上筋の下顎下制作用に拮抗して作用する
    咬筋
    は嚥下時に活動する事が良く知られている。嚥下時の
    咬筋
    筋活動は下顎固定に主に寄与しているという仮説が既にあるが、下顎固定により嚥下時の
    咬筋
    筋活動の低下を観察できれば、その所見はこの仮説を支持する知見となりうる。今回の実験では、健常成人を対象に、下顎固定が
    咬筋
    を含む嚥下関連筋の筋活動に及ぼす影響について検討した。
    【方法】
     対象は年齢19-49歳の嚥下・咀嚼障害のない健常成人7例とした。右
    咬筋
    、舌骨上筋群、右舌骨下筋群および口輪筋の筋腹表面に表面電極を装着して筋電図を記録した。筋電信号は0.5msの時定数で増幅し、A/D変換してパソコンに保存した。実験条件は、固定条件と非固定条件とした。固定条件においてはベルトを用いて下顎を挙上位に固定した。非固定条件ではこの固定を行わなかった。各条件下で5-7秒おきに10回、唾液嚥下を行わせ、筋電図を記録した。
    【結果】
     咽頭嚥下の持続時間は固定条件下では1.4±0.4sであったが、非固定条件下において持続時間は1.3±0.4sに短縮した。嚥下時の
    咬筋
    筋活動は全例において観察されたが、その開始時期は非固定条件と比較して固定条件下において有意に遅延した。2条件間で各筋群筋活動の持続時間および筋活動中の筋放電の平均振幅に2条件間で有意な差は観察されなかった。
    【考察】
     今回の実験における最も重要な知見としては、下顎の固定による
    咬筋
    筋活動の開始時期の遅延が挙げられる。この知見は嚥下初期の
    咬筋
    筋活動の減少を意味している。
    咬筋
    の嚥下中の筋活動の開始時期の遅延には下顎の位置が影響する事は報告されているが、今回の知見はそれに加えて下顎の固定も
    咬筋
    筋活動に影響することを示唆しているものと考えられた。この知見に関する最も可能性の高い機序としては、筋への荷重の減少が挙げられる。すなわち、下顎固定による
    咬筋
    への荷重の減少が、嚥下中の舌骨上筋の活動に拮抗する
    咬筋
    による下顎の固定作用の必要性を減じた可能性が考えられる。
    咬筋
    筋活動の減少が嚥下初期のみに起こった所見はこの解釈に若干の疑義を生じさせるが、嚥下初期のみに関与する経路を介したためであると考えれば矛盾なく解釈は可能である。
    【まとめ】
     今回の知見は嚥下障害に用いられる下顎固定のアプローチが嚥下初期の
    咬筋
    筋活動に大きな影響を及ぼす事を示唆した。この知見は嚥下障害者の摂食指導・訓練方法を検討する上でも有用な情報であると考えられた。
  • 北原 正樹
    昭和医学会雑誌
    1990年 50 巻 5 号 507-512
    発行日: 1990/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    正常
    咬筋
    の個体差の実態を断面解剖学的に明らかにするため, MRI撮影機を使用し,
    咬筋
    断面積と年齢咀嚼習慣側および体型との相関関係を検討した.20歳代から50歳代の健康なボランティア52名 (男性26, 女性26) を研究対象として, それぞれ左右
    咬筋
    断面積と同一平面における顔面総断面積とを, MRI撮影装置附属のディスプレイコンソールで直接測定した.
    咬筋
    断面積と年齢および体型との問には相関関係を認められなかったが, 同一平面における顔面総断面積との問には, 相関傾向が認められた.習慣側については, 左右
    咬筋
    の相対的関係を習慣側と対比して検討した結果, それぞれの
    咬筋
    断面積優位側に対してそれと同側が習慣側である確率は高い傾向が認められた.
  • 久保 宗平, 安田 聡, 近藤 英仁, 中島 教行, 市原 秀記
    日本口腔診断学会雑誌
    2017年 30 巻 1 号 56-59
    発行日: 2017/02/20
    公開日: 2017/05/23
    ジャーナル フリー
    Venous malformation often arises in every systemic region. In the head and neck, malformations can be found in the tongue, cheek mucous membrane and lips, but rarely in the muscle. We present a case of venous malformation in the masseter muscle. The patient was a female in her thirties, who presented with the chief complaint of a left submandibular mass and pain that appeared at occlusion. Vascular malformation in the masseter muscle was suspected as the clinical diagnosis, and surgical resection was performed. Within the tumor, several phleboliths were observed. The intramuscular tumor was diagnosed by histopathological examination. To date, the patient has shown an uneventful course. Thus, we demonstrate that it is possible to completely resect the lesion using an extraoral approach.
  • 小林 晋, 佐藤 淳, 金山 景錫, 瀬上 夏樹
    日本顎関節学会雑誌
    2004年 16 巻 3 号 196-200
    発行日: 2004/12/20
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    患者は15歳と27歳の男性で顎運動時の両側
    咬筋
    部疼痛および開口障害を主訴に来院した。顔面は両側の下顎角の張り出しおよび
    咬筋
    肥大を認めた。開口域は31mm (症例1), 22mm (症例2) であった。画像所見では両側筋突起・下顎角の過形成を認めたが, 顎関節部には明らかな異常所見は認められなかった。開口障害を伴う両側
    咬筋
    肥大症および筋突起・下顎角過形成症の臨床診断のもと, 口内法による外科療法を行った。麻酔導入後の筋弛緩状態および筋突起切離後も開口域は2mm程度しか増加しなかった。
    咬筋
    部分切除および内側翼突筋剥離・下顎角形成後に開口域は著明に増加した。開口障害の主原因は閉口筋の拘縮および伸展障害による可能性が考えられた。
  • 服部 杏子, 欄 真一郎, 丹羽 正樹, 鈴木 克代, 森 浩紀, 岩﨑 真一
    口腔・咽頭科
    2023年 36 巻 2 号 222-227
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/06/30
    ジャーナル フリー
    咬筋
    内に発生した神経鞘腫の一例を経験したので報告する.症例は33歳女性.主訴は増大する右頬部腫瘤であった.
    咬筋
    内に40mm大の境界明瞭な嚢胞性腫瘤を認め,造影CTでの造影効果は乏しかった.FNAでは暗赤色の排液を8mL認め,細胞診の結果は嚢胞液で悪性所見はなかった.神経鞘腫と術前診断し被膜間摘出術を施行した.手術は耳前部からのS字切開とし,術中に神経刺激装置を用いて
    咬筋
    神経を由来神経を同定し,被膜間腫瘍摘出を行った.術後病理検査にて神経鞘腫の確定診断となった.術後の神経脱落症状を認めず,腫瘍再発もなく経過良好である.
  • -サルコペニアのスクリーニング開発に向けた予備的研究-
    里村 茉純, 山中 英士, 井上 靖悟, 辻川 将弘, 近藤 国嗣, 川上 途行
    理学療法の科学と研究
    2023年 14 巻 1 号 14_47-14_51
    発行日: 2023/03/24
    公開日: 2023/03/24
    ジャーナル オープンアクセス

     【目的】回復期病棟に入院する脳卒中患者の入院時頭部CT画像を用いた

    咬筋
    横断面積測定の信頼性と麻痺側・非麻痺側で
    咬筋
    横断面積に差があるか検討すること。【方法】当院回復期病棟に入院した脳卒中片麻痺患者16名を対象とした。理学療法士3名が独立して
    咬筋
    横断面積を測定した。検者内信頼性および検者間信頼性を級内相関係数(intraclass correlation coefficient:ICC)を用いて検討した。麻痺側と非麻痺側の
    咬筋
    横断面積の比較は対応のあるt検定を用いた。【結果】
    咬筋
    横断面積の検者内信頼性はICC(1,1)で0.990(95%信頼区間0.972-0.996,p<0.05),検者間信頼性はICC(2,1)で0.988(95%信頼区間0.973-0.995,p<0.05)であった。麻痺側と非麻痺側の
    咬筋
    横断面積に有意差を認めなかった(p=0.72)。【結論】頭部CT画像を用いた
    咬筋
    横断面積の測定は検者内・間ともに高い信頼性を認めた。

  • 松下 順一
    歯科医学
    1992年 55 巻 6 号 g33-g34
    発行日: 1992/12/25
    公開日: 2017/02/27
    ジャーナル フリー
    ライオン (Panthera leo) を含め大型ネコ科動物の形態学に関する報告は極めて少なく, その動脈系については, Tandler (1899) のトラとヒョウ, ライオンではLin and Takemura (1990) の顔面動脈の報告がみられるにすぎない. Takemura et al. (1991) はライオン
    咬筋
    の層構造について調査し, ライオンの巨大化した
    咬筋
    は家ネコ以上に複雑な層構造を呈していることを報告した. 本論文はTakemura et al. の
    咬筋
    の層構造の観察結果に従い, 各層の動脈分布を詳細に観察し, その所見を家ネコのものと比較解剖学的考察を試みた. 材料と方法 ライオン3頭の頭部を用い, アクリル樹脂脈管注入法 (1952, 1955) により総頚動脈からアクリル樹脂を注入した. 5側は頚動脈系の鋳型標本を, 1側は10% formalinに浸漬固定して部検標本を作製した. これら6側について観察と計測を行った. また, ライオンのさらし頭蓋骨1個を用いた. 観察結果
    咬筋
    枝の動脈源として, 1) 顔面動脈, 2) 浅側頭動脈, 3) 頬動脈, 4)
    咬筋
    動脈, 5) 後耳介動脈, 6) 顎動脈, 7) 外頚動脈が認められた. 1)〜5) は全観察6側で, また, 6) と7) はおのおの1側について認められた. 顔面動脈の起始付近で派出する
    咬筋
    枝は太く, 下顎骨内側に回り込んだ表層第一層のpart Iの後内側縁から筋中に入り, 下顎骨下縁を越えてその外側に達し, 第一層のpart II, III, 同層第二層の表面を貫いて中間層に達していた. 顔面部で派出する頬枝は上記の
    咬筋
    枝より細く, 派出して浅枝と深枝に分かれていた. 前者は第一層のpart Iならびに
    咬筋
    筋膜に分布し, 後者はpart Iの前縁から深層前部と同後部第二層に分布していた. 浅側頭動脈は前方へ3本の
    咬筋
    枝と顔面横動脈を派出し, さらに遠位で後方あるいは下方へ4〜6本の頬骨下顎筋枝を派出していた. 前者のうち最も近位で派出する
    咬筋
    枝は細く, 浅層第一層のpart Iの下部に, 次に派出する
    咬筋
    枝は浅層第一層のpart Iを貫いて
    咬筋
    窩下方に達し, 深層前部, 同後部第一層と第二層に分布していた. 3番目に派出する
    咬筋
    枝は浅層第一層のpart I, II, IIIと中間層に分布し, また, 顔面動脈や頬動脈の
    咬筋
    枝と吻合していた. 顔面横動脈は浅層第一層のpart I,
    咬筋
    筋膜ならびに耳下腺管に枝を与えていた. 頬動脈は頬骨下顎筋枝, 次いで上顎下顎筋枝を派出したのち分岐して中間層, 浅層第二層, さらに同層第一層のpart I, II, III, ならびに上顎下顎筋, 深層前部および同層後部第二層に分布していた.
    咬筋
    動脈は下顎切痕を越えるとき上方への枝と前下方への枝に2分し, 前者は上顎下顎筋と頬骨下顎筋に分布し, 後者は
    咬筋
    神経とともに下顎切痕を越えて浅層第二層, 中間層, 深層前部と後部第二層に分布していた. 後耳介動脈は頬骨下顎筋後部の起始部に分布する2〜3本の頬骨下顎筋枝を派出していた. 顎動脈からの
    咬筋
    枝は浅層第一層のpart I, II, IIIと同層第二層に分布していた. 外頚動脈からの
    咬筋
    枝は前方へ派出し, 浅層第一層のpart Iの後縁に分布していた. 結論と考察 ライオン
    咬筋
    各層の動脈分布をネコのものと比較すると, 顔面動脈, 頬動脈,
    咬筋
    動脈, 後耳介動脈それぞれの分布域についての相違は認められなかった. しかし, 浅側頭動脈の分布域はネコでは浅層の第一・第二層と頬骨下顎筋に限られていたが, ライオンではさらに中間層, 深層前部と同後部第一・第二層にまで分布域が広がっていた.
  • 井上 農夫男
    日本顎関節学会雑誌
    2009年 21 巻 1 号 46-50
    発行日: 2009年
    公開日: 2012/02/15
    ジャーナル フリー
  • 洲脇 寛, 細川 清, 高橋 幸夫
    心身医学
    1978年 18 巻 5 号 353-356
    発行日: 1978/10/01
    公開日: 2017/08/01
    ジャーナル フリー
    持続性
    咬筋
    けいれんを示した1例を報告し, いくつかの病因的な因子についても考察した。本例は, 疾病分類的にはチック, 痙性斜頸, 眼瞼けいれんなどと同列の不髄意性限局性けいれん(筋骨格系心身症)に属するものと思われた。患者は, 47歳の男性で, 数年間, 限局性持続性の
    咬筋
    けいれんが続いていた。家族歴, 既往歴に著患はないが,
    咬筋
    けいれんが始まる1年前より頭重, 焦燥感, 易疲労感, インポテンツなど神経衰弱疾状を来した。しかし, それらは,
    咬筋
    けいれんが始まると同時にあまり訴えられなくなり,
    咬筋
    けいれんだけがほとんど単一症候的に続いていた。本例の病因的な因子としては, 加齢に伴う潜在性退行性変化, および, 強迫的性格, 夫婦関係などの心理的因子の2面が想定され, それらが相まって病態を形成したものと考えられた。
  • 吉屋 誠, 筒井 重行, 林 洋紀, 和田 明, 木村 義孝, 南雲 正男, 吉村 節
    昭和歯学会雑誌
    1985年 5 巻 1 号 55-61
    発行日: 1985/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    咬筋
    肥大症は審美的障害のほかに, ときには開口障害, 咀噛障害, 顎関節障害などの機能障害を伴う疾患で, 1880年Leggが最初に報告したが本邦での報告は数例にすぎない.われわれは最近本症の2症例を経験したので報告する.症例1は22歳男性で両側下顎角部の無痛性膨隆が認められた.両側
    咬筋
    肥大症の診断のもとにObwegeser-Beckers法による外科的整形手術を施行した.症例2も22歳男性で左側下顎角部の膨隆を認め, 左側
    咬筋
    肥大症の診断のもとにObwegeser-Beckers法により左側
    咬筋
    を切除した.今回われわれは
    咬筋
    肥大症の2症例に遭遇し, 口内法によるObwegeser-Beckers法整形手術を施行した.下顎角部の骨の突出を認める症例1では骨削除も行い, 骨の突出がない症例2は
    咬筋
    切除のみで良好な結果が得られた.
  • 飯野 守康, 高松 隆常, 水上 裕太郎, 坂東 省一, 加藤 義弘, 仲川 弘誓, 小鷲 悠典, 加藤 熈
    日本歯周病学会会誌
    1989年 31 巻 4 号 1130-1137
    発行日: 1989/12/28
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    習慣性tapping時の
    咬筋
    活動・咬合接触・顎運動を同時に記録する高松らの方法で, silent period (SP) ・初発咬合接触滑走時間について, 正常咬合者 (正常者) と早期接触を有する患者 (早期接触者) 各々3名について比較検討し咬合異常の診査の基礎資料を得た。
    結果1.左右
    咬筋
    のSPの発現率は正常者が95~100%, 早期接触者は34~53%であった。2.SPの潜時は正常者の左
    咬筋
    で8.9±1.3msec右
    咬筋
    で13.9±2.2msec, 早期接触者の左
    咬筋
    で12.4±2.6msec右
    咬筋
    で13.9±8.2 msecであった。3.SPの持続時間は正常者で左
    咬筋
    12.4±2.6msec右
    咬筋
    で11.1±3.7msec, 早期接触者の左
    咬筋
    9.1±1.7msec右
    咬筋
    11.1±5.6msecであった。4.初発咬合接触滑走時間は正常者で10.1±4.8msecですべて30 msecより短く98%が15msec未満であり, 早期接触者は34±18.2msecで15~80msecに60%を占めた。
    このデータは, 早期接触者の咀嚼系異常の診査, 診断に有用と考えられる。
  • 佐々城 真, 飯久保 正弘, 下里 舞, 佐藤 しづ子, 笹野 高嗣
    歯科放射線
    2014年 54 巻 1 号 1-6
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/06/17
    ジャーナル フリー
    Objective: To clarify the relationship between edematous changes and pain in the masseter muscle, we investigated whether plasma extravasation might be induced in the mouse masseter muscle when muscle fatigue with gnawing behavior occurred.
    Study design: When a mouse is restrained in a narrow cylinder with blocking at the front end with a thin plastic strip, it gnaws away at the strip to escape. The mice in the experimental group were restrained in such a cylinder for two hours. In a control group, the mice, whose tails were fixed to the cylinder using tape, could not reach the strip and thus could not bite it. Using these models, we examined plasma extravasation by the Evans blue (EB) dye method. Furthermore, to investigate the relationship between masseter muscle pain and plasma extravasation, local anesthesic was injected into the right masseter muscle, with the control side injected with saline alone.
    Results: The level of EB dye in the masseter muscle of the experimental group was higher than that of the control group. There was a high correlative relationship between the weight reduction of the plastic strip and the EB dye. The level of EB dye at the anesthetized side was significantly decreased compared with that at the saline-injected side.
    Conclusion: This result suggests that the masseter muscle pain induced by muscle fatigue evokes plasma extravasation, resulting in edematous changes in the masseter muscle.
  • 高橋 光明, 藤田 豪紀, 松井 玲子, 中島 築
    頭頸部外科
    1995年 5 巻 2 号 145-149
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/07/27
    ジャーナル フリー
     今までに3例の
    咬筋
    内腫瘍患者を手術的に治療した。手術は耳介近傍から顎下部にかけて外切開を行なった後,1例は経耳下腺法,2例は頬部の皮膚を挙上する手術法で周囲筋組織を含めて腫瘍を摘出した。術前に腫瘍の
    咬筋
    内の局在が判定できた場合,後者の方法が
    咬筋
    内腫瘍に対して最も適切な方法と考えられた。その理由は耳下腺を操作せずに,ステノン管と顔面神経を明視下におきながら短時間で
    咬筋
    へのアプローチが可能であることによる。
  • *佐藤 和彦, *矢野 航, *渡邉 竜太, *小萱 康徳, *江尻 貞一
    霊長類研究 Supplement
    2013年 29 巻 P-8
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/02/14
    会議録・要旨集 フリー
     齧歯類において最大の咀嚼筋である
    咬筋
    は,表層,深層,内側層によって構成され,吻部まで伸長する層の違いに基づいて原齧歯型,リス型,ヤマアラシ型,ネズミ型という4つのタイプに分けられる(Brandt, 1855).ネズミ亜目(Carleton and Musser, 2005の分類に従う)では,トビネズミ上科の
    咬筋
    が発達した内側層のみが吻部に起始するヤマアラシ型であるのに対し,ネズミ上科の
    咬筋
    は深層,内側層ともに吻部まで延びるネズミ型に分類される.ネズミ亜目の系統進化においては,ネズミ型
    咬筋
    の方がより派生的な特徴と考えられる(Vianey-Liaud,1979).このような異なるタイプの
    咬筋
    への進化的な移行過程を知るためには,筋内部にみられる区画や腱膜の相同性を明らかにする必要がある.
    咬筋
    内部構造についてはネズミ上科で多くの研究がなされている一方,トビネズミ上科に関してはごく簡単な記載があるに過ぎない.そこで本研究では,トビネズミ上科に属するオオミユビトビネズミ(Jaculus orientalis)の
    咬筋
    を詳細に観察し,報告されているネズミ上科のもの(Satoh and Iwaku, 2008など)と比較をおこなった.これまでトビネズミ上科では
    咬筋
    表層と深層の分化が不完全であるとされていたが(Howell,1932; Klingener, 1964),起始腱膜・停止部位に基づき,ネズミ上科と同様に明瞭に区分することが可能であった.また
    咬筋
    深層は起始腱膜の異なる前・後部によって構成され,後部に2枚の起始腱膜,1枚の停止腱膜が認められるという特徴もネズミ上科と同じであった.本研究の結果から,ヤマアラシ型,ネズミ型という一見異なるタイプに分類されるトビネズミ上科,ネズミ上科の
    咬筋
    が,多くの共通する内部構造を備えていることが明らかになった.
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