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クエリ検索: "岩黒山"
9件中 1-9の結果を表示しています
  • 西原 寿明, 坪田 幸徳
    自然保護助成基金助成成果報告書
    2020年 29 巻 281-294
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/29
    研究報告書・技術報告書 フリー

    イシヅチザクラは,四国固有のサクラで,愛媛県,高知県において絶滅危惧種に指定されており,温暖化などにより生育域の縮小が懸念されている.厳しい山岳地帯の限られた範囲で生育する本種の保全に向けた基礎的な知見を蓄積するため,分布域,集団サイズ,遺伝的多様性,集団分化について調査研究を行った.

    水平分布では,石鎚山系

    岩黒山
    が南限で,赤石山系エビラ山が東北限であることが判明した.垂直分布は集団によって異なり,最も低標高であった赤石山集団では,1,400~1,700mであった.各集団のサイズは,50~1,000個体と推定した.植生では,標高や地質に応じた種が出現し,主に岩礫地のシラベ林の林縁やギャップにナナカマド,ミネカエデ類等と低木林を形成していた.SSRマーカー12座による遺伝的多様性は,タカネザクラの南限集団と同等もしくは高かった.全体のG′STは0.100(ヤマザクラ0.050)で,集団間の遺伝構造の違いにより5集団に分化し,うち3集団で過去にボトルネックを経験していることが推定された.赤石集団では,低標高域で生育する個体にヤマザクラとの交雑がみられた.

  • 石川 和男
    Edaphologia
    1975年 13 巻 22-23
    発行日: 1975年
    公開日: 2023/07/24
    ジャーナル フリー
  • *小山 拓志
    日本地理学会発表要旨集
    2023年 2023s 巻 P058
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/06
    会議録・要旨集 フリー

    森林限界の景観形成史については,これまで気温や風,積雪といった自然環境(現象)でのみ説明され,その対象は日本アルプスや奥羽山脈を主とした高山地域や高緯度地域が主体であった。

     一方で,九州や四国の山岳地は地理的に低緯度であり,かつ標高2000mを超える山岳が存在しないため,従来の森林限界の研究ではいずれの地域にも気温環境に規定された森林限界は存在しないとされている。ところが,九州・四国を含む西南日本の一部山岳地には,森林限界に酷似した景観が認められる(たとえば,青山ほか2000)。

     この景観の成因や維持機構の最大の要因が気温環境でないとすれば,景観形成にはそれ以外の自然条件に加え,人為的な影響が強く関与しているとみなされる。しかし,当該地域も含めた森林限界に酷似した特異な植生景観においては,自然環境にのみ着目した研究は散見されるものの(たとえば,佐々木2003),自然条件と人為的な影響の双方に着目した研究事例がないため,未だその成因等は解明されていない。

     そこで本研究では,このような特異な植生景観の動態と変遷史を解明するための端緒として,四国山地における草原の分布特性を明らかにし,気温環境との関係性について考察した。

  • ワース ジェームズ・レイモンド・ピーター, 津山 幾太郎, 菊地 賢, 逢沢 峰昭
    植物地理・分類研究
    2018年 66 巻 2 号 185-
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル オープンアクセス
  • 西原 寿明, 坪田 幸徳
    森林遺伝育種
    2021年 10 巻 1 号 1-12
    発行日: 2021/02/18
    公開日: 2021/02/18
    ジャーナル フリー

    要旨:イシヅチザクラは四国固有のサクラで、愛媛県、高知県において絶滅危惧種に指定されており、温暖化などによる分布域の縮小が懸念されている。イシヅチザクラの保全に向けた基礎的な知見を蓄積するため、分布域を調査し、種間・種内の遺伝的多様性及び集団遺伝構造を評価し保全単位を検討した。水平分布は、石鎚山系二の森から赤石山系エビラ山までであることが判明した。垂直分布は主な生育地では標高1,700 ~1,980mであったが、蛇紋岩地帯では1,400 ~1,700mとより低い標高に分布していた。イシヅチザクラの生育地は、主にシラベ林の林縁やギャップ、岩礫地の低木林であった。イシヅチザクラを含むサクラ属9種1変種のSTRUCTUREによるクラスター解析では、イシヅチザクラは他のサクラ属と異なるクラスターを示し、固有の遺伝構造を示した。低標高域ではヤマザクラとの交雑由来とおぼしき個体がみられた。イシヅチザクラは種内で遺伝的に6集団に分化しており、集団は地理的障壁により隔離され分化したと考えられた。これらの遺伝的に異なる6集団を保全単位とし、生育域内保全を行うことが望ましい。

  • 山中 二男
    植物分類,地理
    1969年 24 巻 1-2 号 52-59
    発行日: 1969/07/20
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 吉田 武義
    岩石鉱物鉱床学会誌
    1970年 64 巻 1 号 1-12
    発行日: 1970/07/05
    公開日: 2008/08/07
    ジャーナル フリー
    Mt. Ishizuchi, northwestern Shikoku Island, is composed of late Miocene Takano pyroclastic flow, Yoake-toge altered andesites, Tengu-dake pyroclastic flow, and Omogo acidic intrusive complex, in the order of activity. The last three form a circular complex from 7 to 8km in diameter consisting of a caldera and central plutonic intrusions and ring dykes along the caldera wall.
    At the first, more than 300m thick dacitic to rhyolitic welded tuff erupted (Takano pyroclastic flow), then andesitic lavas and their pyroclastics (Yoake-toge altered andesites) followed this activity which formed arch-shaped and inclined block in the northern part of the complex. Next, the tremendous amounts of andesitic welded tuff which formed the main part of the circular complex erupted and built up an ash-flow field (Tengudake pyroclastic flow), cut off by ring fault. In the final stage, porphyritic granodiorites and fine-grained adamellites (Omogo acidic intrusive complex) intruded in the central part of the complex associating with ring dyke intrusions.
  • 新抗生物質Josamycinについて
    日本口腔外科学会雑誌
    1971年 17 巻 1 号 76-114
    発行日: 1971/02/15
    公開日: 2011/07/25
    ジャーナル フリー
  • 末吉 昌宏
    昆蟲.ニューシリーズ
    2012年 15 巻 4 号 212-231
    発行日: 2012/10/05
    公開日: 2018/09/21
    ジャーナル フリー
    1925年から2011年までに採集された標本を用いて,四国のミバエ類の分布記録の更新を行った.また,四国の森林植生の垂直分布とミバエ類の地理的分布に注目して四国のミバエ相の特徴を明らかにした.新記録11種を含め,四国から79種のミバエ類を明らかにした,それらは四国に分布するミバエ類の種数の90%に達していると考えられる.四国のミバエは四国の代表的な自然植生と代償植生に広く分布しているが,ミバエ類の種構成は自然植生と代償植生の間よりも潜在自然植生の間,特にヤブツバキクラスとそれ以外の間で異なること,が明らかになった.徳島・愛媛・高知県の山地に見られる自然植生は,四国のミバエ類群集の中核となる種群の生息地であると考えられた.石鎚山系,高城山周辺地域を含むこれらの地域はヤマケブカミバエ,シシウドハマダラミバエ,クロミスジハマダラミバエの分布の南限としても重要である.これらの地域の自然植生の保護は,四国のミバエ群集の中核および地理的に孤立した個体群を維持するために重要であると考えられた.
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