寄宿舎
食餌 (II群) を, 東北農村の大部分を占めかつ比較的悪い食餌を代表する農村食 (I群) および
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食餌にs. m. を添加し, 添加したs. m. の量だけ主食を減じた改良食餌 (III群) と比較して rat による発育試験を行ない, その栄養価を検討した。低蛋白 (蛋白含量8%, 動蛋比2.1%) 低Ca (27mg%) の農村食餌に比し,
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食餌はこれよりやや優り蛋白14% (動蛋比33%) Ca 106.4mg%となり, 改良食餌は蛋白16.4% (動蛋比46.6%) および Ca 207.9mg%で最も優れている。rat の発育状態はこれら飼料組成を反映して, 体重発育, 飼料効率, 身長発育, 骨灰分量および肝X. O. A. などにおいてIII群が最も優れ, II群がこれにつぎI群が最も劣る。血清蛋白量, 内臓重量/終体重, および骨重量/終体重などの値には3群の間に明らかな差が認められなかった。また骨の長/身長および血清Al・P-ase A. では逆にI群が最も大で, II群がこれにつぎIII群が最も小であった。
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食餌群が農村食餌群より概して発育状態が良く, さらに主食を減じてs. m. を添加した改良食餌群が最も優れていたことは,
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食餌が安い食費の割合に動蛋およびカルシウムなどの日本人食餌として不足しがちな栄養素が比較的よく摂取されていることを示すものであるが, なお主食偏重の傾向が強いので, 経済的な裏付けと相まって, 量より質への改善が必要であると考える。
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