近年, 建設工事現場から搬出される
建設発生土
の再利用を積極的に推進するために, セメントや石灰などを用いた安定処理土の使用実績が増加している.特に, 埋設管の埋戻し材において, 従来は強度・変形性・施工性・管保護等の観点から, 必要に応じて砂質土を購入することが多かったが, 最近では地震時の液状化防止や
建設発生土
抑制の観点から安定処理を施したリサイクル土の使用が推奨されている.
本報では, リサイクル土プラントで製造された石灰改良土の埋設管埋戻し材としての特性を調べるために, まず埋戻し直後から1週間程度の力学特性を一軸圧縮試験により検討した.初期含水比を変えて供試体を作成し, 養生方法を, 気中, 密閉, 水中の3種類とした.一軸圧縮強さは供試体作成時や圧縮試験時の含水比に依存し, 養生日数との相関は見られなかった.石灰添加率2%という低い添加率において改良効果を十分に期待するには, 最適含水比付近で締固めて初期から密実な構造を作ることが重要であることがわかった.石灰改良による固化生成物の固結効果より, 含水比変化による供試体内部のサクションの影響を強く受けていると思われる.[本要旨はPDFには含まれない]
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