局地的国際的に公衆衛生の問題となる S 感染症が話題となるとともに日常診療の中では抗菌薬の不適切な使用を背景とした薬剤耐性菌の世界的な増加が問題となっている. 世界保健機関「WHO」も耐性菌拡大が公衆衛生にとって大きな脅威であることを認識し, 世界的な拡大に対し警告を発している. 特に多剤耐性菌の問題はわれわれ日常診療にあずかるものとしては感染症治療に難渋する原因でもあり治療時抗菌薬使用に多剤耐性菌による感染症を念頭に置き患者の重症度に応じ広域抗菌薬選択を迅速に行うとともに不適切な抗菌薬の治療を避ける意識を今まで以上に持つことが求められている. 特に ESBL 産生菌の増加には注意を払う必要がある. また敗血症疑い症例に接したときは死亡リスクを評価するための臓器障害評価として SOFA score (Sequential Organ Failure Assessment) の活用も重要である.
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