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クエリ検索: "幼稚園" 雑誌
6,708件中 1-20の結果を表示しています
  • ―幼稚園における「読ミ方」「書キ方」の存廃問題に着目して―
    鈴木 貴史
    保育学研究
    2020年 58 巻 2-3 号 7-17
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/08/04
    ジャーナル フリー
    本研究は,幼小の接続問題について,おもに言語領域における文字教育の接続に着目して検討することを目的としている。その方法として,はじめにフレーベルの文字教育論について確認し,それが東京女子師範学校附属
    幼稚園
    (以下,「附属
    幼稚園
    」)をはじめとしてわが国に受容されてきたのかを辿った。その方法として,附属
    幼稚園
    における「読ミ方」,「書キ方」の導入から1891(明治24)年における削除に至る時期について,当時の主事であった小西信八や中村五六を中核に据えて保育理論書や
    雑誌
    記事を参照した。わが国では明治10年代に恩物による文字教育から「読ミ方」「書キ方」における系統的な文字教育へ移行していた。その後,明治20年代に「読ミ方」,「書キ方」が保育科目から削除されたことにより,
    幼稚園
    における文字教育と小学校のそれとは明確に分離されることになった。明治20年代の幼小の接続問題の一つには,
    幼稚園
    での「読ミ方」「書キ方」において幼児の興味関心が軽視されたことにより,小学校以上の系統的な文字教育へ円滑に移行することができなかった点があった。
  • 5歳児の食生活と健康状態との関連性
    玉木 民子, 岡田 玲子, 伊藤 フミ
    栄養学
    雑誌

    1980年 38 巻 5 号 249-255
    発行日: 1980/09/25
    公開日: 2010/10/29
    ジャーナル フリー
    幼児の食生活状況と健康状態との間にはどのような関連性があるかについて, 新潟市
    幼稚園
    の5歳児405名を対象に, 昭和52年7月に実態調査を行い, 次のような結果を得た。
    1) 丈夫で虫歯のない子は, かぜをひき易く虫歯のある子に比べで, 牛乳・緑黄色野菜の摂取頻度, 食事量, 好き嫌いがないもの及び朝食の食事内容のバランスの良いものがそれぞれ有意に多かった。
    2) 丈夫である子のグループは, かぜをひき易い子のグループに比べて, 母乳栄養の率, 離乳の進行及び朝食喫食率において優位であり, きげんをとって食べさせる母親が少ない。
    3) 対象児の61.0%を占める丈夫ではあるが虫歯のある子は, 5歳児の食生活状況のほぼ平均的な姿を反映しでいるように思われる。
  • 高島平三郎と松本孝次郎の雑誌『児童研究』誌上の論考より
    *朴 淳香
    日本体育学会大会予稿集
    2019年 70 巻
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/12/20
    会議録・要旨集 フリー

     明治期の

    幼稚園
    草創期の「遊戯」は、伊澤修二の遊戯研究が端緒となり、フレーベルの思想を元にした指導書に準じる形をとって導入された。集団で唱歌と共に行われていたが、雅楽調で幼児の興味と一致していたとは言いがたい内容であったとされている。明治9年、初の官立
    幼稚園として設置された東京女子師範学校附属幼稚園
    では、保姆であった豊田芙雄の記録によれば、「家鳩 民草 水魚 猫鼠 盲ひ 還木 蝶々 此門 兄弟姉妹 風車」などの遊戯を行い、新案を考え、歌詞所作を工夫したとある。明治33年の「
    幼稚園
    保育及設備規程」には保育4項目の一つとして「遊嬉」が位置づけられたが、明治期後半の
    幼稚園
    「遊戯」は草創期以来の
    幼稚園
    「遊戯」に加え、小学校「体操遊戯」の影響も受け、混迷していたと考えられる。児童心理研究が始まり、大正期にかけて幼児の発達に即した内容に変化させようとする動きが見いだされる中、高島平三郎と松本孝次郎は共に、
    雑誌
    『児童研究』において「遊戯」に関する複数の論考を発表している。高島と松本の論考では発達という視点から「遊戯」を捉えており、幼児にふさわしい内容へと変化する流れの一端を担っていたと考えられた。

  • 「粘土製作」概念内容と歴史的意義についての一考察
    神谷 睦代
    美術教育学:美術科教育学会誌
    2020年 41 巻 111-126
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/04/01
    ジャーナル フリー
    本稿では,倉橋惣三の「粘土製作-幼兒の生活(二)-」(
    雑誌
    『幼兒の教育』掲載)及びその関連文献により,倉橋の粘土造形教育観について分析・考察を行った。結果,幼児の生活を軸とする倉橋の幼児教育観を基盤としつつ,当時の細工・作業的な「手技」への批判がその根底にあることが明らかになった。また,倉橋の粘土造形教育観を表す「粘土製作」概念の内容には,当時の児童中心主義的な造形活動を推進することに加えて,「芸術教育」(「児童芸術」)という観点も含まれていることが,文中の「原始芸術家」「造型製作」という用語から浮き彫りになった。以上の二点が倉橋の粘土造形教育観の主な特質・先進性と捉えられるが,これらには倉橋の美術界の新たな動向に対する鋭敏な芸術的感性が影響していると考えられる。
  • 山下 晋平
    日本調理科学会誌
    2018年 51 巻 2 号 112-118
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/20
    ジャーナル フリー
     山口県内の私立保育所および私立
    幼稚園
    で作成された2015年度の給食献立表を対象に,献立の分析及び郷土料理の提供頻度を調査した。収集できた給食献立表17園分を保育所・
    幼稚園
    に分類し,分析対象とした。その結果,保育所・
    幼稚園
    とも主食として「ごはん」の提供回数が最も多かった一方で,主菜と副菜においては提供回数の多い料理や調理法が異なっていた。郷土料理の提供率は,保育所で0.21%,
    幼稚園
    で0.41%と低く,提供した郷土料理の種類も保育所は3種類,
    幼稚園
    では2種類と少なかった。また郷土料理の提供頻度は,保育所が3ヶ月に1回未満,
    幼稚園
    は1ヶ月に1回未満ときわめて低かった。これらのことから,保育所・
    幼稚園
    において郷土料理の提供が少なく,幼児が郷土料理に触れる機会が少ない状況にあると推察された。
  • *熊谷 伸子, 小出 治都子
    一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
    2015年 67 巻 2P-53
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/15
    会議録・要旨集 フリー
    目的 人間の発達過程にとって他者から情報の受容と自己実現としての自らからの発信は重要な要因である。本研究では、特に女子における発信機能と言える化粧に着目して幼児期以来の化粧開始時期を明らかにすることに第1の主眼をおいている。化粧は、他者からの印象を操作するものである。第2には、
    雑誌
    の購読開始時期について検討する。
    雑誌
    により、新しい知識や情報、視点が得られる。最終的には、相互に関わる年次的傾向を明らかにすることが目的である。
    方法 関東圏の女子大学・短期大学生252名を対象にアンケート調査を実施した。質問項目は、「いつごろから
    雑誌
    を読み始めましたか」「化粧を始めたのはいつ頃ですか」である。回答選択肢は、
    幼稚園
    年少から大学2年次までである。解析に当たっては、大学2年次に1点から
    幼稚園
    年少の17点までの年次を遡って増加する評価点を割り振った。
    結果
    雑誌
    の購読開始年次の分布から、小学2年次には半数が購読していることが判明した。一方、化粧の開始年次は、中学1年次から急激に増加し、中学3年次には、96%程度が化粧を体験していることが判った。
    雑誌
    の購読開始年次と化粧の開始年次との回帰分析により、幼少から
    雑誌
    を読み始めると化粧をする年次に正の影響を与えることが判明した。また、化粧を促すものは種々あるが、本研究での回帰からはその行動の約5.3%が
    雑誌
    購読によるものと説明できた。
    [文献] 熊谷・坂野・芳住:ファッション,星雲社 (2015)
  • 牧野 由理
    美術教育学:美術科教育学会誌
    2017年 38 巻 427-439
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/09/03
    ジャーナル フリー
    本稿は明治初期に開設された島根県師範学校附属
    幼稚園
    (現・島根大学教育学部附属
    幼稚園
    )の図画教育について検討したものである。保姆による明治期の保育記録を読み解き,図画教育に関連する手本や絵画の分析を通して考察した。その結果,箸環排などの直線や曲線を用いた手技を関連させながら図画を行うことで輪郭線を理解させるような方法論をとっていたこと,談話や唱歌といった他の領域と画方を関連させようとしていたこと,浮世絵などの色鮮やかな図版を多数所有し,中には保姆による手描きの動物図・人物図が含まれていたことが明らかとなった。
  • 白須賀 明子, 浅里 仁, 井上 美津子, 佐々 龍二
    小児歯科学
    雑誌

    2004年 42 巻 3 号 412-417
    発行日: 2004/06/25
    公開日: 2013/01/18
    ジャーナル フリー
    保育園児・
    幼稚園
    児を対象に歯の外傷(平成13年4月-平成14年3月)に関するアンケート調査を行い,以下の結論を得た。
    1.けがの原因は保育園・
    幼稚園
    とも受傷場所にかかわらず「友達の頭にぶつかった」が最も多かった。
    2.受傷時間は保育園では「午前」次いで「寝起き直後および帰宅直前の時間帯」が多く,
    幼稚園
    では特にけがの多い時間帯はなかった。
    3.保育園・
    幼稚園
    とも97%の園で応急処置を行っていた。
    4.脱落歯については
    幼稚園
    では「よく洗ってティッシュなどに包む」が多かった。
    5.応急処置マニュアルを常備していない園は,保育園では58%,
    幼稚園
    では80%であった。
    6.園では外傷の予防や応急処置に対する情報が少なく,歯科医院に連れて行く目安についても一定の基準がないように思われた。
  • 後藤 美代子, 鈴木 道子, 佐藤 玲子, 鎌田 久仁子, 阿部 由希
    栄養学
    雑誌

    2006年 64 巻 6 号 325-329
    発行日: 2006/12/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    A questionnaire survey was conducted with a total of 1, 269 parents of the children attending 13 kindergartens in Miyagi prefecture to examine who takes care of the children's meals. Mothers are living with 96.7% of the children, and 99.1% of those mothers take care of their meals. The meals for 78.6% of all the children are taken care of only by the mothers. Fathers are living with 92.7% of the children, and 7.9% of those fathers take care of their meals. In some households, a grandparent, especially the mother's mother, takes care of the children's meals. Of the parents who take care of the children's meals, 36.3% reported being bothered with this activity, while 35.9% of these parents were candid in their answers, including reporting personal problems. Almost all the parents taking care of their children's meals pay attention to nutrition, taste, and other attributes, as well as teaching their children suitable table manners for eating the meals.
  • 情報, 消毒, 食品保管
    難波 敦子, 尾立 純子, 浅野 真智子, 瓦家 千代子, 島田 豊治, 深蔵 紀子, 安田 直子, 山本 悦子
    栄養学
    雑誌

    1998年 56 巻 4 号 217-226
    発行日: 1998/08/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    大阪府下を中心に居住する住民1,085人に, O157による食中毒に対して, 発生当時どのような意識をもち, 行動したか, また6か月後の現在どのようになったか調査し, 末子の年齢別に集計した結果は次のとおりである。
    1) 発生当時知りたかった情報の最も割合の高かったのは予防方法 (74.4%) で, 次いで原因食 (53.5%)となった。
    2) 発生当時に揃え, 6か月後の現在も用いている物で高い割合になったのは薬用石鹸で, 就学前の子どものいる家庭では74.4%となった。
    3) 手洗い指導を「厳しくした」, そして手洗いを「よくしている」が発生当時に比較し, 現在ではどの末子年齢区分でも割合が低くなった。また, 帰宅時やトイレ後の手洗いについても, 調理担当者, 子どもそして配偶者とも同様の結果となった。そして現在では手洗いの方法は水の割合が高くなった。
    4) 発生当時, 台所器具の消毒は「しなかった」としたのは, まな板17.1%, たわし・スポンジ53.3%,ふきん19.3%であった。
    5) 6か月後の現在「O157に対してどのように思っているか」では,「緊張感が薄れ不注意になっている」とした人がどの区分でも高い割合になった。
  • 金田 直子, 子安 愛, 春木 敏
    栄養学
    雑誌

    2016年 74 巻 3 号 69-79
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/07/12
    ジャーナル フリー
    【目的】
    幼稚園
    における食育推進に向け,教諭の日常的な食生活管理と
    幼稚園
    での食育の実施状況を把握しその関連を検討した。
    【方法】2010年11月~2011年5月にA府B市内の
    幼稚園
    教諭2,058名を対象に無記名自記式の質問紙調査を実施した。年代別に食生活管理に関する知識・態度・行動と
    幼稚園
    での食育の実施状況を把握し,相互の関連を検討した。
    【結果】637名から回答を得,有効回答者数は553名であった。加工食品表示をいつも確認する者は20歳代42.6%,30~50歳代55.8%(p=0.004),ほぼ毎日調理をする者は各々19.5%,52.2%(p<0.001),
    幼稚園
    で食育を実施したことがある者は各々55.1%,68.7%(p=0.003)と,いずれも20歳代で有意に少なかった。20歳代の食育未実施群では,バランスの悪い献立構成を良いと回答した者が多かった(p=0.004)。また,20歳代の食育実施群と食育未実施群を比較すると調理頻度に差が認められた(p=0.022)。30~50歳代では,食育実施の有無と食生活管理に関する知識・態度・行動との関連はみられなかった。
    【結論】食品表示確認や調理頻度,
    幼稚園
    での食育実施状況等に年代差がみられた。また,食育を実施していない20歳代は栄養バランスの良い献立を考える知識や調理頻度に課題がみられた。
  • 石塚 丈晴, 堀田 博史, 堀田 龍也, 高橋 純
    日本教育工学会論文誌
    2006年 30 巻 Suppl. 号 81-84
    発行日: 2006/12/20
    公開日: 2016/08/03
    ジャーナル フリー
    本研究では,現在発信されている
    幼稚園
    Webサイトの中で積極的に情報を発信しているサイトを選定し,発信されている情報の内,特に保護者を対象とした情報発信の特徴について,小学校Webサイトの場合と比較しながら明らかにする.調査の結果,
    幼稚園
    だよりと保護者自身の活動に関係する情報の全国平均と比較した代表園の掲載率は小学校の場合と比べて高いということが,
    幼稚園
    Webサイトで発信される情報の特徴の一つであることがわかった.このことは堀田ら(2006)による,近年の
    幼稚園
    Webサイトの役割が「Webサイトからの情報発信を源に,
    幼稚園
    と保護者,または保護者間のコミュニケーションを活発にしている」との報告と一致した結果が得られたといえる.
  • 園田 真人, 江口 加代子
    栄養学
    雑誌

    1970年 28 巻 4 号 149-153
    発行日: 1970年
    公開日: 2010/10/29
    ジャーナル フリー
    This study was undertaken to apprise the relationship between the food preferences of parents and these of their preschool child. It was difficult to measure this relationship because the child of preschool age did not have as wide experience with food as his parents.
    To have a common bases for the evaluation of the food preferences of the child and his parents, preference of milk and tomato was tested. A score was derived for each child and each parents. The coefficient of correlation was calculated from these scores. The results as follows;
    1. The preference rate of milk and tomato among parents have no relation with age and occupation.
    2. The preference rate of milk and tomato among preschool children have no relation with father's occupation, parents' age and birth number.
    3. The relationship between the child's and his father's preference for tomato and milk is more closer than that of the child and his mother.
  • 松河 秀哉, 今井 亜湖
    日本教育工学
    雑誌

    2002年 26 巻 1 号 45-53
    発行日: 2002/06/20
    公開日: 2017/10/20
    ジャーナル フリー
    幼児教育において,
    幼稚園
    と家庭が連携することは,子どもの発達を支援する観点から非常に重要である.本研究では,これまでの
    幼稚園
    と家庭の連携手段が持っていた問題点をふまえ,インターネットを用いた
    幼稚園
    と家庭の連携システムを開発した.このシステムを用いて実践を行った結果,分析対象とした約2.5ヵ月間におよそ7割の家庭で利用され,保育者-保護者間で2500件以上のメッセージが交換された.メッセージの分析と保護者に対するアンケート調査によって,保育者と保護者による「子どもに関する情報の共有」や「子ども像の共有」など,子どもにとっての
    幼稚園
    と家庭の連続性を高めるために重要なやりとりが行われていることが示され,本システムの
    幼稚園
    と家庭の連携に対する効果が示唆された.
  • 小山 みずえ
    幼児教育史研究
    2017年 12 巻 1-12
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/03/27
    ジャーナル フリー

     Today, traditional annual events are believed to play an important role in early childhood education in Japanese kindergartens and nurseries. This paper examines how traditional annual events were introduced and established in kindergarten education in Japan and clarifies how the content of these events and ways of celebrating them were modified depending on the period. In particular, this paper focuses on the Doll Festival.

     With the adoption of the new calendar in 1873, the Meiji government abolished the “Gosekku” (the five seasonal festivals); accordingly, the Doll Festival declined. However, from the 1890sto the 1900s, the Doll Festival was revived against the backdrop of rising nationalism and as a commercial strategy for promoting the sale of dolls by department stores. For example, it was confirmed that Aisyu Kindergarten in Osaka started celebrating the Doll Festival around 1910. Then, from the Taisho to the early Showa period, the Doll Festival spread extensively in kindergartens throughout Japan.

     In the Meiji and the Taisho periods, the main purpose of the Doll Festival was to participate in the festival on March 3 and enjoy playing with dolls. Songs, plays, storytelling, and other activities related to the Doll Festival were only partially introduced into daily life. In contrast, after the early Showa period, traditional annual events, including the Doll Festival, were placed in the kindergarten curriculum, which implies that the educational value of the Doll Festival was formally recognized. As a result, kindergarten teachers tried to integrate various activities (manufacturing, songs, plays, storytelling, etc.) under the subject matter of the Doll Festival. In addition, along with the festival itself, the process of preparing for the festival also held educational value. The Doll Festival was planned so that children could take part in the preparation with enthusiasm and organize events in cooperation with their friends and teachers.

  • *古郡 曜子
    日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
    2009年 52 巻 P5
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/01/19
    会議録・要旨集 フリー
    はじめに
    平成20年3月に
    幼稚園
    指導要領が改訂され、「食育」の目的が明記された。このことを受けて、保育
    雑誌
    などで食育の特集や記事が掲載されている。この改定以前の
    幼稚園
    指導要領(平成元年・1989年、平成11年・1999年)における食に関する内容は、「健康の内容」において「(6)身の回りを清潔にし、衣服の着脱、食事、排泄など生活に必要な活動を自分でする。」と記されている。これは、現在の食育の目的・内容と比べて少ない記述である。
    1990年から2000年は、バブルの崩壊とその後の年代であった。1990年の国民生活白書によると、レトルト食品、冷凍食品の生産がともに伸びており、食料費に占める外食費の割合が増加傾向にあった。しかし、1992年には食料費に占める外食費、冷凍食品などの調理食品が実質減となり、景気低迷や労働時間の短縮により、外食よりも家庭での食事が志向されている可能性を述べていた。この時期は、体の健康に直接結びつく食べることの大切さだけではなく、人間関係をふまえた食事としても考えなくてはならない変化の時期であった。
    目的と方法
    現在、
    幼稚園
    教諭を目指す学生は1990年前後に生まれている。本研究では、この学生たちが
    幼稚園
    や保育園で受けてきた食に関するしつけや教育がどのようのものであったかを、1990年から2000年に発行された幼児教育
    雑誌
    に掲載された食に関する記事を検討し、考察を試みるものである。学生たちが保育者となり、
    幼稚園
    で「食育」を行なう時にその考え方や実践力を身につけさせる方法を探る基礎とする。
    結果と考察
    食教育の考え方は、主に遊びを通して幼児に食べることへの関心を促すものであった。楽しく食べることを重視しており、主な内容は、(1)料理を自分でする(2)昼食(ランチタイム)を重視する(3)いもなどの食物を栽培する、であった。これらは、現在の食育とつながる視点の多いことが分かった。
    題材にしている食材は野菜が最も多く、好き嫌い改善の意図がうかがえた。ランチタイムやお弁当、おやつを扱った内容は「楽しく食べる」ことを重視していた。子ども自身に料理をさせることを前提とした記事から、家庭でのお手伝いや料理への関心をもたせることを幼児教育の場でも行なう必要があると推察できた。
        現在の食育実践の内容と比較すると、「あそび」と「共食」、「自然とのかかわり」、「料理作り」、「行事・給食・栄養」の食育に関する指針に沿った実践例は同じであった。全くない内容は「食文化とのかかわり」であった。
    1990年から2000年に発行された幼児教育
    雑誌
    では、幼児にとっての食事機能の意義と重要性の再認識の必要性を把握し、それらの課題への対策をうながしていたことが推察された。
  • -幼稚園教育班・幼年教育班講習内容の検討を中心に-
    小尾 麻希子
    日本教育学会大會研究発表要項
    2019年 78 巻 147-148
    発行日: 2019/07/10
    公開日: 2020/01/30
    研究報告書・技術報告書 フリー
  • 中川 美子
    栄養学
    雑誌

    1991年 49 巻 2 号 81-90
    発行日: 1991年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    1988年9月に, 504人の
    幼稚園
    児・保育園児を対象とし, 母親へのアンケート調査を行い, 食生活 (主として朝食及び間食) と健康との関連について検討した。結果は以下のとおりである。
    1) 園児の健康状態を点数化し, A群 (愁訴の割合が低い群), B群 (ふつう), C群 (愁訴の割合が高い群) の3群に分類した。園児全体では,“いらいらしやすい”(16.9%) に次いで,“食欲がない”(14.9%) に訴えが多かった。
    2) 朝食の摂取の仕方, ジュースなどの飲み物やチョコレートなどの甘い菓子, 緑黄色野菜の摂取頻度について, 健康得点群間に有意差が認められた。
    3) 朝食の時刻, 食事中のテレビ視聴 (夕食時), 食事前後の手伝い, 間食の与え方について, 健康得点群間に有意差が認められた。
    4) 朝食の摂取食品数は, 主食パターン別では, 米飯食が最も多く, パン食, その他の順であった。
    5) C群の朝食の摂取食品数は, どの主食パターンにおいても, A, B群に比べ少なかった。
    6) 朝食の基礎食品群別の摂取状況は, どの主食パターンにおいても, 3群 (緑黄色野菜) の摂取が少なく, 特にパン食のC群においてはわずか2.5%であった。またC群は, 1群 (魚・肉・卵・大豆) を摂取していた割合もA, B群に比べ少なかった。
    7) 米飯食は, 1群, 3群, 4群 (その他の野菜・果物・きのこ) の摂取頻度がパン食, その他に比べ高く, パン食は6群 (油脂) の摂取頻度が米飯食, その他に比べ高かった。
    8) 朝食の内容について, 主食と副食をともに摂取していた園児の割合をみると, 米飯食では76.8%であったが, パン食では51.4%であった。
  • 歯科健診標準化と結果集約システムにおける分析
    猪狩 和子, 小関 健由, 塚田 満男, 天野 三榮子, 小菅 玲, 福本 敏
    小児歯科学
    雑誌

    2009年 47 巻 3 号 427-432
    発行日: 2009/06/25
    公開日: 2015/03/11
    ジャーナル フリー
    地方の政令指定都市であるS 市では,実態に即した効果的な齲蝕予防の実践とその評価のために,市全体の保育園(所)・
    幼稚園
    における歯科健診の標準化と健診結果集約・分析システムを構築した。本システムにより平成19 年度には,0〜5 歳の保育園・
    幼稚園
    児23,222 人の健診結果が集約され,分析を行い,保育園児と
    幼稚園
    児の齲蝕罹患状況を比較したところ以下の結果を得た。1 .齲蝕有病者率,一人平均齲歯数は,3〜5 歳のいずれの年齢でも保育園児のほうが
    幼稚園
    児より高かった。保育園・
    幼稚園
    とも乳歯齲蝕罹患の経年的減少傾向は認められたが,2〜3 年前の全国平均の値に相当した。2 .齲蝕有病者における処置完了者の割合,齲歯数における処置歯の割合はいずれも3〜5 歳のどの年齢においても保育園児のほうが
    幼稚園
    児より有意に低かった。
    幼稚園
    5 歳児を除いたすべての年齢において保育園・
    幼稚園
    とも齲歯における処置歯率は20〜40%程度で,半数に満たなかった。以上より,保育園児では
    幼稚園
    児に比較して齲蝕罹患傾向が高いにもかかわらず,治療がなされていない状況が明らかになり,早期よりの集団への齲蝕予防のための介入の必要性が示唆された。また,
    幼稚園
    児においても齲蝕罹患状況は良好とは言えず,同様に適切な歯科健康管理が行えるような支援が必要と思われた。
  • -保育座談会における保育実践・保母への影響及び芸術教育との連関-
    神谷 睦代
    美術教育学:美術科教育学会誌
    2022年 43 巻 97-112
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    本稿では,
    雑誌
    『幼兒の教育』に掲載された「保育座談会-粘土-」「兒童彫塑展覽會を看て」を主な手掛かりとして,倉橋惣三の粘土造形教育観(「粘土製作」概念)の保育実践や保母に対する影響及び芸術教育との連関について分析・検討を行った。結果,倉橋の粘土造形教育観は,粘土造形から心理学的視点に亘って教育的意味を持ちつつ,取り組み方や指導・作品の評価方法,保母たちの心情(意欲)等に影響を及ぼしたことが確認された。一方,倉橋の芸術教育観「児童芸術」には,児童中心主義や芸術教育に対する時代的共鳴が見受けられた。また,本理念は「粘土製作」概念の核心に据えられていることが明らかになった。倉橋は教育界に「児童芸術」に基づく真の「児童彫塑」を訴えその普及に努めたが,このような芸術教育と粘土造形教育の同一展開は,倉橋の芸術的感性及び芸術家気質によるものと考えられる。
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