2013年に「緑の青年就業準備給付金事業」が創設されて以降、林業
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は急増し2019年度には19校にまで増加した。林業
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増加の背景には、林業の労働災害の多さだけでなく、林業事業体における人材育成の困難さも増加の要因になっている。本報告の目的は、林業
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の教育プログラムにおいて何を教えるべきか?について検討することである。研究方法は、1年制林業
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のシラバス比較、他地域の林業事業体での修行経験のある熟練者2名(林業歴30年以上)への聞き取り調査、文献調査から明らかにする。林業
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のシラバス調査を1年制に限ったのは、2年制に比べ林業現場に必要な科目が凝縮していると思われるためである。林業
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の教育内容については、「緑の青年就業準備給付金事業」によって事実上規定されている。主な内容は、基本事項、造林、育林、伐木、造材の最低時間数、授業計画の外部評価、マーケットインなど具体研修の実施指示である。林業の担い手として林業事業体から求められる能力・知識と林業
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の教育内容の相違について明らかにし、将来の林業の中核なす者を育成するために、より良い林業
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の教育プログラムについて考察する。
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