外国語
研究の目的は,
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を読み, 理解し, 話し, 書く能力を学生に身につけさせることである. 日本の大半の医学生にとって, 大学での英語の学習は6年間の中学・高校の英語教育の継続である. 独語, 仏語といった他の
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の場合は, 新たに学習を開始することになるが, それはわずか2年間で終ることになるかもしれないし, 一生涯その
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に関心を持ち続ける出発点となるかもしれない. 学習する
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のいかんにかかわらず, また学生がどのレベルにまで到達するかにかかわらず,
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学習の第一の目的は, 異文化を持つ人との間に口頭または文章を通して知識の受理者ないしは提供者として意志の伝達を行うことである.
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での効果的意志の伝達とは, その伝達者が当該言語を知っているというだけでなく, 当該国の文化, 習慣を知っているということであり, その文化を持つ国の人と人間関係を発展させていくすべを知っているということである.
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教師は, このような知識を習得しようとする学生の手助けをすることができるし, また, 人文科学系の科目を勉強することによっても多くのことを学ぶことができる. 本稿では, 上手な意志の伝達者を育成するのになぜ人文科学系の科目と
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研究の双方が必要なのか, そのいくつかの理由を明らかにすると同時に, 人文科学系の教師と
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教師の双方が国際人を育てるために密接に協同すべきことを提唱する.
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