台湾の著名な仏教聖地である仏光山を訪れる観光客の訪問動機は、生活における気分転換を求めることであり、また宗教的な信心でもある。宗教観光はレジャーと宗教の2つの目的を同時に有するものであるので、観光客は、そのレジャー的環境と信仰体験を非常に重視する。仏光山が提供する宗教的かつレジャー的機能は、いずれも満足できる水準に達しており、訪れる人の訪れたいと思う意欲が高くなればなるほど、家族や親戚、友人に対し仏光山に訪れ、宗教的体験をともなう観光を勧める動機も強くなる。本研究では、観光動機の満足度と忠誠度に対する影響を理解するために、宗教観光動機のグループ分析の基礎変数を「高レベルの宗教的願掛けを動機とするグループ」「高レベルの気分転換のためのレジャーを動機とするグループ」「中レベル観光動機グループ」「低レベル観光動機グループ」の4グループに分けた。その結果、宗教観光の動機が強ければ強いほど、その満足度と忠誠度は高くなることがわかった。
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