本研究の目的は,筆者が担当する「音楽Ⅲ①」の授業内容や方法について見直し,改善を試みることである。この授業は短期大学部保育科の学生が受講する専門科目であり,「保育の表現技術」に位置付けられる。見直しの手掛かりとするため,授業で取り上げる80曲について認知度のアンケート調査を行った。その結果,半数以上の学生が「知っている」と答えたのは35曲,全員が知らなかったのは13曲であった。これらの結果を踏まえて,授業では,学生の認知度に合わせて時間配分や説明内容を変えたりするなどの工夫をした。また,授業毎に学習内容の振り返りの時間を設けた。認知度を把握することによって,毎授業の目標が明確になったことが授業の改善につながったと考えられる。
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