古典を教室で扱うとはどのようなことであるのか。この古い問いは今こそ問い直されてよいはずだ。授業者の側にある「正解」を伝えさえすれば古典の授業は終わり、ではなく、読みの問題へ接続するために、まずは物語研究と国語教育部会が蓄積してきた方法を架橋していくことが有効であると考える。教科書に採られている源氏物語の冒頭を始め帚木三帖などを主に扱い、古典ならではのことばの仕組みを通してひらかれた読みへつなげる実践とその理論的支柱を考察した。
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