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クエリ検索: "地図帳"
1,877件中 1-20の結果を表示しています
  • 地図帳
    専門部会
    地図
    1969年 7 巻 1 号 45-46
    発行日: 1969/03/31
    公開日: 2011/07/19
    ジャーナル フリー
  • 地図帳
    専門部会
    地図
    1968年 6 巻 3 号 39-45
    発行日: 1968/09/30
    公開日: 2011/07/19
    ジャーナル フリー
  • *小林 岳人
    日本地理学会発表要旨集
    2024年 2024s 巻 547
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/04/19
    会議録・要旨集 フリー

    1.はじめに

     

    地図帳にはその国の全貌を捉え示した国勢地図帳
    や、道路
    地図帳
    のように、利用目的を絞ったものなどがある。教育目的での
    地図帳
    は初等教育、中等教育など、児童・生徒の発達段階に見合ったものが作られており、「学校
    地図帳
    (School Atlas)」と呼ばれている。

     学校

    地図帳
    については、多くの議論がされ研究の対象となっている(中村、2010)。多くは日本国内の学校
    地図帳
    を対象としたもので各国の
    地図帳
    を対象とした研究はそれほど多くはない。吉田(1990)は初等教育における学校
    地図帳
    についてイギリスのものを取り上げ、比較検討を行った。初等教育での
    地図帳
    は地図への入門であるが、中等教育での
    地図帳
    は、一般市民としての必要とする空間情報についての知識の集合体、総論といえよう。

    2.各国の学校

    地図帳
    の実状

     集めた50冊ほどを眺めると、伝統的な学校

    地図帳
    の出版社であるイギリスのCollins社やPhilip's社、Oxford社、ドイツ・Diercke社は初等教育、中等教育ごとに多くの種類が出されている。Collins社やPhilip's社、Oxford社はカリブ海諸国、ニュージーランド、香港、カナダなどの学校
    地図帳
    も出版している。Philip's社は、ノルウェーのGyldendals skoleatlasやオランダのBosatlasへ一般図を提供している。ハンガリーのcartographia社は自国の学校
    地図帳を多種発行しているとともに隣国ルーマニアの学校地図帳
    も発行している。これらは、それぞれの自国の一般図主題図以外のページは言語以外はほぼ同じ構成・図版である。同じようなケースがラトビアのJāņa sēta社にもみられ、同社はラトビアの各種学校
    地図帳
    を出版するとともに隣国エストニアの学校
    地図帳
    も同じ構成で出版している。日本の学校
    地図帳
    と比較して、サイズはやや大型、最初に地図学習全般の解説があり、主題図のデザインに統一性があり、一般図に掲載されている地名が索引に網羅されているなどが感じられる。

    3.各国の学校

    地図帳
    の教育利用へのアイディア

     地理の学習は、各国共通の視点はあるものの、その国の位置などによって、国によって注目点は異なる。それに基づく学校

    地図帳
    も各国によって異なる。その国の生徒の教育のために作られているので、その国を言語が使われるなどは当然であり、その国から見方・考え方が反映されている。紙の
    地図帳
    は紙面という変更ができない中で、サイズやページ数という制約のもとで工夫して作られたので正確さ、信ぴょう性などの成果物としての完成度は高い。諸外国を学ぶにはよい教材である。教員利用の視点からは、教師自身の知識を深めるともに、教材研究のツールとして、そして授業や考査などでの提示教材としての利用が期待できる。

    4.授業での利用

     各国の学校

    地図帳
    を見ていくと、その国の様子を深く知ることができる。そして、世界全体の様子を詳しく見ることで、それ自体の理解が進む。世界の国が世界をどのように捉えているかを知ることができる。日本付近を見ることで、日本をどのように捉えられているかを知ることができる。教育現場で示してみることは生徒にとって興味深いだろう。そこで、授業にて受講生徒個々へ1冊ずつ配布して①地図一般の基本事項②その国の様子・特徴③その
    地図帳
    自体の様子・特徴の三観点に関して注目点を示して見てもらい、感想や気づきを報告してもらった。発表者の勤務校である千葉県立千葉高等学校では地理は第一学年で必修(320名)の他、第三学年に選択科目で設置され約半数の生徒が受講している。第一学年の必修科目は旧課程で地理A、新課程で地理総合であり、第三学年の選択科目は旧課程では文系は地理B、理系は学校開設科目地理特講で、新課程ではどちらも地理探究となる。第三学年で「世界の諸地域の地誌的考察」を扱うことから、ここで実施した。受講生徒150名ほどの感想や気づきをまとめてみたものが図2である。「詳しい」「大きい」といった一般的なことや、「気候」「都市」「地名」「主題図」など地理の一般的なこと、「アジア」「ヨーロッパ」「ロシア」「インド」など国名や地域名などが記載されていたが、「日本」「領土」「竹島」「北方領土」など、日本がどのように扱われているか、特に領土についての関心が多い。

    5.まとめと展望

     各国の学校

    地図帳
    はその国の地理教育を概観するのにとてもよく、また、その国の部分が詳しく書いてあるのでその国の地誌、地理を理解するのには非常に効果的である。また、これらの観点から研究の対象としても有意義である。

    参考文献

     吉田和義 1990.イギリスと日本における小学校

    地図帳
    の比較研究.新地理 38-1:1-10.

     中村剛 2010.地理教育における

    地図帳
    活用に関する事例と検討課題.地図48-2:29-34.

  • 吉田 和義
    新地理
    1990年 38 巻 3 号 1-10
    発行日: 1990/12/25
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    The main purpose of this paper is to make a comparison of children's school atlases between U. K. and Japan. They play significant roles in geographic education of both countries. If teachers make good use of them, pupils will form mental images of the world through the learning of world regional geography. The auther exhibit their characteristic features by means of a comparative method. The result of this study is summarized as follows:
    1) «Atlas One» published by Collins Longman in 1980 in U. K. is one of the first atlases for primary schools. «Social Studies Atlas» published by Teikoku Shoin in 1988 in Japan is the most common atlas for the fourth, fifth, and sixth grade pupils in elementary schools. The former has 3 general maps of U. K. They contain 10 symbols: 1 road, 2 railway, 3 built-up area, 4 peak, 5 spot height, 6 river, 7 place name, 8 regional boundary 9 scale, 10 compass
    The lattear has 5 general maps of Japan. They contain 16 symbols. The symbols from number 1 to 9 are the same as the former atlas. From number 10 to 16 are different: 10 land contour, 11 submarine contour, 12 shipping route, 13 longitude and latitude, 14 settelment, 15 prefecture boundary 16 other symbols (port, airport, mine, etc.). The latter has more kinds of symbols than the former.
    2) The auther showed 2 general maps, “England, Wales & Southern Scotland” in «Atlas One» and “Southwestern Part of Honshu” in «Social Studies Atlas» to the third grade pupils of the auther's elementary school class. They could find the distribution of towns and the morterway network on British map. The Japanese map had so many symbols and place names, however, that they could not find these elements on it. One of the children said that the symbols and place names of Japanese map were in confusion.
    3) It is necessary for atlases to be edited based on obvious thought or philosophy. The absence of it throws maps into disorder. The immediate task of geographic education today is to plan new atlases for beginners of geography.
  • 金沢 敬
    地図
    1966年 4 巻 4 号 1-9
    発行日: 1966/12/31
    公開日: 2011/07/19
    ジャーナル フリー
    本年春, 国際地図学会 (ICA) 第1委員会 (カルトグラファの教育) 第1回会議に出席の折, 機会を得た。全体で14ヵ所のそれらの機関の中にヨーロッパの地図作成活動の代表的な姿が浮彫されているように考えられる。その内容に関し, 基本地図の作成と内容の最新性維持ならびに製図技術に分けて述べる。なお, そこにおける地図技術者の構成と環境, ならびに引続き出席したIGUナショナル
    地図帳委員会に基づくナショナル地図帳
    と主題図のデザインに関し, 別稿の機会を得たい。何か役立つことがあればと願うと共に, 筆者の思い違いなどについて御指摘ならびに御教示を載ければ幸甚である。
  • 朝倉 隆太郎
    社会科教育研究
    1994年 1994 巻 71 号 12-24
    発行日: 1994年
    公開日: 2016/12/01
    ジャーナル オープンアクセス
  • 桜井 研三
    新地理
    1964年 12 巻 2 号 27-37
    発行日: 1964/09/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
  • 前沢 義雄
    新地理
    1965年 13 巻 2 号 41-48
    発行日: 1965/09/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
  • 桜井 研三
    新地理
    1965年 12 巻 4 号 32-43
    発行日: 1965/03/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
  • *立岡 裕士
    人文地理学会大会 研究発表要旨
    2019年 2019 巻 202
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/06/13
    会議録・要旨集 オープンアクセス
  • 自然事象を中心として
    *澤田 康徳
    日本地理学会発表要旨集
    2015年 2015s 巻 801
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/13
    会議録・要旨集 フリー


    はじめに こどもの世界像の形成は,主として直接経験と間接経験によって獲得され,後者はメディアなどで得られる情報のほかに学校教育の視覚教材などがある.そのうち地理写真は地域理解に有効で(伊藤
    1980,吉田 1993,森 2004),授業において最も多用され授業の構想にも寄与が大きいあることが確認されている(古岡 2003).また,地理写真を掲載し全国において活用されるものに
    地図帳
    があり,吉田(1990)は地域理解の
    地図帳
    の有効性を示した.以上のように従前の研究では地理写真やそれが掲載された
    地図帳
    の活用について議論されてきた.一方,
    地図帳
    の内容は学習指導要領の改訂や社会の変化などにより変更され,それに伴って子供の世界像の認識や認識に関わる教育内容の変化が想定される.
    地図帳
    の地理写真内容の年代的変化の把握は,現在の地理教育を構築するうえでの基礎的資料として重要である.本研究では,小学校
    地図帳
    の世界の地理写真に関する年代的変化を捉える.児童は社会を捉える過程で,地形や気候などの自然環境を基本条件としており(小林
    1985),世界の地理写真のうち特に自然環境に関する内容に着目する.

    調査および方法 小学校
    地図帳
    は,約10年おきに改訂される学習指導要領の改定や,社会変化に応じて内容が変更される.また,改訂される年代によって
    地図帳の冊数や地図帳
    一冊当たりの写真掲載数も異なる.地理写真に関する年代的変化を捉えるため,写真総枚数が十分に得られよう年代を区分した.ここで,55年から58年にかけては発行から告示へ,77年から89年にかけては生活科の新設へと指導要領の意味合いや内容が異なる.これらのことを念頭にⅠ~Ⅴに年代を設定した.対象とした
    地図帳
    は年次を合わせるため初訂版を主としたが,入手の都合上改訂版,指導書の
    地図帳
    頁を対象とする年も含む.指導書であっても
    地図帳
    の内容が確認でき,発行年はいずれも指導要領発行年以降であり年代区分に差支えないと判断した.

     Ⅲ 結果 写真掲載枚数の上位5か国は,アメリカ(34),オーストラリア(15),ソ連(ロシア)(12)次いで中国(10),ブラジル(9)で,いずれの国も面積は大きい.写真内容に着目すると,「(世界の)気候と生活」といった自然/社会環境が包括される写真枚数の割合は,経年的に減少傾向を示す.一方,写真からよみとれる内容が自然環境および人文社会環境に限定される写真は増大している.自然環境を含む写真の気候帯別の写真枚数や割合は,熱帯はいずれの年代も割合が最大で,冷帯や寒帯は減少している.気候帯別の写真割合の最大・最小値の比は近年小さいが,気候帯の面積あたりでは狭い気候帯で枚数が多い.自然事象の写真が掲載される項目の割合は,「気候と生活」で大きく減少し,世界もしくは地域ごとの項目で枚数が増大している.気候帯別にみた場合,写真が掲載される頻度の差は小さく,自然/人文環境は切り分けられた写真が増大している.したがって,自然/人文環境の両者の理解に関する地理写真の扱われ方の留意点が年代的に変化する必要性を本研究は提示していると考えられる.
  • 山地 英太郎
    新地理
    1959年 7 巻 3-4 号 307-313
    発行日: 1959/03/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
  • *横山 光, 青山 裕, 佐藤 公, 萬年 一剛, 三好 雅也, 林 信太郎, 山口 珠美, 増渕 佳子
    日本火山学会講演予稿集
    2019年 2019 巻 P110
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/04/13
    会議録・要旨集 フリー
  • -「地図学の聖地」に関連して-
    *松山 洋, 西峯 洋平
    日本地理学会発表要旨集
    2011年 2011s 巻 705
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/24
    会議録・要旨集 フリー
    1 はじめに  2008年から、『地図ジャーナル』(日本地図調製業協会刊)で「地図学の聖地」という連載をしている。当初は、日本経緯度原点や日本水準原点などに行ってみた話を紹介していたが、題材に限りがあるため、最近では高校の教科書や
    地図帳
    で取り上げられている地形図を取り上げつつある。  しかしながら、次章で挙げる教科書と
    地図帳
    に出てくる地形図は全部で101枚あり、これら全てを紹介するわけにはいかない。そこで、多くの教科書と
    地図帳
    で取り上げられている地形図のうち代表的なものを、客観的に選出することを試みた。本発表では、その結果について報告する。 2 データおよび解析手法 解析には、各社が出版している地理Aと地理Bの教科書と
    地図帳
    を用いた(表1)。多くは平成17年版であるが、二宮書店については最近のものも用いた。これは、筆者たちが利用可能なものを全て用いた結果であり、他意はない。 ある地形図が教科書・
    地図帳
    に出てくれば1、出てこなければ0という名義尺度の行列を作り、数量化III類にかけた。得られたカテゴリースコアを全て用いてクラスター分析(Ward法)を行ない、地形図の特徴について調べた。 3 結果と考察  数量化III類の結果、固有値が1を超える軸はなく、第1軸でも寄与率は9.0%(相関係数 0.96)であった。第2軸以下も寄与率・相関係数とも同じような値が続いていた。  クラスター分析を行なった結果を図1に示す。このデンドログラムで特徴的なのは、結合距離が0となるメンバーが多いことである(図1の左半分)。これは、1社の教科書や
    地図帳
    にだけその地形図が出てくることを意味している。 複数の会社の教科書や
    地図帳
    に出てくる地形図は、短い距離で結合し、まとまったクラスターとなっていた(図1の点線で囲んだ部分)。これらは、地理学的にも意義のあるメンバーとなっているように思われるが(百瀬川扇状地や室戸岬の海岸段丘、旭川市の屯田兵村など)、詳細については発表当日に紹介する。
  • 中村 剛
    地図
    2010年 48 巻 2 号 29-34
    発行日: 2010年
    公開日: 2015/11/07
    ジャーナル フリー
  • 甲斐 智大
    季刊地理学
    2023年 75 巻 3 号 95-111
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/03
    ジャーナル フリー HTML

    2022年度から新学習指導要領に基づき,高等学校において必修科目「地理総合」の実践が始まっている。これまで高等学校で実施されてきた教科「地理」では知識理解に重点がおかれてきた。それに対して「地理総合」では地図などを活用した「知識活用・課題解決」的な学習が強く要求されている。そこで,地理教員の不足を鑑み,地理関連学会では高等学校の教員に向けた支援コンテンツ拡充の試みが展開されている。しかし,一連の支援コンテンツは一部の教員と研究者によって拡充されており,必ずしも高校生や「地理総合」を担当しうる教員の地理に対する理解・認識や実態を踏まえたものではない。そこで,本稿では高校生および高等学校教員の地理や地図に対する認識について検討した。その結果,中学生時代に

    地図帳
    を活用した経験を持つ者は限定的であり,地図を用いた考察に対して苦手意識を持つ者が目立つことを示した。そのうえで,こうした状況にある生徒に対して「地理」を指導することになる教員の実態について検討すると,彼らの理解度も低く,なかでも現代的課題に関する理解度はとりわけ低いことが示された。こうした実態を踏まえると,新学習指導要領が要求する目標を達成するためには,一部の教員による地理専門教員に向けた支援コンテンツの拡充に加えて,地理の基本事項や,地図を用いた考察を前提とした主題や問の設定のための支援が求められることが明らかとなった。

  • 小宮 正実, *今井 秀幸, 田中 秀和
    日本地理学会発表要旨集
    2003年 2003f 巻
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/04/01
    会議録・要旨集 フリー
    1.調査の背景と概要 教科書
    地図帳
    のメーカーである帝国書院に、一昨年、地図・地理教育の研究・普及を目的とした「地図・地理普及特別班」(以下、普及班)という部署が誕生した。 帝国書院の小学校用
    地図帳
    は全国の9割以上の学校で採用されている教科書であるが、その活用の実態などは、よくわかっていなかった。そこで普及班では、昨年の平成14年1月から3月にかけて、全国の小学4から6年生を対象に、教科書
    地図帳
    に関する意識調査および県名認知度調査を実施した。結果的に、42都道府県の約140校から、約12,000人の児童の回答を得ることができた。今発表では、それらの調査結果を報告するとともに、小学生をとりまく地図・地理教育の問題についても検討してみたい。2.調査の結果 県名認知度調査は、日本の白地図に、知っている県名を記入してもらう方法でおこなった。県の名前と、その所在地が一致している場合を正答とした。結果は予想以上に悪く、県名を一番認知している学年である5年生段階でも、正答率が50%を越える県は、11県のみであった。つまり、残りの36県は、半分以上の児童が認知できていないのである。また、3人に1人しか認知できていない県は、36県中13県にものぼる。正答率が30%台をきる県も、4県あった。県名認知度が高い県は、北南端の県、人口集中県、形や位置が目立つ県であり、認知度が低い県は、学習で取り上げられことが少ない県、内陸県が多い。特に西日本の県が多い。これは、北(東日本)から順番に覚えていくことと関連があると考えられる。学年別の平均県名獲得数を見ると、4年生で13.6県、5年生で20.0県、6年生で19.2県となる。5年生よりも6年生の成績が悪くなるのは、注目すべき点である。
    地図帳
    に関する意識調査では、
    地図帳
    の好き嫌い、
    地図帳
    の活用度、などについて調査したが、その中でも、学年を追う毎に「地図好き」の数は減り、
    地図帳
    活用頻度も下がるという結果が出ている。特に6年生での活用頻度は5年生にくらべ大きく下がっており、この事実と、前の県名獲得数の低下との関係がみえてくる。 また、地図の好き嫌いと、県名認知度の間には、関係が見られ、
    地図帳
    を好きと答えた児童ほど県名認知度が高い傾向にあるという結果もでた。3.浮かび上がる問題点 都道府県を認知することは、小学校段階で不可欠な学力であると考える。実際、平成14年度から施行された指導要領においても、小学校段階で47都道府県の名前と位置を認知することが求められている。しかし今回の調査結果を見てもわかるように、実際には県名を認知させる学習が十分に行われていないことが明白である。これは、地図の使い方や、都道府県について指導する「単元」が設定されていないこと。指導する先生方の意識が十分でないこと(小学校は教科担任制でないため、先生により得手不得手がある)。覚えさせることを避ける傾向が強くなっていること。などにその原因を求めることができるだろう。実際、全国の小学校現場を歩いてみて、「
    地図帳
    の索引を使いこなす」、「凡例を読みとる」などの基本的な地図指導がきちんとできていないクラスが大半を占めることがわかった。地図嫌いの大きな理由の一つに、「使い方がわからないから」というものが挙げられるが、逆にいえば、きちんとした指導があり、地図の使い方を理解させることができれば、地図嫌いを減らすことができるのは間違いない。地図嫌いを減らすことで、県名認知度を上昇させることも可能であろう。 小学校を含め、地図・地理教育をとりまく環境がよいものであるとは、決していえない。しかも、年々悪くなってきていると感じる。普及班としても、如何にして地図の活用を普及させていくか、如何にして地図や地理に親しんでもらい好きになってもらうか、についての研究を続けていきたい。
  • 地理学評論 Ser. A
    1993年 66 巻 5 号 297-298,300
    発行日: 1993/05/01
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
  • 内田 寛一
    新地理
    1961年 9 巻 2 号 73-81
    発行日: 1961/03/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
  • 高木 実
    地図
    1993年 31 巻 2 号 23-27
    発行日: 1993/06/30
    公開日: 2011/07/19
    ジャーナル フリー
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