市販のBeO (Na) 熱ルミネッセンス線量計 (TLD) UD-170Lは, 熱中性子にもかなり高い感受性を示す。原子炉のγ線を測定するときには, この特性は無視できない欠陥である。感受性の主因は, 蛍光粉末を封入しているガラス管内の元素に原因があると考えて, 溶融石英細管にBeO (Na) 粉末を封入したTLDを試作した。これは, われわれの知る限り, 最初の石英管式TLDであって, その熱中性子応答は, UD-170Lの感度 (3.2cGy of
60Co γ-rays equivalent per 10
10 thermal neutrons/cm
2) に比べて, 格段に低下した。
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