我々は, モルヒネ服薬指導用
小冊子
の内容や運用方法に関する病院薬剤師の意見を調査することを目的として, 100床以上を有する577医療施設に
小冊子
およびアンケート用紙を郵送した. 1994年3月までに回収された365施設からの回答を検討対象とした. 回収率は, 63.3%であった.
モルヒネ服薬指導用
小冊子
を「患者にとって有用である」と回答したのは, 全回答施設の88.8%であった. 費用について, 「病院負担とし, 患者に無料で配布する」と回答したのは54.7%であり, 「患者負担とする」と回答したのは8.2%であった. また, 「寄付を募って, 作成費用とする」と回答したのは18.6%であった.
小冊子
を配布する医療従事者として, 「薬剤師」と回答したのは62.7%に達し, 「医師」と回答したのは37.5%であった.
小冊子
の配布対象として, 「患者および家族」と回答したのは66.6%であり, 「家族のみ」に限定するとしたのは10.9%であった. 配布時期について, 「モルヒネが初めて処方された時」と回答したのは55.0%であり, 「医師がわたすべきであると判断した時」とした施設は36.7%であった.
以上より,
小冊子
の有用性について, 88.8%の施設から支持が得られた. ただし, 配布する対象や配布時期などの運用方法については, 施設間で異なる意見がみられた.
抄録全体を表示