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クエリ検索: "夏目友人帳"
13件中 1-13の結果を表示しています
  • 『夏目友人帳』ロケ地としての熊本県人吉市の事例
    小野澤 泰子
    尚絅大学研究紀要 A.人文・社会科学編
    2023年 55 巻 75-96
    発行日: 2023/03/31
    公開日: 2023/08/04
    ジャーナル フリー
    本稿では,緑川ゆき原作のアニメ作品『
    夏目友人帳
    』のロケ地である熊本県人吉市を事例として取り上げ,この地域が2008年に作品が放送されて以来,長期間にわたりファンによりアニメツーリズムの聖地になり続けている要因について,地域の特色や取り組みに着目しつつ考察を行った。近年の他のアニメ聖地の場合,作品の描く世界観の再現に注力したテーマパーク化を志向する傾向が見られるが,人吉市の場合,作品で描かれた人吉の自然と社会を未加工のままファンに体験させることに力点がおかれている。『夏目』作品自体が豊かな自然とゆったりとした主人公の日常生活の描写を特色としているが,人吉市の取り組みはそれに沿った形で自然体の地域性を強調している。そうした人吉市のスタンスが『夏目』ファンから支持され,人吉市におけるアニメツーリズムの長期継続に繋がっていると考えられる。
  • 渡辺 賢悟, 関谷 能弘, 田村 仁, 三上 浩司, 宮岡 伸一郎
    図学研究
    2008年 42 巻 Supplement2 号 1-6
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    現在の日本のアニメーション制作はディジタル化が進み、アニメーターの手で描かれたアニメ原画に対して、コンピュータを用いてさまざまな加工が施されている。セルはフレーム数が多いため、1枚ごとに手作業を加える特殊効果工程には限界があり、最近では撮影工程におけるエフェクト付加によって品質向上を図るようになってきている。しかしながらソフトウェアの機能への依存から、作業の煩雑化・表現力の制限を強いられている。
    本稿では、ディジタルのセル原画の特性に着目した画像処理を施し、エフェクト付加の効率化・表現力向上を図る手法について述べる。主としてグラデーション表現や、グラデーションを用いた擬似的な陰影表現を追加することで、ディジタル工程のセルアニメの効率的な品質向上を目指す。Adobe After Effectsのプラグインとして実装し、作品の利用実績についても紹介する。
  • ―人吉球磨地域とアニメ「夏目友人帳」を事例に―
    *黒田 凌雅
    日本地理学会発表要旨集
    2023年 2023a 巻 231
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/09/28
    会議録・要旨集 フリー

    1.はじめに

     アニメ聖地巡礼では,アニメ聖地巡礼観光客がアニメの舞台となった地において知り合った同じ作品を愛する仲間や地域の人とのコミュニケーションを通し,作品および地域に強い愛着を覚えることでその地へのリピート訪問行動を引き起こしていると指摘されている(岩崎ほか 2018ab).そこで本研究では,アニメ「

    夏目友人帳
    」のモデル地である熊本県の人吉球磨地域を対象として,地域への愛着を醸成するアニメ聖地巡礼観光客同士,地域住民とアニメ聖地巡礼観光客との交流の実態を明らかにする.また,地域への愛着によってリピーターとなったアニメ聖地巡礼観光客による関係人口創出の可能性について考察する.

    2.アニメ「聖地」における交流の実態

     本研究で対象としたアニメ「

    夏目友人帳
    」は,人間と妖との心温まる交流を描く作品であり,2008~2017 年の間に第6期まで放映された.対象とした人吉球磨地域では,アニメ「
    夏目友人帳
    」に関連した様々なイベントが行われており,聖地巡礼観光客が継続的に訪れている. 本研究ではまず,人吉球磨地域におけるアニメ「
    夏目友人帳
    」の「聖地」と,「らき☆すた」(現在の埼玉県久喜市)と「ガールズ&パンツァー」(茨城県大洗町)の「聖地」について比較検討した.その結果,人吉球磨地域のアニメ「聖地」は,人吉市の中心部に集積しているものの,「らき☆すた」や「ガールズ&パンツァー」のモデル地と比べて地域の中心部にある「聖地」の散らばりが大きく,「聖地」がより集積している中心部においてその散らばりが大きいということが明らかになった. 人吉中心部に分布する「聖地」では,交流の度合いによって①一般の聖地,②主要な聖地,③交流の拠点の3つの「聖地」に分類できる.①一般の聖地には日常的な風景としての側面を持つ「聖地」などがあるが,交流はほとんど行われていない.②主要な聖地は,アニメグッズや「聖地巡礼ノート」が設置されており,ノートへの記述などを通してアニメファンの交流が行われている場所であり,人吉市中心部には5ヵ所確認された.③交流の拠点は,アニメ聖地巡礼観光客が集まる飲食店が該当する.店内にはアニメグッズの集積などがみられ,作品にまつわる独特の空間が形成されている.ここでは,アニメ聖地巡礼観光客同士やアニメ聖地巡礼観光客と店主との直接的な交流が行われている. アンケート調査においては,「主要な聖地」や「交流の拠点」を訪れるアニメ聖地巡礼観光客が多いことや,彼らの訪問での移動手段のほとんどが車であると明らかになった.「主要な聖地」は,アニメ内に何度も登場し,「聖地」が集中する市中心部に位置するために訪問数が多いと考えられ,「主要な聖地」となったととらえられる.一方で「交流の拠点」については,アニメに直接に登場したわけではないものの,店主が作者と親戚関係にあり,アニメに対する理解がはじめからあったことに加え,訪問しやすい市中心部に位置しているため,アニメ聖地巡礼観光客にとっての「聖地」となっている. 以上のことから,アニメ「聖地」においては交流の度合いによって階層空間が形成されていると考察される.しかしながら,人吉球磨地域においては,他のアニメモデル地と比較して中心部における「聖地」の散らばりが大きく,公共交通の利便性が低いことから,車での移動が主となるため「交流の拠点」が広まりにくいと考えられる.

    3.関係人口創出の可能性

     人吉球磨地域を何度も訪れる聖地巡礼観光客に対して行った聞き取りによると,彼らはSNSでの繋がりのみならず,人吉を訪れた際に必ず「交流の拠点」を訪れ,店主との交流や聖地巡礼観光客同士のコミュニケーションを楽しんでいることが明らかになった.したがって,岩崎ほか(2018ab)の先行研究で地域への愛着につながるとされていた交流は,具体的には「交流の拠点」にて行われていると考えられる.また,リピーターの中には人吉球磨地域における観光の取り組みの一環としてアニメ「聖地」を記載したマップの制作に携わる一例もみられ,「交流の拠点」での交流が生み出した地域への愛着が,地域とより密接にかかわるアニメ聖地巡礼観光客を生み出すという一連の流れがあると考えられる.これらは,「関係人口」の一例であるといえるだろう.

    文献

    岩崎達也・大方優子・津村将章 2018a. アニメ聖地巡礼におけるリピート行動分析―「

    夏目友人帳
    」熊本県人吉市における巡礼行動を事例としてー. コンテンツツーリズム学会論文集5: 12-24. 岩崎達也・津村将章 2018b. 高関与旅行者の行動分析:「
    夏目友人帳
    」における聖地巡礼行動を事例として. 産業経営研究所報50: 63-81.

  • 『夏目友人帳』熊本県人吉市における巡礼行動を事例として
    岩崎 達也, 大方 優子, 津村 将章
    コンテンツツーリズム学会論文集
    2018年 5 巻 12-24
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/09/01
    ジャーナル フリー
    本研究は、アニメ聖地巡礼に見られる持続性に焦点をあて、巡礼者のその地へのリピート訪問行動という視点から消費者行動概念のフレームを用い分析を行った。熊本県人吉市におけるアニメ『
    夏目友人帳
    』の聖地巡礼者を対象とした調査から、聖地巡礼旅行者の行動メカニズムとして、彼らの行動はアニメ作品への興味、愛着により生起し、その行動の過程で関心の対象がアニメ作品から聖地が存在する地域そのものへと波及していき、その結果として再訪行動が引き起こされることが示された。このような旅行者一人一人のリピート訪問行動が、アニメ聖地巡礼による地域誘客の持続性につながっていると結論付けることができた。
  • ―『夏目友人帳』ロケ地としての熊本県人吉市の事例―
    *小野澤 泰子
    日本地理学会発表要旨集
    2023年 2023s 巻 547
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/06
    会議録・要旨集 フリー

    1.人吉市のアニメツーリズムの経緯と特徴 本研究では,緑川ゆき原作のアニメ作品『

    夏目友人帳
    』(以下『夏目』と略記する)のロケ地である熊本県人吉市を事例として取り上げる。原作の漫画では架空の「日本の,とある田舎」が舞台となっているが,漫画内に書かれた緑川のコメントから,緑川の出身地とそこでの経験が作品に大きく影響していることが伺える。そのため『夏目』がアニメ化される際,アニメ制作スタッフたちは緑川の出身地である人吉市およびその周辺をロケ地として緻密な取材を行い,その風景をアニメ作品の中に反映させている。 『夏目』のアニメは2008~17年の間に6期分がテレビ放送され2018年には劇場版映画が上映された。いずれのシリーズにおいても人吉市の新たな風景がアニメ作品に追加され,市内の『夏目』ロケ地スポットは増え続けてきた。これらのロケ地を目的に「聖地巡礼」を行う『夏目』ファンは多い。その一部は繰り返し人吉市を訪れるなかで地域住民やファン同士と交流を持ち,人間関係を構築している。このような中核的なファングループが形成されたこともアニメツーリズムの長期継続に繋がっている。 人吉市のアニメツーリズム持続性の要因は,地域の特色や取り組みにもある。近年の他の「アニメ聖地」の場合,作品の描く世界観の再現やイベント等に注力した「テーマパーク化」を志向する傾向がみられる。しかし人吉市の場合,作品で描かれた人吉の自然と社会を未加工のままファンに体験させることに力点がおかれている。『夏目』作品自体が豊かな自然とゆったりとした主人公たちの日常生活の描写を特色としているが,人吉市の取り組みはそれに沿った形で自然体の地域性を強調している。 2. 熊本県による新たな取り組み 人吉市は長期にわたりロケ地を現状のまま維持し,必要以上に『夏目』聖地であるとして特別扱いしない基本方針を取り続けてきた。しかし2020年7月の豪雨災害からの復興という転機を迎え,新たなアニメツーリズム戦略も受け入れざるをえない状況になってきている。 熊本県は豪雨災害で甚大な被害を受けた人吉球磨地域の観光復興を推進しており,2021年からはアニメ作品『夏目』を全面的に押し出した人吉球磨地域の観光PRの取り組みが次々と開始されている。2021年4月の『夏目』を用いた人吉球磨の特設観光サイト設置および観光PRアニメ動画の公開を皮切りに,2022年3~5月には人吉球磨地域の『夏目』スタンプラリーの開催,同年10月からは人吉市鍛冶屋町通りで夜間に『夏目』影絵のライトアップを実施,2023年1月からは『夏目』ロケ地を巡るタクシーツアーの運行が始まっている。 3.考察 熊本県の介入による『夏目』アニメツーリズムの取り組みは「アニメ聖地のテーマパーク化」的な方向性である。このプロジェクトによる観光環境の整備や各種イベントの集客効果等により,アニメファン来訪の増加が期待される。しかし新規来訪のライトなファングループが地域とどういう関係を持つのか,中核的ファングループとの関係がどうなるのか等々,予断を許さないものがある。 このように現在は2重のスキームのせめぎ合いの下で分岐点に立つ人吉市の『夏目』アニメツーリズムであるが,調査研究を継続しつつ変容過程を捉えていく所存である。 文献  小野澤泰子 2023. アニメツーリズム聖地の持続性に関する考察―『
    夏目友人帳
    』ロケ地としての熊本県人吉市の事例―.尚絅大学研究紀要55.

  • 羽田 利久
    日本国際観光学会論文集
    2023年 30 巻 95-101
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/27
    ジャーナル オープンアクセス

    Often, travelers are assumed to take the initiative in determining their destinations. However, those less involved in travel can also be found. Therefore, we identified travel information sources used by low-involvement travelers. Thus, low-involvement travelers were confirmed not to strive to seek information. We confirmed that there exist travelers who do not search for information at all.

  • 小川 順子
    日本映画学会会報
    2021年 63 巻 29-34
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/02
    解説誌・一般情報誌 フリー
  • マーケティング・サイエンス
    2018年 26 巻 1 号 83-
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/08/18
    ジャーナル フリー
  • 田井 浩人
    地方自治ふくおか
    2021年 73 巻 30-
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/01
    ジャーナル フリー
  • 楠見 孝, 米田 英嗣
    コンテンツツーリズム学会論文集
    2018年 5 巻 2-11
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/09/01
    ジャーナル フリー
    本研究では、作品舞台の旅における旅行者の物語への没入感に、旅行者の個人差特性、訪問時の感情がどのように影響するのか、あわせてアニメ、TVドラマ、映画、小説に差異があるかを心理学的に検討した。作品舞台の旅の経験をもつ、全国の16-79歳の男女市民800人にインターネット調査を行った。その結果、個人差特性としての懐かしさポジティブ傾向性と想像性が、旅における既知感による懐かしさや感動を喚起して、作品への没入感を深めることが明らかになった。コンテンツ間の差異に関しては、アニメの聖地巡礼は、年齢層が20-30歳代で、旅行前・中・後ともネットへのアクセスなどにおいて能動的で、感動も大きい。一方、小説の聖地巡礼は、年齢層は50-60代とやや高く、訪問時の既知感が他のコンテンツに比べて低い。したがって、訪問時における場所への既知感が高いことが没入感と関連する。
  • ―教材としての可能性に着目して
    市川 寛也
    美術教育学研究
    2018年 50 巻 1 号 57-64
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/03/31
    ジャーナル フリー

    近年の「妖怪ウォッチ」ブームに象徴されるように,今や妖怪は視覚文化として広く認知されている。一方で,民間伝承として語られてきた妖怪の多くは視覚で捉えることのできない無形の文化である。本稿では,民俗文化と大衆文化の間で揺れ動きながら形成されてきた現代の妖怪イメージを研究対象とする。その際,過去に蓄積されてきた知識や情報を参照しながら各種の表現媒体に変換されていく過程に着目し,そこに妖怪文化の持つ本質的な創造性を見出した。「妖怪をつくる」というテーマには,既存のキャラクターをモチーフとして用いるだけではなく,妖怪がつくられる仕組みを創作活動に組み込むというアプローチを想定することもできる。その実践事例として,筆者が取り組んできた「妖怪採集」というワークショップを踏まえ,現代の妖怪文化を通じた地域学習の可能性について一つの方法論を提示した。

  • マーケティング・サイエンス
    2019年 27 巻 1 号 97-
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/05/11
    ジャーナル フリー
  • 出口 弘
    情報の科学と技術
    2014年 64 巻 4 号 122-132
    発行日: 2014/04/01
    公開日: 2017/04/13
    ジャーナル フリー
    本稿では日本の漫画を広く絵物語のコンテクストの中で位置づけ,その文化史的な意義と可能性を明らかにする。日本の絵巻や浮世絵,絵草紙,漫画などの諸コンテンツは社会階級に依存せず創作され,また複製や二次創作を積極的に是認する文化を持つ。これは欧州型の,オリジナル作品にオーラがあるとみなし二次創作を是認せず,権威による作品の評価を基軸とするアートの文化とは大きく異なる。本稿では,絵物語の歴史を概観しながら,あらゆる社会の場から表出され,異なる立ち位置の人々の世界観を混淆循環させる力と多様性を持つメディアとしての絵物語空間に着目する。その上で,漫画の様な絵物語を日本のサブカルチャーではなくメインカルチャーとして位置づけその可能性を論じる。
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