従来の抗核抗体/間接蛍光抗体法(indirect immunofluorescence assay for antinuclear antibody; FANA)の複雑な工程と目視判断の課題を解決すべく,2016年我々はコンピューター支援型顕微鏡システムEUROPattern Cosmic間接蛍光抗体法分析装置(以下,EPA)を導入した。しかし,EPAの予測抗体価と染色型の判定一致率は目視判定と乖離があったためすべて判定結果を自動化できなかった。EPAによる撮影画像に対する予測抗体価と画像の目視抗体価の一致率に関して,2016年時の導入時のκ係数=0.762で2019年時におけるκ係数=0.891であった。κ係数の差の検定でp < 0.01で有意に向上した。2016年時スペックルド型,ヌクレオア型とセントロメア型の判定一致率に関してκ係数の差の検定はそれぞれp < 0.05,p < 0.01,p < 0.001と有意に向上した。ホモジニアス型とスペックルド型の予測判定が弱陽性から陰性に改善されることが課題である。今後,更なるバージョンアップによる判定システムの精度を向上させた自動予測判定システムの開発に期待したい。
港湾工事でBIM/CIMの取り組みが活発化してきている現状であるが,施工方法の確認や施工手順の検討をディスプレイやタブレットにより作業員や技術者へ周知している状態である.BIM/CIMの利点は工事前のシミュレーションによって施工不具合個所の発見や危険個所を発見・改善する事であり,モデルや確認する方法が現実との乖離が少ないほど,これらを発見する事が可能であると考えられる.ここではBIM/CIMデータをVRによって上記の改善活動を実際に行い,その際に行った開発方法を示した.また現場での実際に実施した中で,現実との乖離が少なくなるようなモデル配置や,仮想空間に必要なオブジェクト等を取りまとめた.またこれらから発見した課題等を示す.
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