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クエリ検索: "常盤薬品"
47件中 1-20の結果を表示しています
  • 稲葉 顕
    ビタミン
    1975年 49 巻 7 号 309-
    発行日: 1975/07/25
    公開日: 2018/03/14
    ジャーナル フリー
  • 植木 拓朗
    ファルマシア
    2017年 53 巻 7 号 708-709
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/07/01
    ジャーナル フリー
    1968年に発売された「南天のど飴」.もうすぐ発売から50年を迎えるが、発売当初は食品として販売されており,現在の医薬品のど飴ではなかった.南天のど飴は咳止め効果が認められ食品から医薬品へとかわった歴史がある.また、本品は医薬品であるにも関わらず風味にこだわっている点を紹介するとともに,生活者の方々により適正な情報を与えるにあたり,当社で取り組んでいる咳止め作用に関する研究内容も紹介する.
  • 越智 沙織, 髙橋 彩, 片山 一朗
    皮膚の科学
    2018年 17 巻 5 号 274-283
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/03/30
    ジャーナル 認証あり

    高齢者の乾皮症に対する化粧品保湿剤の影響を解析した。20172 月から 4 月の間,大阪大学医学部附属病院を受診した60歳以上の乾皮症患者30例を対象とし,

    常盤薬品
    工業株式会社が販売しているノブR スキンクリームD(以下,保湿クリーム),コントロールとして白色ワセリン(以下,ワセリン)を使用した。左右の下腿に,保湿クリームとワセリンを塗り分け,外用開始前および 4 週間外用後に評価した。 4 週間外用継続できた29例は明らかな有害事象を認めなかった。外用 4 週後の皮膚病変スコア・瘙痒 VAS は外用前と比較して,両群ともに全項目で有意に低下した。外用 4 週後の角層水分量は保湿クリーム・ワセリン群ともに外用前と比較し有意に増加し,ワセリン群と比較し保湿クリーム群で有意に高値であった。外用 4 週後の経表皮水分蒸散量は保湿クリーム群のみ有意に低下した。次に 250 Hz および 5Hzの経皮的電気刺激に対する知覚応答性閾値は保湿クリーム群がワセリン群と比較して有意に高値であった。さらに角層における SH 基染色強度と重層剥離度は保湿クリーム群のみ有意に減少した。以上より,保湿クリームは皮膚病変・瘙痒だけでなく,バリア機能・角層機能を有意に改善させた。保湿剤は多様化しているが,医薬品だけでなくノブR スキンクリームDのような化粧品も保湿効果が高く,使用感が良ければ,乾皮症の治療効果を高めることが示唆された。 (皮膚の科学,17 : 274-283, 2018)

  •  
    窪田 泰夫, 松岡 由恵, 中井 浩三, 米田 耕造, 松中 浩, 村上 有美, 乾 まどか
    西日本皮膚科
    2008年 70 巻 4 号 429-435
    発行日: 2008/08/01
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル 認証あり
    成人女性ざ瘡患者31例を対象としたスキンケア製品(
    常盤薬品
    工業(株))の使用試験を実施し安全性と有効性を評価した。本製品はサリチル酸, グリコール酸, ビタミンCおよびE誘導体など角層剥離作用や皮脂の酸化防止作用が期待される成分を含有した「洗顔フォーム」, 「化粧水」, 「乳液」の3者からなる。8週間の使用試験を実施し, 約半数の患者で皮疹の改善がみられ, 全例に副作用はなかった。皮膚生理機能の指標である表皮角層水分量, 経皮水分蒸散量, 表皮皮脂量の変化のほか, ざ瘡の発症にその関与が示唆されるポルフィリン蛍光の毛包面積や角質細胞における酸化タンパク産生とケラチン16発現に及ぼす影響も検討した。表皮角層水分量以外のすべての値が試験終了時には有意に減少し, ざ瘡の臨床的改善との相関が示唆された。患者QOLをDLQIおよびSkindex-16により評価したが, 試験後は総合スコアのほか下位尺度の『症状, 感情』, 『仕事, 学校』, 『全体的な生活の質』の面で有意に改善された。以上より, 本試験に供したスキンケア製品は安全で, ざ瘡発症の病態上重要な因子に作用することで臨床的な皮疹改善に寄与した可能性が示唆された。本邦のざ瘡治療の選択肢は多彩になっていくと思われるが, 成人女性のざ瘡治療におけるスキンケアの意義は高く, ざ瘡治療の基礎となるものと考えられ, 皮膚科医から患者に積極的にスキンケア指導することも必要である。
  • 怒田 和美, 奥村 浩, 葉谷 彰, 鳥居 宏右, 若松 一雅, 伊藤 祥輔
    日本化粧品技術者会誌
    2013年 47 巻 3 号 221-225
    発行日: 2013/09/20
    公開日: 2015/09/18
    ジャーナル フリー
    ヒトの皮膚の色はメラニンの量によってほとんど決定されている。メラニンは黒色色素のユーメラニンと黄色色素のフェオメラニンの2つに大別される。美白化粧品素材の開発を行う上で,総メラニン量だけでなくユーメラニンとフェオメラニンを区別することは重要である。液体クロマトグラフィー (HPLC)を用いることにより,ユーメラニンについてpyrrole-2, 3, 5-tricarboxylic acid (PTCA),フェオメラニンについてaminohydroxyphenylalanines (AHPs)をマーカーとして各メラニンを別々に定量できる。そこで本研究では,従来のHPLCによる各メラニン定量法について,測定条件をイオンペア試薬を用いて改変し汎用性を向上した。選択したHPLC条件について分析法バリデーションを行った結果,いずれの成分も直線性を示し保持時間の再現性も良好であった。
  • 古賀 哲也, 中原 剛士, 古江 増隆, 阿部 淑子, 松中 浩, 利谷 昭人
    西日本皮膚科
    2004年 66 巻 6 号 615-620
    発行日: 2004年
    公開日: 2005/10/21
    ジャーナル 認証あり
    アトピー性皮膚炎や乾皮症など, 皮膚の乾燥症状を呈する患者に対して, いわゆる敏感肌用に開発された洗浄剤および保湿剤の使用試験を実施し, その安全性と有用性を検討した。洗浄剤は皮膚の保護作用を有するL-アルギニンを配合し2種類の脂肪酸からなる液体の脂肪酸石けんであり, 保湿剤は保湿作用を有するトリメチルグリシンを配合した白色ワセリンを乳化したローション製剤である。洗浄剤は39例, 保湿剤は43例の患者に対して4週間継続使用し, それぞれ37例および41例に安全性を確認した。また保湿剤については, 医師が皮膚所見などから総合的に有用性を評価するとともに, 患者自身に乾燥と痒みの程度を, 毎日, 日誌に記録してもらい, 自覚症状の変化を経時的に観察した。その結果, 医師による皮膚症状の他覚的評価において40例に有用性を, 患者自身の乾燥と痒みの自覚的評価スコアにおいて有意な改善を認めた。これらのことから, 本試験に供した洗浄剤および保湿剤は, 乾燥性皮膚に対し安全に使用でき, かつ保湿剤は乾燥と痒みという皮膚症状を改善し得る有用性の高いスキンケア剤であることが明らかとなった。
  • 大江 昌彦, 白髭 由恵, 窪田 泰夫, 乾 まどか, 村上 有美, 松中 浩, 森岡 恒男
    日本化粧品技術者会誌
    2010年 44 巻 2 号 127-132
    発行日: 2010/06/20
    公開日: 2012/06/25
    ジャーナル フリー
    近年のにきび用化粧品は,毛包漏斗部を閉塞するような成分を除きpHを弱酸性にするなど,処方面での工夫がなされており,にきび患者が使用試験して問題となることは少ない。反面,化粧品の使い方(スキンケア)については,人によって方法が異なるのが現状である。そこで,〓瘡患者を対象として,化粧品の使用実態調査を行った結果,〓瘡患者は健常者に比べ,洗顔回数や洗顔料の使用量が多いことなどが明らかとなり,〓瘡の予防や改善のためには,化粧指導とスキンケアが重要であることがわかった。今回われわれは,女性〓瘡患者31名を対象として,皮膚科専門医による化粧指導とともにスキンケア製品を2カ月間使用し,皮膚生理機能および患者のQOLを調べた。その結果,皮膚の生理機能や患者のQOLの改善が確認され,皮膚科医によるスキンケア指導は,〓瘡患者の治療補助として役立つことが確認できた。
  • 山下 明美, 山本 希恵
    日本色彩学会誌
    2018年 42 巻 3+ 号 218-
    発行日: 2018/05/01
    公開日: 2018/07/17
    ジャーナル フリー

     現行の小学校の図画工作の指導要領では,造形や鑑賞などの美術的な側面に重きがおかれ,色については感覚や自分のイメージにとどまり,人間を取り巻く環境や社会生活にも関連する色の科学的な側面を学ぶ項目は見当たらない.一方,中学校の美術では,色の基礎を総合的に理解するために,教科書や資料集においても,三属性や色の対比といった,色彩学における基本的な知識に関する項目が一気に多くなり,小学校の図画工作での比較的自由で抽象的な学びからは大きな飛躍や隔たりがみられる.しかし,中学校の限られた授業時間数の中で,造形と同時に色に関する多くの用語や基礎知識をしくみから学び,理解することは容易でないことが推察される.知識のみの詰め込みがもたらす理科離れや色への苦手意識を生むなどの弊害も懸念される.本研究では,これらの色の学びの隔たりの問題を改善する対策の一つとして,新しい学習指導要領(平成29年公示,平成32年より実施)にもある,主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善)に着目し,初等・中等教育におけるアクティブラーニングを地域社会や家庭から支援する色彩ワークブックを提案する.

  • 田中 一成, 田丸 靜香, 松本 聡
    日本醸造協会誌
    2012年 107 巻 5 号 317-323
    発行日: 2012年
    公開日: 2017/12/12
    ジャーナル フリー
    牡蠣は世界中で食される栄養に富んだ貝類であり,コレステロールや中性脂肪濃度低減作用を有することがヒトや実験動物で明らかにされている。以下では,その有効成分を明らかにするため,異なった反応条件で生成した牡蠣酵素分解ペプチド(高分子量または低分子量画分)をラットに摂取させ,コレステロールや中性脂肪濃度低減作用について報告している。本研究によって,牡蠣ペプチドがヒトの健康に寄与する可能性を持つ素材であることが示唆された。
  • *内原 綾
    經營學論集
    2005年 75 巻
    発行日: 2005年
    公開日: 2019/09/25
    会議録・要旨集 フリー
  • 近藤 直子, 花田 勝美, 榊 幸子, 松中 浩
    西日本皮膚科
    2005年 67 巻 2 号 173-178
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/25
    ジャーナル 認証あり
    皮膚の乾燥症状を有するアトピー性皮膚炎または乾皮症の患者26例に対し,オリゴマリン®をそれぞれ含んだ3種類のスキンケア製剤(ローション,ボディクリーム,ハンドクリーム)の使用試験を実施し,その安全性と有用性を検討した。オリゴマリン®は,海水からナトリウムなどを減量し亜鉛やセレンなどの微量元素を多く含む化粧品(医薬部外品)原料である。8週間の使用において,ボディクリームを使用した乾皮症の1例に軽いそう痒と炎症を認めたが,それ以外のすべての症例で安全性を確認した。また有用性は,皮膚所見,表皮角層水分量および角層細胞の形態観察にて評価した。その結果,本試験に供した3種類のスキンケア製剤は,乾燥性皮膚に対し安全に使用でき,かつ皮膚症状を改善するとともに,角層のバリア機能を向上させ得ることが明らかとなった。
  • 福島 聡, 岩田 浩明, 村上 有美, 松中 浩, 尹 浩信, 清水 宏, 森田 栄伸
    皮膚の科学
    2021年 20 巻 4 号 354-360
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/03/11
    ジャーナル 認証あり

    保湿剤には様々な剤型があり,剤型によって使用感や保湿効果が異なる。皮膚乾燥性疾患の治療を継続し充分な治療効果を得るには,保湿剤を継続使用することが重要であり,患者の皮膚症状や嗜好に合った保湿剤が求められる。本研究では,保湿剤の剤型や組み合わせによる有用性および患者の満足度の差異について比較検証した。皮膚に乾燥症状を有する患者66名をローション単独,クリーム単独,ローションとクリーム併用の 3 群に分け, 8 週間 1 2 回,乾燥部位に保湿剤を塗布した。試験開始時と終了時に塗布部(頬部,前腕内側部)と無塗布部(上背部)の表皮角層水分量の測定,表皮角層解析(重層剥離度)ならびにアンケート調査をおこなった。 8 週間後,保湿剤の塗布部では,表皮角層水分量が有意に増加し,重層剥離度が有意に減少した。ローション,クリームおよび併用のすべての群で塗布前後の表皮角層水分量が有意に増加した。またクリーム群では重層剥離度が有意に減少した。アンケート調査では継続使用の希望が併用群において高かった。長期にわたる皮膚乾燥性疾患の治療においては,原疾患に対する治療とともに保湿剤を継続的に使用し続けることが重要であり,皮膚の乾燥状態や患者の嗜好に合わせて保湿剤を選択することでアドヒアランスの向上につながると考えられる。 (皮膚の科学,20 : 354-360, 2021)

  • 高橋 聡文, 加太 美保, 加藤 威, 中西 健史, 藤本 徳毅
    皮膚の科学
    2021年 20 巻 2 号 145-151
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/09
    ジャーナル 認証あり

    20189 月から201912月の間に金属アレルギー疑いのため滋賀医科大学附属病院皮膚科を受診した患者30例を対象とし,パッチテスト試薬金属および金属原料を含むスキンケア製品(サンスクリーン剤,メイクアップ化粧品)のパッチテストをおこなった。48時間の閉塞貼付後に剥離し,剥離 2 時間後,剥離24時間後, 1 週間後に ICDRG 基準ならびに本邦基準にて判定した。アレルギー性の判定は ICDRG 基準にて剥離24時間後に+以上の場合を「あり」とし,30例中,約半数の16例においてアレルギーの原因となる金属種が特定された。しかし,この16例を含む全例において,スキンケア製品に対するアレルギー反応は認められなかった。また本邦基準での剥離 2 時間後および剥離24時間後の刺激反応(刺激指数)は,金属アレルギー「あり」16例と「なし」14例の間において,有意な差は認められなかった。多くのサンスクリーン剤やメイクアップ化粧品には,遮光,皮膚保護,着色を目的とし金属成分が含まれおり,皮膚科診療においては金属アレルギーが疑われる患者に対し,アレルギーの有無および原因金属を確認する必要がある。金属を含む製品では金属イオンの遊離抑制や表面コーティングなど製剤的工夫がなされてはいるが,金属アレルギーを有する患者では,スキンケア製品でも含有されている金属によるアレルギーを生じる可能性があることを念頭に,個々の製品での指導が必要と考えらえた。 (皮膚の科学,20 : 145-151, 2021)

  • 植田 孝子, 幸田 隆彦, 内田 英二, 倉田 知光, 高野 裕, 渡辺 誠, 西村 有希, 岩瀬 万里子, 青木 康代, 安原 一
    臨床薬理
    1997年 28 巻 1 号 347-348
    発行日: 1997/03/31
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 福田 尚久, 名川 雄児, 志野 晟生, 池田 衡, 岩塚 寿, 鈴置 二郎
    ビタミン
    1975年 49 巻 7 号 308-309
    発行日: 1975/07/25
    公開日: 2018/03/14
    ジャーナル フリー
  • 仲西 宏介, 鈴木 奈央, 米田 雅裕, 山田 潤一, 廣藤 卓雄
    日本歯科保存学雑誌
    2014年 57 巻 4 号 293-300
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/01
    ジャーナル フリー
     目的: 口臭の主成分である揮発性硫黄化合物は, 口腔内に棲息する嫌気性菌が歯垢や舌苔などに含まれる含硫アミノ酸を分解することによって発生する. 本研究では, 口臭除去を効能・効果とする口腔咽喉薬に注目し, それらの摂取が口臭および口腔内環境に与える影響について, 臨床的に客観評価することを目的とした.
     材料と方法: セチルピリジニウム塩化物水和物 (CPC), グリチルリチン酸二カリウム, キキョウエキスの3種の有効成分を配合したトローチ剤 (ローズウィンド, シオノギ製薬), CPCのみを配合したトローチ剤 (プロテクトドロップ,
    常盤薬品
    工業), 有効成分を配合しない清涼菓子 (フリスク, クラシエホールディングス), 水による洗口について比較検討した. インフォームドコンセントが得られた大学生ボランティア82名 (男58名, 女24名, 平均年齢25.2±2.2歳) に対し, 非盲検ランダム化比較試験を実施した. 被験者を無作為にローズウィンド, プロテクトドロップ, フリスク, 水による洗口のいずれかに割り当て, 摂取あるいは洗口前後に, 口臭レベル, 刺激唾液量, 唾液pH, 唾液緩衝能, 舌の保湿度を測定した. 口臭測定前にメチオニン水溶液で洗口し, 誘発した揮発性硫黄化合物の濃度が1.9 log ppb (80 ppb) 以上の場合を解析対象とした.
     結果: 解析対象者の条件を満たした被験者は57名 (ローズウィンド群15名, プロテクトドロップ群14名, フリスク群14名, 水洗口群14名) であった. トローチ剤および清涼菓子はいずれも優れた口臭抑制効果を示し, 摂取前後に統計学的有意差がみられた. 特にトローチ剤では, 口臭がないとみなすレベルまで改善が認められた. 唾液検査の結果は, ローズウィンドで唾液pHが, プロテクトドロップで唾液緩衝能が, フリスクで刺激唾液量が, 摂取により有意に増加した. 舌の保湿度については, 統計学的有意差はなかったが, ローズウィンドのみ摂取後に増加した.
     結論: 今回検討したトローチ剤は, 優れた口臭抑制効果を示した. また, トローチ剤および清涼菓子の摂取は, 口腔の機能を活性化することが示唆された.
  • 奥野 愛香, 平川 結賀, 道祖 友美子, 森野 伊知子, 村上 有美, 松中 浩, 古川 福実
    皮膚の科学
    2020年 19 巻 1 号 38-46
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/07/14
    ジャーナル 認証あり

    肺癌治療において選択される上皮成長因子受容体(EGFR)阻害薬は,治療効果が高い反面,皮膚障害が高頻度に発現する。そのため,EGFR 阻害薬の治療効果を継続的に発揮する上において,皮膚障害を軽減・緩和することが必要不可欠である。また皮膚障害の中で頻発する乾燥症状に対しては,ヘパリン類似物質含有製剤や白色ワセリンなどの医療用保湿剤が汎用されているが,継続的に使用するためには,べたつきがなくのびなどが良く患者の嗜好に合った保湿剤が求められる。本研究では,EGFR 阻害薬を投与中で医療用保湿剤を外用している肺癌患者12名を医療用保湿剤継続とノブR スキンクリームDへの切り換えの 2 群に分け,塗布部(前腕内側部)および無塗布部(上背部)において,皮膚状態評価(乾燥,かゆみ,紅斑),表皮角層水分量測定,表皮角層解析(IL-1ra/IL-1αthymic stromal lymphopoietinTSLP],重層剥離度,トリプシン活性),さらに,quality oflife QOL)調査および使用感アンケートを実施した。保湿剤の切り換え 8 週後において,医療用保湿剤群よりもノブR スキンクリームD群の方が重層剥離度および QOL(症状スコア)が有意に低く,それ以外の項目においてはほぼ同等であった。これらの結果から,本研究に用いたノブR スキンクリームDは,EGFR 阻害薬の皮膚障害に対し従来の医療用保湿剤と同等の改善効果を有し,かつ,患者のQOL を改善することが明らかとなった。EGFR 阻害薬の皮膚障害による使用離脱を回避し,継続的な治療効果の発揮に寄与できるものと期待される。 (皮膚の科学,19 : 38-46, 2020)

  • 福永 淳, 錦織 千佳子, 伊藤 圭, 清水 宏, 佐々木 りか子, 加藤 真弓, 宮地 良樹, 竹内 聡, 田代 あかり, 古江 増隆
    西日本皮膚科
    2011年 73 巻 3 号 271-277
    発行日: 2011/06/01
    公開日: 2011/09/28
    ジャーナル 認証あり
    2009年5月から12月の7ヵ月間に5施設の医療機関を受診した光線過敏症患者およびエリテマトーデスなど日光により増悪を来す疾患患者49例に対し,日光露光部へのサンスクリーン剤3製品の4週間の使用試験を実施した。サンスクリーン剤は,紫外線吸収剤を含まず紫外線散乱剤として微粒子酸化チタンを配合した「ノブ®UVローションEX」,「ノブ®UVシールドEX」および「ノブ®UVスティックEX」である。2例において,塗布部位での紅斑やそう痒にて使用を中止したが,皮膚症状は中止数日後に軽快した。また使用中止を除いた47例において,試験前後に担当医師による皮膚所見を得るとともに,テープストリッピング法により得た表皮角層から,酸化タンパクおよびTNF-αの測定を行い,試験前後の有意な差を認めた。さらに,アトピー性皮膚炎など,治療上,紫外線を避けることが望ましい疾患患者77例に対しても同様の使用試験を行い,安全性を確認した。これらの結果から,本試験に供した3製品は,光線過敏症患者および日光により増悪を来す疾患患者などに対して安全に使用でき,かつ有用性の高いサンスクリーン剤であると考えられた。
  • 古閑 健二郎, 李 帥, 大柳 賀津夫, 高田 寛治
    医療薬学
    2008年 34 巻 6 号 593-600
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/09/04
    ジャーナル フリー
    We evaluated the quality of parenteral injections (22 products) containing monoammonium glycyrrhizinate,the main extract from the Glycyrrhizae radix.The pH and osmolarity ratio of each product were within the range stated in the package insert.
    The glycyrrhizic acid,glycine,and L-cysteine concentrations in the injection products were 2.07-2.51 mg/mL,16.0-21.4 mg/mL,and 1.04-1.30 mg/mL,respectively.The concentrations of glycyrrhetinic acid and glycyrrhetic acid-3-Oglucuronide,impurities that cause pseudo-aldosteronism,were 0.173-2.24μg/mL and 0.777-8.29μg/mL,respectively,showing that there was a wide variation in the concentrations of these 2 substances among the products.Further,the results of discriminant analysis on impurity proportions suggested that it is possible to distinguish bulk powders from each other based on impurity contents.In conclusion,it is important to determine the proportions of impurities in glycyrrhizic acid products and their bulk powders in order to assess their quality.
  • 西村 景子, 矢上 晶子, 佐野 晶代, 小林 束, 沼田 茂樹, 高橋 正幸, 三和 拓人, 佐々木 りか子, 福永 淳, 錦織 千佳子, 森田 栄伸, 松永 佳世子
    西日本皮膚科
    2013年 75 巻 6 号 540-544
    発行日: 2013/12/01
    公開日: 2014/03/12
    ジャーナル 認証あり
    2010 年 11 月から 2011 年 5 月の間に藤田保健衛生大学病院,りかこ皮フ科クリニックおよび神戸大学医学部附属病院を受診したアトピー性皮膚炎,小児乾燥性皮膚炎,光線過敏症などの患者の中で口唇の乾燥を有する 50 例に対し,口唇の保湿と遮光を目的として「ノブ® リップケアクリーム UV」を 4 週間使用した。試験開始および終了時に口唇の皮膚所見を得るとともに角層水分量と経表皮水分蒸散量を測定し,さらに新しい皮膚生理機能の評価としてテープストリッピングにより採取した角層細胞の有核細胞数と TNF-α および TSLP を測定した。50 例中,3 例が被験者の嗜好などの自己都合にて使用を中止したため 47 例を評価対象とした。有害事象としては,1 例において口唇の軽度の鱗屑と皮膚表面の硬化感(ごわごわした感じ)を被験者自身が自覚したものの使用を継続した。皮膚所見においては,乾燥,鱗屑,亀裂,紅斑および縦皺において有意な改善を認めた。また従来の機器測定による角層水分量と経表皮水分蒸散量では有意な変化は認めなかったが,テープストリッピングにより得た角層細胞において,有核細胞数と TNF-α および TSLP の有意な減少を認めた。これらの結果から,試験に供した「ノブ® リップケアクリーム UV」は,口唇の乾燥した皮膚症状を改善することが明らかとなった。また口唇は口腔粘膜との移行部位であり凹凸や弾力性および呼吸などにより水分量や蒸散量の正確な計測の難しさがあった。テープストリッピングによる角層解析は採取が簡単で安定した結果を得ることができ,臨床症状の改善に合致した皮膚生理機能の客観的評価として有用と考えた。
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