特別養護老人ホーム(以下,特養)における看護実践能力尺度の開発に向けて原案の内容妥当性・表面妥当性を検討することを目的とした。概念分析と特養の看護師への面接調査により作成した尺度原案について,2回に分けて自記式質問紙調査を行った。1回目は,学会誌・
専門雑誌
等において特養における看護についての実践報告を行っている看護師7名を対象に,項目の表現が適切か,追加・削除項目があるか等を調査した。2回目は学会誌・
専門雑誌
等において特養における看護についての実践報告を行っている看護師および尺度開発に精通した老年看護学研究者を便宜的に抽出した10名を対象に,尺度原案の項目が構成概念と関連しているかについて内容妥当性指数を用いて検討した。その結果,1回目の調査の自由記述の意見を参考に,項目の表現等を32項目修正した。2回目の調査では,内容妥当性指数は全項目が0.8以上を示したため,すべての項目を採用した。本調査により,特養における熟練看護師や老年看護学研究者の意見を反映した結果,項目内容が汎用性のある評価可能な表現に修正出来たと考える。
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