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93,932件中 1-20の結果を表示しています
  • 竿本 英貴, 加瀬 祐子, 森 宏, 吉見 雅行, 堀川 晴央, 阿部 信太郎
    土木学会論文集A1(構造・地震工学)
    2015年 71 巻 4 号 I_21-I_31
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/09/25
    ジャーナル フリー
     地震や累積的な
    断層
    運動は,地表に変位を生じさせる.この地表変位から地下の
    断層
    形状を推定することは,地震被害想定の観点からは重要な課題の一つである.
    断層
    形状を推定する従来手法として,バランス断面法とOkadaの食い違い理論に基づく手法がある.これらの手法は,褶曲が地表で確認できない場合や,共役
    断層を含む複数の断層が想定される場合には正確に断層
    形状を推定することは困難である場合が多い.本研究では以上の欠点を補う手法として,有限要素法と位相最適化手法を組み合わせた
    断層
    形状推定手法を新たに提案する.
    断層
    形状推定問題を最適化問題として定式化し,いくつかの計算例を通じて開発手法の精度検証を行った.結果,開発手法は一定以上の精度で
    断層
    形状を推定できることを確認した.
  • 田中 均, 渡邉 重義
    日本科学教育学会研究会研究報告
    2017年 32 巻 2 号 69-72
    発行日: 2017/11/18
    公開日: 2018/07/01
    研究報告書・技術報告書 フリー

    熊本地震を起こした力は, 4 月14 日のM6.5 の地震では, ほぼ東西方向に最大圧縮力, 南北方向に最小圧縮力が働き, 北東−南西方向の日奈久

    断層帯の一部が右横ずれ断層
    運動を起こした. さらに, 16 日のM7.3 の地震では北東−南西に最大圧縮力,北西−南東に最小圧縮力が働き, ほぼ東西方向の布田川
    断層帯の東部域が右横ずれ断層
    運動を起こしたとされている.しかしながら, 下陣地域の地表地震
    断層
    の出現状況は, 布田川断
    断層帯の右横ずれ断層
    系とそれと53°斜めに交わる左横ずれ
    断層
    系が認められる.これらの
    断層
    系のように,方向が約60°前後違っていて,その向きが逆になっている
    断層
    は,同じ応力状態で同時に生じるので,互い対をなす共役
    断層
    と呼ぶことがある.この事例のように,大規模な右横ずれ
    断層が形成される応力場では左横ずれ断層
    も同時に形成されるメカニズムを明らかにした.

  • 有賀 義明
    土木学会論文集A1(構造・地震工学)
    2009年 65 巻 1 号 255-262
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/04/30
    ジャーナル フリー
    1999年台湾集集地震では,地表に出現した
    断層
    変位によって石岡ダムが大きな被害を受けた.こうした事例から,地表の
    断層
    変位に対する構造物の安全性評価の必要性が改めて認識される.地表に現れる
    断層
    については,正
    断層
    ,逆
    断層
    ,横ずれ
    断層
    ,蝶番
    断層
    などの形態が想定され,
    断層
    変位に対する安全性を評価するためには,様々な形態の
    断層
    に対応した解析が必要になると考えられる.そこで,本研究では,地表の
    断層
    変位に対する構造物の安全性評価法の開発を目的に,解析モデルの境界条件と地震波の入力方法を工夫することによって,
    断層
    変位に対するダムの安全性を評価するための三次元動的解析法を検討した.提案法の適用可能性を検討するために,堤高100mのコンクリートダムを仮定した事例解析を行った.その結果,提案法を活用することにより,逆
    断層
    ,横ずれ
    断層
    ,蝶番
    断層
    などを模擬した,ダム-
    断層
    連成系の三次元動的解析が可能であることを示す結果が得られた.
  • 竿本 英貴, 吉見 雅行
    土木学会論文集A1(構造・地震工学)
    2020年 76 巻 4 号 I_1-I_10
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/08
    ジャーナル フリー

     地下構造を推定するための微動アレイ探査が広く実施されている.微動アレイ探査では,対象地域において地震計を (可能な限り) 正三角形の頂点地点と中心地点に設置する必要がある.この地震計設置作業は,地図等を用いて対象地区の道路網上で所望の正三角形が展開できるように事前に計画しておく必要があり,計画作業には一定の労力が必要となる.この労力を削減するため,本研究ではOpenStreetMapの地図データと簡単な幾何学計算によって道路網上での地震計設置位置を自動的に選定することを試みた.いくつかの地域について本プログラムを適用し,動作確認を実施するとともに今後必要となる機能について検討した.

  • 江原 眞伍
    地震 第1輯
    1937年 9 巻 1 号 1-5
    発行日: 1937/01/15
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
  • 松田 直也
    日本科学教育学会研究会研究報告
    2019年 33 巻 4 号 79-84
    発行日: 2019/03/16
    公開日: 2019/03/13
    研究報告書・技術報告書 フリー

    京都盆地は,東西圧縮応力による逆

    断層並びに横ずれ断層
    によりつくられていることが知られている.そのような
    断層
    を授業の中でどのように受講者へ伝えるかを本研究では考察した.京都盆地にも発達する
    断層
    で,特に逆
    断層は断層
    面の上盤側がのし上がり表面で隆起する特徴を示す.このことを授業で取り扱う上で,「組立て式地層変形モデル実験装置」を用いて発生過程で現われる地下での様子や表層地形を観察させることに加えて,「標高陰影地形図」を用いて活
    断層の位置を特定させることで盆地形成と活断層
    の関係を学習する内容の授業行程を構想した.そこでは,活
    断層
    の動きで地表面に変位が生じることを理解した上で,京都盆地に隣接する山科盆地を対象として活
    断層
    の位置の特定を行った.このことを学習することで,京都-山科盆地の形成を考察する授業展開とした.本研究では,高校生及び大学生に対してこの学習行程をもとにした授業実践を行い,活
    断層
    の正しい知識を獲得することができるかを考察した.

  • 竿本 英貴, 丸山 正, 近藤 久雄
    土木学会論文集A1(構造・地震工学)
    2014年 70 巻 4 号 I_161-I_168
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/07/15
    ジャーナル フリー
     近年における航空レーザー測量の発達は目覚ましく,広範囲にわたる詳細な地形が膨大な数の点群によって容易に表現されるようになってきた.この結果,詳細な崖地形解析,
    断層
    線の抽出,海岸線の抽出,遺跡範囲の特定など,さまざまな用途に航空レーザー測量で得られた点群データが利用されている.ここでは地震の前後における地表の点群データに対してパターンマッチング処理を行い,地震時に地表で生じた変位を自動的かつ定量的に求めるための新たな手法を提案する.提案手法はRBF(Radial Basis Function)補間と遺伝的アルゴリズムを組み合わせたものであり,疑似的に作成した地震前後の地形データにこれを適用し,一定レベルのノイズが地表データに混入している場合においても安定的に正しい変位が抽出できることを確認した.また,地形のパターンマッチング問題における目的関数は多峰的であり,勾配法に基づく最適解探索では正しい変位を探索できないことを示した.
  • *亀高 正男, 福地 里菜, 小峰 佑介, 相山 光太郎, 宮脇 理一郎, 飯田 高弘
    日本地質学会学術大会講演要旨
    2021年 2021 巻 R14-P-9
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/05/31
    会議録・要旨集 フリー

    福島県いわき市のNW-SE系の湯ノ岳

    断層
    に沿って,2011年福島県浜通りの地震(2011年4月11日,Mj7.0)によって,N-S系の塩ノ平
    断層と共に正断層
    センスの地表変状が出現した.湯ノ岳
    断層
    では,いわき市田場坂のボーリングやトレンチ調査の結果から,MIS5e相当の中位段丘面を構成する段丘堆積物に,
    断層
    活動の累積を示す変位が認められている(東京電力,2011).同地点において,活
    断層と非活断層
    を区別する指標を抽出する目的で,2018年にトレンチの再掘削調査が行われた(佐伯ほか,2019).今回は,このトレンチから採取した湯ノ岳
    断層
    及びその周辺に分布する小
    断層
    の研磨片・薄片の観察結果を中心に報告する.

    【トレンチの地質】

     2018年田場坂トレンチでは湯ノ岳

    断層
    を介して,下盤側に古第三系白水層群石城層の細粒砂岩,上盤側に下部中新統湯長谷層群水野谷層のシルト岩が分布している様子が観察された.湯ノ岳
    断層
    の破砕帯は幅約1m弱で,
    断層ガウジ及び断層
    角礫からなる.主
    断層
    のF1
    断層
    は段丘礫層の基底面を数十cm程度正
    断層
    センスで変位させているが,破砕帯及びF2
    断層
    は段丘礫層に覆われている.破砕帯内部では,主に
    断層角礫において逆断層
    センスを示す複合面構造が観察されるが,これらは正
    断層
    センスのR1面に切られている.このほか,水野谷層のシルト岩や砂岩を切り段丘礫層に覆われる複数の小
    断層
    (F3
    断層
    〜F7
    断層
    )が確認された.

    【観察試料】

     各

    断層の断層
    面を含む定方位試料を採取し,研磨片及び薄片観察を実施した.研磨片はF1
    断層
    ,F2
    断層
    ,F6
    断層
    及びF7
    断層
    を観察対象とし,薄片は全ての
    断層
    の試料を観察した.また,F1
    断層
    の試料では,micro-CTを用いて破砕帯の内部構造を立体的に観察した.

    【湯ノ岳

    断層
    の変位センス】

     観察結果から,F1

    断層
    は幅20cm程度で積層構造を持つ
    断層
    ガウジを伴い,
    断層
    面はシャープで連続性が良く,直線的かつ明瞭である.最新活動面付近では正
    断層
    センスを示し,
    断層面から離れた部分では逆断層
    センスを示す変形組織も認められた(図1).micro-CT観察の結果から,逆
    断層
    センスを示すP面は鉛直方向で最も明瞭であり,逆
    断層
    センスの運動時に水平成分がほとんど伴われていなかったと考えられる. F2
    断層
    は破砕帯と水野谷層を境する
    断層
    であるが,
    断層
    面は大きく屈曲し,それ自体が正
    断層
    センスのR1で切られているような形態を示す.研磨片・薄片観察の結果では,幅約5mmの
    断層
    ガウジを伴い,正
    断層
    センスの変形組織が認められた.

    【周辺の小

    断層
    の変位センス】

     小

    断層
    のうちF3
    断層
    ,F4
    断層
    及びF6
    断層は高角断層
    ,F5
    断層
    及びF7
    断層は層面すべり断層
    で,いずれも幅数mm程度の薄いガウジを伴う.研磨片・薄片観察の結果から,高角
    断層
    のF3
    断層
    とF4
    断層では正断層センスと逆断層
    センスの両方の変形組織が観察された.一方,層面すべり
    断層
    のF5
    断層
    とF7
    断層
    ,及びF7
    断層
    と共役とみられるF6
    断層
    では,逆
    断層
    センスの変形組織が卓越していた.

    【湯ノ岳

    断層
    の活動史】

     観察結果から,湯ノ岳

    断層は逆断層から正断層
    へ運動方向が反転し,いずれの運動も水平成分を伴わない純粋な縦ずれであったと考えられる.Lin et al.(2013)は,藤原町阿良田北西の湯長谷層群平層と水野谷層が湯ノ岳
    断層
    で接する露頭(東京電力,2011)の構造観察を行い,正
    断層
    センスの変形構造のみを記載していることから,湯ノ岳
    断層は新第三系堆積後には主に正断層
    センスの活動だった可能性がある.一方で,青木ほか(2021)は塩ノ平
    断層において前期中新世の礫岩が逆断層
    センスの変形を被っているとしており,運動方向の反転は前期中新世に限定できる可能性がある. また,最近活動していない小
    断層
    にも,運動方向の反転が認められる事例が見つかった.これらの小
    断層
    の活動も広域応力場の変化を反映していると考えられるが,湯ノ岳
    断層
    の近傍に位置していることから,湯ノ岳
    断層
    の活動に伴って形成された局所的な応力場の影響を受けた可能性も否定出来ない. 今回観察したトレンチは新第三系と古第三系が湯ノ岳
    断層
    で接する場所であるため,それ以前の活動はこの破砕帯には記録されていない.湯ノ岳
    断層
    の活動を総括するためには,より古い基盤岩中の破砕帯を観察する必要がある.

    【引用文献】

    青木和弘ほか,2021,応用地質,62,64-81.

    Lin A. et al., 2013, Bull. Seismo. Soc. Amer., 103, 1603-1613.

    佐伯 健太郎ほか,2019,日本地質学会第126年学術大会講演要旨,R15-P-5.

    東京電力株式会社,2011,湯ノ岳

    断層
    に関する追加調査結果の報告.82p.

  • *大槻 静香, 下司 信夫
    日本火山学会講演予稿集
    2017年 2017 巻 P018
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/02/01
    会議録・要旨集 フリー
  • 坂本 正夫
    伊那谷自然史論集
    2012年 13 巻 11-18
    発行日: 2012年
    公開日: 2019/06/05
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    松川町の元大島から大島にかけての木曽山脈側斜面に存在する
    断層
    は、天竜川寄りから新井
    断層
    、見晴山
    断層
    、池ノ平
    断層
    、松川青年の家
    断層
    、西山
    断層
    の順に並ぶ。その内、池ノ平
    断層
    、松川青年の家
    断層では断層
    露頭が報告されている。この度、一番西に位置する西山
    断層でも断層
    露頭が発見されたのでここに報告し、その意義を考察する。
  • *楮原 京子, 今泉 俊文, 三輪 敦志, 黒澤 英樹, 小坂 英輝, 佐藤 比呂志, 千屋
    断層
    研究グループ
    日本地理学会発表要旨集
    2006年 2006s 巻
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/05/18
    会議録・要旨集 フリー
     横手盆地東縁
    断層
    帯は東北日本を代表する逆
    断層
    帯であり,明治29年に発生した陸羽地震の時には35kmに渡る地表地震
    断層
    が生じた.この地震
    断層
    はその分布形態などの特徴により,北から白岩
    断層
    ・太田
    断層
    ・千屋
    断層
    に区分される.また,白岩
    断層と千屋断層
    は真昼山地前面に形成された丘陵と盆地との境界に位置し,西側へ弧状に張り出すのに対し,太田
    断層
    は,これらの
    断層
    より山地側に位置するため,大局的には本
    断層帯の断層
    トレースは数kmの間隔で湾曲を繰り返す.また,
    断層
    の走向が著しく変化する箇所(各
    断層
    の両端部)では,千屋
    断層から太田断層にかけては陸羽地震時の断層
    の出現は不確かであるが,太田
    断層北部では白岩断層
    に向かって,新たな
    断層
    が平野側に生じたなど,違いが認められる. すなわち,同時に連続して生じた
    断層
    ではあるが,
    断層
    線の湾曲は,地下の
    断層
    形態やその発達の違いを反映していると考えられる.
     本研究では,横手盆地東縁
    断層帯の主要な断層
    をそれぞれ横切る測線において反射法地震探査を実施し,各
    断層
    の地下構造を検討した.さらに,それらの結果ならびに1996年に千屋丘陵で実施された反射法地震探査結果(佐藤・平田,1998)を踏まえ,
    断層の地表形態と地下構造との関連や断層
    帯を通して構造の変化を明らかにする.
     これまでの成果として,千屋
    断層では中央部と北端部では地下の断層
    形態が変化することが明らかである.すなわち,佐藤・平田(1998)で示された千屋
    断層
    はemergent thrustであるが,北端部ではその
    断層
    が地下に伏在したままであり,このことに起因して
    断層
    上盤の各層が著しく褶曲(撓曲変形)したと考えられる.したがって,現在の地表の
    断層トレースは一つの断層
    面が地表に接する線ではなく,深さ方向に階層をなす幾つかの
    断層
    が組み合わさっているもの(上下方向に雁行する)と考えられる.また,今泉ほか(2006)で報告される千屋
    断層
    の地表近くでの小規模な湾曲も同様の現象であると考えられ,このような構造の変化は,
    断層
    面を形成しやすい物質が,どのように分布するのか等,地質状況に影響されていると考えられる.
  • ‐野島断層から近畿地方のネオテクトニクスを探究する理科授業‐
    榎 悠希, 川上 紳一
    日本科学教育学会研究会研究報告
    2016年 31 巻 8 号 1-6
    発行日: 2016年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    断層の変位によって地層に食い違いが蓄積していく様子を調べる活断層
    モデル実験器を製作した.事象提示として野島
    断層
    を示し,活
    断層
    モデル実験器と近畿地方の衛星画像を用いて,大規模地震の繰り返しによって近畿地方の地形発達が起こっていることを実感できる学習プログラムを構想した.活
    断層
    の変位の蓄積によって地形発達が起こることを理解したうえで,近畿地方の衛星画像を提示して,活
    断層
    がどこに分布しているかを探る学習へと展開した.
  • 香川 敬生, 吉田 昌平, 野口 竜也
    土木学会論文集A1(構造・地震工学)
    2018年 74 巻 4 号 I_1017-I_1022
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/11/01
    ジャーナル フリー
     地表地震
    断層
    ごく近傍における震動被害が軽微と思われる事例が,2016年熊本地震など国内外で散見される.そこで,3次元差分法によって震源
    断層
    近傍域を含む地震動分布のシミュレーションを実施した.横ずれ
    断層
    では,水平方向への破壊伝搬によって
    断層端部直上付近で断層
    直交方向のパルス波が卓越することが一般に知られているが,鉛直方向の破壊伝搬によって
    断層近傍で断層
    平行成分が卓越する場合もある.そのため,破壊伝搬様式が異なる計算結果を比較し,横ずれ
    断層
    近傍の地震動を定性的に説明する震源破壊様式を検討し,
    断層
    直上における地震動を評価した.その結果,
    断層
    直交あるいは平行成分の地震動が大きくなる場所,また
    断層
    直上で地震動が著しく小さくなる場所があること,それらの位置関係が観測事例とも整合することを示した.
  • 羽場 一基, 澤田 昌孝, 堀 宗朗
    土木学会論文集A2(応用力学)
    2019年 75 巻 1 号 55-67
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/10/20
    ジャーナル フリー

     原子力発電所のような重要構造物に対する

    断層
    変位対策の必要性が指摘されている中,一定の信頼を得る
    断層
    変位の評価を行うためには,
    断層
    変位の出現の基本メカニズムに立脚した解析が必須である.本論文では,
    断層変位の基本メカニズムを断層
    面の摩擦と岩盤の拘束の観点から議論し,数値解析に必要な要件を整理した.さらに,数値計算手法の検証のための単純化された
    断層
    変位モデルを構築し,解の唯一性の喪失や安定・不安定等の数理的性質を検証した.その結果,
    断層
    変位の基本メカニズムに忠実な解析においては,
    断層
    面のずれ変位に複雑な伝播と飛び移りが発生しうることを示した.

  • 中川 英則, 堀 宗朗
    土木学会論文集A1(構造・地震工学)
    2011年 67 巻 2 号 225-241
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
     本論文では,地表地震
    断層
    による地表面のずれ変位の予測を念頭に,土槽を用いたモデル実験および実在する
    断層
    の再現シミュレーションを通して,非線形スペクトル確率有限要素法の妥当性と有効性を検証する.再現シミュレーションでは,土槽や未固結層の確率モデルを構築し破壊過程を解析する.シミュレーションで得られた結果は,モデル実験の
    断層
    や実在する地表地震
    断層
    の幾何形状や位置といった実測値と最大20%程度の誤差で一致している.地表地震
    断層
    が出現する確率を基盤
    断層
    変位の関数として表すことで,基盤
    断層変位のシナリオに応じて地表地震断層
    の形成の可能性を評価する方法を提示した.
  • 今成 順一, 泉宮 尊司
    土木学会論文集B3(海洋開発)
    2015年 71 巻 2 号 I_539-I_544
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/09/04
    ジャーナル フリー
     本研究では,新潟地震による地殻変動データを用いて,その
    断層
    モデルの再評価を行っている.AbeモデルおよびMatsuhashiモデルの
    断層
    面と走行を基に10km×10kmの小
    断層
    に分割して,地殻変位が一致するように小
    断層
    のすべり量を逆推定した.その結果両
    断層
    モデルにおいて,震源近傍の小
    断層
    のすべり量が8m程度と最も大きく,
    断層
    の北端のすべり量も3m以上と
    断層
    が北側に伸びている可能性が示唆された.
     地殻変位データを用いた津波波源域のインバージョンの精度を定量的に評価するために,
    断層位置から断層
    幅Wを基準として何倍の位置の地殻変位データがあれば,精度良く逆解析が行えるかを数値シミュレーションにより検証を行った.その結果,相対無次元距離の値が1以下の地殻変位データがあれば,誤差ノイズが10%程度でも許容される精度でインバージョンが行えることが分った.
  • 常田 賢一, 渡邉 武, 平石 浩光
    地震工学研究発表会 報告集
    2005年 28 巻 98
    発行日: 2005年
    公開日: 2010/11/22
    ジャーナル フリー
    近年, 活
    断層
    調査の結果が公表されつつあるが, 橋梁などの事業プロジェクトにおいて地表地震
    断層
    に関係する事例が見られ始めている. しかし, 我が国では活
    断層
    , 特に地表地震
    断層
    に起因する
    断層
    変位に対して明確な対応方針を示して対策を検討した事例は皆無である. 今後, 活
    断層
    に係わる事業の増加が予想される中にあって, 活
    断層
    に起因する変位の対策方法を明確にすることが必要である.
    本文は, 既往の地表地震
    断層
    対策に対する工学的な基本姿勢に基づいて, 新設の道路橋を横断して発生すると予想される地表地震
    断層
    の変位および関連する震源
    断層
    の地震動に起因する変位を考慮した対策 (=活
    断層
    変位対策) の検討結果を報告する。本事例は、我が国で最初に橋梁の活
    断層
    変位対策を検討した事例であり、事前対策に加えて事後対策も考慮した総合的な活
    断層
    変位対策であることが特徴である。
  • *杉山 雄一
    日本地理学会発表要旨集
    2013年 2013s 巻 S0803
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/09/04
    会議録・要旨集 フリー
     関東平野北西縁
    断層
    帯は、関東平野と関東山地の境界部から大宮台地北部にかけてNW-SE 方向に延びる。地震調査委員会(2005)はこの
    断層帯を断層
    帯主部と平井-櫛挽
    断層
    帯に分けている。
    断層
    帯主部は、榛名山麓から藤岡に達する
    断層
    、本庄から深谷・熊谷を経て吹上に至る
    断層
    (深谷
    断層
    )、その南東側の綾瀬川
    断層
    からなる。全長は約82kmに達し、1891 年濃尾地震(M8.0)の際に現れた地震
    断層
    の全長約80km に匹敵する。平井-櫛挽
    断層
    帯は平井・櫛挽・神川の各
    断層
    からなり、全長は約23km とされている。 
    断層帯主部は南西側隆起の逆断層
    、平井-櫛挽
    断層帯は北東側隆起を伴う左横ずれ断層
    とされている。 
    断層
    帯主部の平均上下変位速度は0.2‐0.4m/千年、最新活動は約6200‐2500 年前、平均活動間隔は1万3千‐3万年と見積もられている。平井-櫛挽
    断層
    帯については、2005年時点ではこれらのパラメータは不明とされている。 講演者は2008 年度文科省「活
    断層
    の追加・補完調査」(産総研受託)において本
    断層
    帯を担当し、阪神コンサルタンツとの共同研究により櫛挽
    断層
    のトレンチ調査を行った。本講演ではそれらの結果に基づく検討結果(私見)を述べる。
  • 澤田 昌孝, 羽場 一基, 堀 宗朗
    土木学会論文集A2(応用力学)
    2018年 74 巻 2 号 I_627-I_638
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル フリー
    断層
    変位の評価手法として連続体力学に基づく数値解析がある.著者らはそれを行うための並列有限要素法解析プログラムの開発を行ってきた.本稿では,この解析プログラムを用いて,2014年長野県北部地震で発生した地表地震
    断層
    を対象としたシミュレーションを実施した結果を示す.副
    断層が発生した地表地震断層
    北端部を含む5km×5km×1kmの領域をモデル化し,底面に地殻変動の逆解析に基づく強制変位を与えた.入力ずれ変位の増加とともに,主
    断層および副断層
    にずれ変位が発生し,その大きさは観測結果と概ね整合した.また,副
    断層近傍での主断層のずれ変位分布が副断層
    での地表ずれ変位発生に大きく影響することがわかった.
  • 羽場 一基, 園部 秀明, 澤田 昌孝, 堀 宗朗
    土木学会論文集A2(応用力学)
    2017年 73 巻 2 号 I_821-I_830
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/01/31
    ジャーナル フリー
    原子力発電所の安全性を確保するためには,一定の信頼を得る
    断層
    変位の評価が求められる.本論文では,高性能計算を用いた数値解析による
    断層
    変位評価手法を提案する.また,検証用の計算モデルを用いた
    断層
    変位評価を実施し,基本的な
    断層
    挙動を整理するとともに,評価手法の有効性を確認する.その結果,地表面の
    断層変位は外力として入力される主断層
    底部のずれ変位に対して滑らかに変化せず,入力ずれ変位がある限界値を超えると急激に増大することがわかった.また,
    断層
    変位評価において,主
    断層
    底部の入力ずれ変位を強制変位として作用する場合には,副
    断層
    のずれ変位を過小評価する可能性があるため,ずれ変位を等価節点力として作用させる方法が有効であることが分かった.
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