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クエリ検索: "宮田愛理"
1件中 1-1の結果を表示しています
  • 鈴木 康生, 宮田 愛理, 寺井 弘文
    日本食品保蔵科学会誌
    2013年 39 巻 3 号 129-135
    発行日: 2013年
    公開日: 2022/03/19
    ジャーナル フリー

     ブロッコリーは,収穫後室温では急速に老化する。エタノール蒸散剤を用いたエタノール蒸気処理は,20℃において効果的に老化を遅延することが明らかとなっている。エタノール蒸散剤を用いたエタノール蒸気処理の老化抑制効果に及ぼす,貯蔵温度の影響が調べられた。ブロッコリーのブランチレットを3gのエタノール蒸散剤とともに有孔ポリエチレン袋に入れ(コントロールは入れない),暗黒下25℃,20℃,15℃,10℃,5℃に貯蔵した。エタノール処理は,5℃を除き,今回調査したすべての貯蔵温度下でブロッコリーの黄化を遅延した。貯蔵温度が15℃から25℃のとき,ブロッコリーの棚持ち期間はエタノール処理により1.8倍に,10℃のときには1.3倍に有意に延長した。貯蔵温度が5℃のときには,エタノール処理の効果は認められなかった。さらに,温度や成分により効果の程度は様々であったが,エタノール処理は負の影響なしにブロッコリーの成分の保持に効果的であった。エタノール処理により,収穫後の新鮮重,アスコルビン酸,タンパク質,全糖含量の減少が,貯蔵温度がそれぞれ15℃から25℃,10℃から25℃,10℃から25℃,20℃から25℃のときに抑制された。これらのことから,エタノール蒸散剤によるエタノール蒸気処理は,ブロッコリーの棚持ち期間を幅広い環境温度域で延長する効果があることが明らかとなった。

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