木星の
大赤斑
をRossby波のKdVモデルに基づいて理解すると試みは古くから数多くなされている。我々はWilliams-Yamagataの模型[1]にしたがい,
大赤斑
の長寿性の起源を,背景にあるKdV的な可解性との関連に焦点をあてて理解しようと試みている。一方で,
大赤斑
のような木星大気中の渦には,互いに近づいたのちに最終的に一体化するという現象がたびたび観測されている[2]。この事実はKdV的な可解性と明らかに矛盾しており,渦度の移流に原因の多くを負うと考えられる。我々はKakuhata-Inaba-Konnoの有効相互作用[3]に基づいて渦間の相互作用を見積もることで,合体渦の形成の機構についての詳細を議論する。参考文献[1] G. P. Williams and T. Yamagata, Journal of the Atmospheric Sciences, Vol. 41,p453-478(1984).[2] [3] H. Kakuhata, T. Inaba, K. Konno, 応用力学研究所研究集会報告No,17Me-S2
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