ポリープ様声帯は声帯膜様部全長にびまん性の浮腫状変化を来す疾患であり, その病変の主座は, 声帯粘膜固有層浅層にある。 40歳以上の喫煙者に好発し, 嗄声や声の低音化が主症状である。 両側性で慢性の経過をとるが, 時に呼吸困難を来すことがある。
今回, 体重/BMI がそれぞれ142.5kg/49.6, 及び, 98.5kg/43 の高度肥満に合併したⅢ型 (米川分類) のポリープ様声帯2症例を経験した。 手術に際しての気道確保については, 麻酔科との術前協議にて1例目は意識下による経鼻挿管, 2例目は通常の経口挿管を行い確保した。 実際の手術においてはマイクロデブリッダーによる病変の切除を行い, 良好な結果を得た。
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