モバイル機器などの小型化に伴い、受動素子をプリント基板に埋め込んだ内蔵基板が検討されている。しかしながら、基板には耐熱温度が400℃前後の樹脂基板が使用されており、高温度を必要とする誘電体薄膜を直接基板に作製することは難しい。この問題を解決するため、誘電体薄膜を、外部の基板で作製してから目的の基板に剥離・転写して実装するというプロセスが考えられている。本研究では、このプロセスで重要となる誘電体薄膜の剥離特性の評価を行った。誘電体であるPZT薄膜はPt/SiO2/Siの基板上にMOD法を用いて作製した。剥離特性の評価はテープ試験により行い、安定かつ剥離可能な基板・成膜条件について検討した。
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