札幌市の低温都市排熱を,
地域熱供給
システムに組み入れるための基礎的検討を行った.まず,検討の基礎となる札幌市の民生用エネルギー需要とその分布を推定した.次いで,都市排熱の賦存量とその分布を求め,低温排熱は低質であるため第一に融雪などの直接的利用を図るべきであること,
地域熱供給
に利用できる低温排熱源としては下水処理場が最も有望であることを明らかにした.さらに,"排熱利用ポテンシャル"など低温排熱の質的評価指標を導出し,それらの特徴を吟味するとともに,実際の下水排熱評価に適用し,有用性を検証した.最後に,
地域熱供給
対象地区を設定,具体的にこれら指標を運用し,低温排熱利用判定の手順を示した.
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