学童や生徒の制服として一般によく使われる紺サージの物理的性能が繰返し洗たくによって変化して行く過程と, それらにのりつけ・アイロンかけ・柔軟仕上げ等の仕上げ処理を施した結果の物理的性能の変化とを, 機械的測定により明らかにすると共に, 官能検査によって出来上がりの効果を判定した.その結果本実験に使用したサージについては, 次のようなことが明らかになった.
1) .一般に5回までの洗たくによって性能が著しく変化し, それ以上ではあまり変化しない.
2) .ウールサージの仕上げ法としてはドライクリーニングー蒸気機械仕上げが最も好まれるが, 水洗―蒸気アイロン仕上げもかなり効果的である.
3) .ナイロン混紡サージ, スフ・サージにおいては水洗―蒸気アイロン仕上げが最も好まれ, のりつけ仕上げ, 柔軟仕上げは何れもあまり好まれない.
4) .風合と物理量との相関より考えて, ウールサージでは重くない, 厚くない, 圧縮弾性のよい布が好まれ, ナイロ ン混紡サージでは厚くない布, スフ・サージでは重くない布が好まれる.
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