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クエリ検索: "旋法"
548件中 1-20の結果を表示しています
  • 音楽学的説明から文化内在的なシステムへ
    飯野 りさ
    日本文化人類学会研究大会発表要旨集
    2012年 2012 巻 A20
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    アラブ古典音楽の
    旋法
    は、それぞれに名称を持っている。しかし、先行研究では、音楽学的には
    旋法
    と呼ばれる旋律様式それ自体に関する議論が中心で、名称のもつ文化的な役割には注目が集まらなかった。そこで本発表では、議論の焦点に
    旋法
    の名称群も加え、名称とそれが指し示す音的現象の文化内在的な関係性を初歩的記号論による概念・情報整理によって明らかにし、この音楽のシステムに関する新たな理解を模索する。
  • 我妻 龍聲
    智山学報
    2020年 69 巻 149-202
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/04/06
    ジャーナル フリー

     本考察では特に智山声明の「理趣経」と「五悔」を中心に中曲

    旋法
    を考察した。考察の結果、中曲
    旋法には平調中曲旋法と黄鐘中曲旋法
    がある。平調中曲
    旋法は反音旋のみで構成され黄鐘中曲旋法
    は反音旋と唯呂旋で構成される。平調中曲
    旋法は平調調の同調間の呂律の交代で構成され黄鐘中曲旋法
    は黄鐘調の同調間の呂律の交代と一越唯呂旋で構成される。平調中曲
    旋法は平調反音曲と呼ばれ黄鐘中曲旋法
    が「黄鐘中曲」と呼ばれていると考える。黄鐘中曲
    旋法
    は反音曲でいえば一越反音曲であると考える。以下、中曲
    旋法
    について詳しく述べる。

  • 藤森 まり子, 大野 綾, 藤島 一郎
    日本看護技術学会誌
    2005年 4 巻 2 号 14-21
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2016/10/25
    ジャーナル フリー
     経鼻胃経管栄養法の胃チューブはしばしばスムーズに挿入できず, 対象者に苦痛を与え業務に支障をきたすことがある. また太い胃チューブが咽頭で交差し喉頭蓋に当たっていると嚥下時に喉頭蓋の動きを障害しやすい. 筆者らは胃チューブ挿入時に頸部を回旋する (以下頸部回
    旋法
    ) と挿入しやすいことを臨床的に経験している. 本研究は現行の方法 (顔は正面向き, 以下現行法) と頸部回
    旋法
    で胃チューブの挿入しやすさ等を比較検討したものである. 対象は当院で経鼻胃経管栄養法を実施している研究協力の得られた患者81人, 平均年齢76.8歳で, 胃チューブ挿入件数は156件であった. 現行法と頸部回
    旋法
    で, スムーズな挿入の可否, 胃チューブの咽頭での走行を検討した. その結果, スムーズな挿入は現行法61件中36件 (59%), 頸部回
    旋法
    では基本型で78件中71件 (91%) が成功し, 頸部回
    旋法
    のほうが有意に挿入しやすかった. 咽頭での交差について, 交差しなかったのは現行法62件中34件 (55%), 頸部回
    旋法
    78件中52件 (67%) で頸部回
    旋法
    は咽頭で交差しない確率が有意に高かった. 以上のことから頸部回
    旋法
    を新しい看護技術に取り入れることは有用であると思われた.
  • 河内 雅章
    日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌
    2022年 26 巻 2 号 147-151
    発行日: 2022/08/31
    公開日: 2022/12/31
    ジャーナル フリー
  • メシアンの音楽語法との関連性をめぐって
    竹内 直
    音楽表現学
    2011年 9 巻 45-56
    発行日: 2011/11/30
    公開日: 2020/06/26
    ジャーナル フリー

     日本の「民族主義」を代表する作曲家の一人とされる早坂文雄(1914-1955)の《交響的組曲「ユーカラ」》(1955) は無調性への傾斜や複雑なリズム語法の使用などの特徴から、早坂の新しい境地を示した作品であるとされながら、これまでその音楽語法は明らかになってはいなかった。本稿は早坂の《ユーカラ》における音楽語法を、メシアンの音楽語法との関連から考察することを試みたものである。

     早坂が《ユーカラ》において用いた音楽語法には、メシアンの音楽語法である「移調の限られた

    旋法
    」、「添加価値」をもつリズム、「逆行不能リズム」、「鳥の歌」と類似する手法が頻繁に用いられている。またそうした手法のなかには武満徹(1930-1996)の音楽語法との共通点もみられた。

     早坂がメシアンに関心をもっていたという言説を踏まえれば、早坂の《ユーカラ》における音楽語法は、メシアンの語法との近親性を具体的に例示することになるだろう。またその語法は、武満徹をはじめとする早坂の影響を受けたとされる作曲家の語法との関係をより具体的に示しているといえる。

  • 宮川 渉
    音楽表現学
    2022年 20 巻 55-74
    発行日: 2022/11/30
    公開日: 2024/03/03
    ジャーナル フリー

    武満徹は、ジョージ・ラッセルが考案したリディアン・クロマティック・コンセプト(以下LCC)という音楽理論から多大な影響を受けたと述べている。しかし、武満が実際LCCからいかなる影響を受けたかに関しては未だに不明な点が多く、それを明らかにすることが本稿の目的である。そのため、ここではまずLCCとはいかなる音楽理論かを確認し、次に武満がLCCを応用した作品として知られている《地平線のドーリア》を取り上げる。この点を扱ったピーター・バートの研究が既に存在するため、本稿では、彼の研究内容やその問題点を検証した上で、この研究とは異なった視点から《地平線のドーリア》へのLCCの影響について検討した。具体的には、水平的な側面においては「中心旋律」に着目し、垂直的な側面においては雅楽の影響についても分析した。その結果、《地平線のドーリア》には、

    旋法
    、「調性引力」、「パントナリティ」など、LCCで重視されている要素が存在しているという結論に至ると同時に、この作品の音組織には武満が《ランドスケープ》で追求していた笙の響きから影響を受けた和声と強い共通性があることも明らかになった。

  • 《ランドスケープ》《地平線のドーリア》《秋庭歌一具》の共通性
    宮川 渉
    音楽表現学
    2018年 16 巻 1-20
    発行日: 2018/11/30
    公開日: 2020/05/25
    ジャーナル フリー

     武満徹の《秋庭歌一具》は雅楽の重要な作品として知られているが、この作品を書く上で下地となった作品が二 曲存在すると考えられる。それは《ランドスケープ》と《地平線のドーリア》である。本稿はこれらの三作品において、どのようなかたちで雅楽の要素が現れているかを検証することにより、これら三作品の共通性を明らかにすることを目的とする。そのためにこれらの作品における音組織と反復性の二点に焦点を当てて分析に取り組んだ。また《地平線のドーリア》には、 ジャズ・ミュージシャンのジョージ・ラッセルが提唱した理論であるリディアン・クロマティック・コンセプトからの強い影響もあると武満自身が語っており、武満は、この理論を用いてジャズよりも雅楽の響きに近いものを追求したと考えられる。 その点も合わせて検証した。

  • 美山 良夫
    美学
    1990年 41 巻 3 号 57-
    発行日: 1990/12/31
    公開日: 2017/05/22
    ジャーナル フリー
  • 美山 良夫
    美学
    1984年 35 巻 3 号 51-
    発行日: 1984/12/31
    公開日: 2017/05/22
    ジャーナル フリー
  • メーイの旋法体系と古代音楽像
    津上 英輔
    美学
    2016年 67 巻 1 号 109-
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/18
    ジャーナル オープンアクセス
    Ptolemy’s system of tonoi as Girolamo Mei in his chief treatise De modis (1567-73) interprets it is an amalgamation of both octave-species and pitch-keys. While they affect the listener in either terms, it is by different pitches that Mei most often talks of as the way they work. The correspondence of the pitch at which a melody lies with the emotion it excites was, according to him, arranged by “nature” itself, but has been developed by human usage. This speculative hypothesis is supported by Aristides Quintilianus’ and Plato’s evidence which Mei cites for ancient practice. The result is a grand theory, however sketchy it may be, of ancient music’s strong emotive power. Aristotle’s Poetics functioned as catalysis for this theory. For Mei assumed a crucial role of music in the overwhelming passions (pity, fear and catharsis) of ancient tragedy, which he interpreted from the Poetics as sung from beginning to end. Viewed from a historical perspective, Mei joined the two formerly unrelated traditions, of the mathematical theory of harmonics and of literary criticism prompted by the Aristotelian Poetics, for the first time in the history of Western music and philosophy. With him, music theory became aesthetics of music.
  • ―外旋法における股関節可動域以外の身体的因子の関与に着目して―
    宮城 新吾, 豊田 輝, 寺村 誠治, 吉葉 崇, 大西 徹也, 丸山 仁司
    理学療法学Supplement
    2009年 2008 巻 P2-421
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/04/25
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】
    人工股関節全置換術(以下THA)後の靴下着脱動作方法には,一般的に臨床で用いられている股関節屈曲・外転・外旋を伴う方法(以下外
    旋法
    ),長坐位で体幹屈曲し行う方法(以下長坐位法),立位で膝を屈曲し行う方法(以下立位法)などがある.我々は第43回全国学術大会において,それらの動作方法選定の指標となる股関節参考可動域を示した(外
    旋法
    の股関節参考可動域:屈曲86.8±6.1度,外転27.1±7.7度,外旋28.2±6.7度).今回は外
    旋法
    における股関節可動域以外の身体的因子の関与に着目し検討した.
    【方法】
    対象は,当院整形外科にて初回片側THA(全例セメントレス,進入方法:後側方アプローチ)後に理学療法を施行し,本研究の趣旨を十分に理解し賛同が得られた100例.なお,関節リウマチ患者は対象から除外した.術後14病日の時点で,担当理学療法士による評価測定を実施した.評価項目は,年齢,身長,体重,指極,上肢長,長坐位体前屈,大腿周径,体幹回旋角度,肩甲帯屈曲角度,足関節背屈角度とした.評価結果をもとに統計学的検討として,重回帰分析(従属変数:外
    旋法
    の可否,独立変数:上記評価項目)を実施し,外
    旋法
    における身体的因子の関与について検討した.
    【結果】
    有意な変数は,足関節背屈角度(p<0.001),肩甲帯屈曲角度(p<0.001),指極(p<0.001),上肢長(p<0.001),であった.除外された変数は,年齢(p<0.198),身長(p<0.163),体重(p<0.371),長坐位体前屈(p<0.688),大腿周径(p<0.053),体幹回旋角度(p<0.385)であった.相関係数は0.624であった.
    【考察】
    今回の結果から,外
    旋法
    においては足関節背屈角度や肩甲帯屈曲角度と指極や上肢長に関する身体的因子が関与しており,体幹回旋角度や長坐位体前屈などの「体幹の柔軟性」は外
    旋法
    において関与している割合が少ないことが想定された.したがって,靴下着脱動作において外
    旋法
    を選定する場合,股関節可動域が参考可動域以下であっても,足関節背屈および肩甲帯屈曲の関節可動域を拡大することによって,外
    旋法
    が獲得できる可能性があることが示唆された.
    【まとめ】
    旋法
    における身体的因子の関与しについて検討した.足関節背屈角度や肩甲帯屈曲角度および指極や上肢長などの身体的因子が関与している可能性が高いことが示された.
  • 安川 智子
    美学
    2007年 58 巻 3 号 162-
    発行日: 2007/12/31
    公開日: 2017/05/22
    ジャーナル フリー
  • 田中 暢一, 村田 雄二, 永井 智貴, 高 重治, 鈴木 静香, 三木屋 良輔
    理学療法学Supplement
    2014年 2013 巻 0936
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/09
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】靴下着脱はセルフケア動作の一つであり,自立生活を営むうえで重要である。上肢を足先にリーチする際には,上肢機能や体幹,下肢の可動域が必要となるが,脳血管疾患による上肢の運動麻痺,加齢性変化や脊椎・股関節疾患による脊椎や股関節の可動域制限は動作を困難にする。靴下着脱動作はほぼ毎日繰り返され,ソックスエイドの使用方法の困難さや頻回な介助に抵抗を示す患者が多くみられる。そこで,靴下着脱動作が困難な患者に対する理学療法の一助を得る目的で,今回は脊椎と股関節の可動域に着目し4種類の着脱方法において必要な可動域の測定と方法別による違い,さらに上下肢の長さが可動域に及ぼす影響を検討した。【方法】対象は整形外科疾患を有さない健常男性10名とした。体表面から第1,7,12胸椎,第3,5腰椎,第1仙椎,腸骨稜最高位,大転子,大腿骨外側上顆にランドマークを貼付し,靴下着脱動作を任意の速度で実施した。着脱方法は端座位と長座位でそれぞれ股関節が外転,外旋位で行う外
    旋法
    と内外転中間位,内外旋中間位で行う屈曲法の4種類とした(以下,端座位外
    旋法
    ,端座位屈曲法,長座位外
    旋法
    ,長座位屈曲法)。動作を側方から動画で撮影し,さらに動画から静止画を作成したのちに靴下が前足部を通った肢位を対象肢位として可動域の測定を画面上で行った。測定はImage Jを使用し,測定部位は胸椎(上部・下部),腰椎,腰仙椎,股関節とした。なお,動作は3回ずつ実施し平均値を採用した。また,可動域との関係性を検討するため,上肢長と下肢長をメジャーで測定した。検討項目は一元配置分散分析を用いて着脱方法間で各部位の可動域を比較した。続いてPearsonの相関係数を用いて上肢長,下肢長と各可動域の関係性を検討した。【倫理的配慮,説明と同意】対象者には本研究の目的と方法,個人情報の保護について十分な説明を行い,同意を得られたものに対して実施した。【結果】可動域を端座位外
    旋法
    ,端座位屈曲法,長座位外
    旋法
    ,長座位屈曲法の順に示す。上部胸椎は27.0±4.6°,27.6±4. 4°,30.6±4.9°,29.5±5.3°,下部胸椎は19.3±5.1°,19.2±4.6°,20.3±4.9°,19.9±4.6°,腰椎は16.2±5.2°,16.1±5.4°,16.5±5.2°,17.0±4.5°,腰仙椎は43.2±7.6°,42.7±7.7°,44.4±7.7°,46.8±9.1°,股関節は96.1±6.6°,89.9±5.9°,97.3±6.2°,92.1±7.7°であった。すべての部位で方法別による有意な差を認めなかった。上肢長,下肢長と各可動域の相関は,端座位外
    旋法
    で上肢長と腰仙椎,長座位外
    旋法
    で下肢長と上部胸椎に有意な相関を認めた(r=0.762,p=0.010,r=0.764,p=0.010)。【考察】今回検討した4種類の着脱方法では,脊椎・股関節ともにほぼ同じ角度で着脱していた。股関節疾患を対象とした報告では,股関節に可動域制限がある場合は,股関節を外旋することで少ない屈曲可動域で動作が可能としているが,今回は逆に有意傾向だが外
    旋法
    で大きな屈曲可動域を要した。過去の自験例でも外
    旋法
    で大きな屈曲可動域が必要であった。その原因として,着脱肢位が足関節最大背屈位であり,股関節を外旋することで小趾までのリーチ距離が延長し,それを股関節屈曲で代償していると思われる。よって,今後は足関節の位置や外旋角度の違いによる検討も必要と思われる。上下肢長の長さと可動域の関係では,端座位外
    旋法
    で上肢長と腰仙椎に正の相関を認め,上肢が長いほど腰仙椎に大きな可動域が必要であった。人工股関節全置換術患者を対象とした報告では,上肢の長さは股関節可動域に影響を及ぼさない,または上肢が長いほど少ない可動域で動作が可能としている。今回は部位に違いはあるものの過去の報告と異なる結果となり,原因追究および症例数を増加して再検討が必要と思われる。また,下肢長は長座位外
    旋法
    で上部胸椎と正の相関があり,下肢が長ければ上部胸椎に大きな可動域が必要となった。長座位では端坐位よりも骨盤が後傾位にあり,下肢が長くなることによるリーチ距離の延長を下部脊椎で賄えず,上部脊椎である上部胸椎をより大きく可動することで動作を遂行していると思われる。また,長座位屈曲法でも同様に下肢長と上部胸椎との間に正の相関が有意傾向として示していることからも前述の内容が考えられる。【理学療法学研究としての意義】靴下着脱は脊椎と股関節の協調的な動きで動作が可能であり,互いに代償し合う関係にあるが,どちらか一方が重度の可動域制限が生じると代償しきれず動作が困難になるといわれている。今回の結果は,方法ごとによる違いを見出すことはできなかったが,動作時の各部位の可動域を把握することで,治療対象部位や目標可動域の設定につながるのではないかと思われる。
  • ―頸部回旋法の新たな適用についての一考察―
    松尾 浩一郎, 河瀬 総一朗, 脇本 仁奈, 望月 千穂, 武井 洋一, 大原 慎司, 小笠原 正
    日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌
    2011年 15 巻 1 号 55-63
    発行日: 2011/04/30
    公開日: 2020/06/25
    ジャーナル フリー

    【緒言】眼咽頭遠位型ミオパチーは,頭頸部,咽頭の筋萎縮による筋力低下を特徴とし,重度の口腔,咽頭期障害が出現する.今回われわれは,頸部回旋により重度食道入口部開大不全が改善し,経口摂取可能に至ったミオパチーの1 例を経験したので報告する.

    【症例】60 歳,男性.2000 年に眼咽頭遠位型ミオパチーを発症した.2006 年より嚥下困難が進行してきた.2008 年10 月上旬, 誤嚥性肺炎と診断され入院加療となった.入院7 日目,全身状態が落ち着いたため,摂食・嚥下機能検査依頼となった.入院まで常食を摂取していた.

    【経過】入院7 日目に嚥下内視鏡検査により咽頭筋群の萎縮による重度の咽頭収縮不全,食道入口部開大不全,鼻咽腔閉鎖不全,喉頭閉鎖不全を認めた.そのため,ゼリー小さじ1 杯を摂取できず,経管栄養摂取となった.摂食・嚥下訓練は,入院9 日目から食道入口部開大を目的としてバルーン拡張法が行われた.訓練開始から28 日後に,嚥下内視鏡検査による再評価を行った.食道入口部開大の顕著な改善は認めなかったが,バルーン挿入側と反対側へ頸部回旋したところ,バルーン挿入側の食道入口部開大を認めた.頸部回旋の状態で被験食品を嚥下したところ,嚥下の喉頭挙上のタイミングに合わせて,食物が咽頭から梨状窩を滑るように食道へと流入した.その後,食事前のバルーン拡張法と摂食時の頸部回旋を行うことで,全食経口摂取可能となった.

    【考察】頸部回

    旋法
    は,片麻痺などによる食物の片側咽頭残留を軽減するために用いられる姿勢代償法の一種である.一般的な頸部回
    旋法
    の作用機序は,頸部を麻痺側に回旋させることで,麻痺側への食物の進入を物理的に阻止し,健常側の咽頭筋群を使って嚥下させることとされている.しかし,本症例では,バルーン拡張法による輪状咽頭筋の弛緩とともに,頸部回旋をすることで片側の輪状咽頭筋を前方に牽引し,物理的に食道入口部を開大させたことによる.本結果から,頸部回
    旋法
    を,咽頭筋群の筋力低下がある疾患への新たな姿勢代償法として用いることができることが示唆された.

  • 我妻 龍聲
    智山学報
    2018年 67 巻 139-175
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/03/30
    ジャーナル フリー
    本稿では現行の智山声明の反音曲を中心に呂律の旋律構造の考察を試みた。智山声明の由里は商と徴に付き三重の宮にはユリソリが付く。由里とは核音に付く働きである。核音とは旋律の中心となる音で由里が付く商、徴、三重宮が智山声明の核音である。この商、徴、三重宮の間隔は四度である。四度音程の音の集まりをテトラコルドという。智山声明では商、徴、三重宮を核音とするテトラコルドが三段に重なる旋律構造であると考える。また、商、徴、三重宮は上下に音を持ち四度下に音を持つ。これは導音と上主音と下方に属音を持つ主音の位置と考えられる。呂音階で導音、上主音、属音を持つのは商である。この事から智山声明は呂音階商
    旋法
    が四度音程で三段に重なる旋律構造であると考える。以上の視点から智山声明の旋律構造について考察してみたい。
  • 和洋音楽の音階と旋法各論のうち
    篠田 健三
    東洋音楽研究
    1967年 1967 巻 20 号 1-28
    発行日: 1967/12/20
    公開日: 2010/11/30
    ジャーナル フリー
    管絃雅楽を対象とした研究は古来かなりの数にのぼっている。新しい研究では、これらの先蹤を是非とも尊重しなければならぬし、なかんずく、いかに限定せられた対象を取扱う場合でも、雅楽の負う歴史的な背景を十分に念頭に置いていなければならない。個々の楽曲についての発生、伝来、編曲、演奏、伝承の歴史を細密に調べることが必要なゆえんである。
    また、雅楽の音階、
    旋法
    等、音楽理論にようて解明さるべきものに対しては、あたかも中世ヨーロッパ教会楽がつとにその理論を整えていたのと同様、古くから相当に整理された理論をもっているのであるから、それらの理論について十分な検討を行ない、もし、不備であるならばただにそれを訂正するのみでなく、いかなる原因で不備な理論が作られかつ信ぜられるに至ったかをも、理論自体の歴史的な伝承の上に即して明らかにしなければならない。
    また、総じて、現行の演奏をそのまま直ちに雅楽の古姿と同じであると見なすことはできない。その遷移の模様は、古譜の正読、古理論の正解、伝承上の口伝、伝承上の経緯、周辺の諸音楽の理解などの総合知識をもって、雅楽全般、楽曲ごと、さらに、楽曲の個々の部分ごとに細心緻密な検討を行なうことによって解明されなければならない。
    これらを解明することは、雅楽が単に古くかっ大規模な音楽であったというにとどまらず、また、中絶することなく管絃雅楽の篳篥譜の
    旋法
    一 (1) 管絃雅楽の篳篥譜の
    旋法
    二今日まで伝承されてきたというばかりでなく、実に日本音楽の中軸をなして現在なお生きていることを証明することであり、さらにまた、世界音楽における東洋の聖典が、今日なお、世界音楽を支える太い支柱であることを証明することにもなるのである。
    わが国の雅楽と攣生の李王家雅楽が近年絶滅したことは、この意味から、本当に口惜しいといわねばならない。
    ここでは現行の雅楽譜、すなわち、芝祐泰採譜「雅楽第一集管絃総譜早楽六曲早只拍子一曲」 (竜吟社一九五五) によって、各楽器および各楽曲の
    旋法
    を推定してゆきたい。わずか、六調七曲をもって全豹を窺うのはもとより偏狭のおそれなしとしないけれども、公刊の譜ではこれ以上のぞめぬことであるから、さし当っての試みとして調べてみる。したがってここに推定する
    旋法
    は、雅楽で用いられる
    旋法
    の一部にすぎないであろうし、また、資料の不足によって謬った推定を下しているかも知れない。ただ、今後の研究の参考となれば、それで幸いである。
  • 旋法調について
    松田 稔, 秋山 好一
    システム制御情報学会論文誌
    1995年 8 巻 12 号 685-691
    発行日: 1995/12/15
    公開日: 2011/10/13
    ジャーナル フリー
    The nature of the Japanese favorite songs becomes to be gradually clear by the recent research works. In the subject of these research works, “Tonality and Tonic (key note)” of the music (T & T) has been attracted a great deal of attention as an important index to determine the character of music. This paper deals with tonal structure recognition method of Japanese favorite songs using information about pitch name and time-duration that appear on musical score (sample data 2, 777 pieces, 274, 737 notes). As a result, the remarkable characters were found. For example, T & T can be recognized with approximately 90 % accuracy by statistical pitch information of the music score. The time-duration dose not play an important role to infer the T & T.
  • 和洋音楽の音階と旋法・各論のうち
    篠田 健三
    東洋音楽研究
    1965年 1965 巻 18 号 176-206
    発行日: 1965/08/20
    公開日: 2010/11/30
    ジャーナル フリー
    芝祐泰採譜「雅楽第二集催馬楽総譜」 (龍吟社、一九五六年) を用いて以下、催馬楽の
    旋法
    を考える。まず歌謡旋律の部分のみを対象として分析したい。
  • 小峰 智行
    智山学報
    2012年 61 巻 73-87
    発行日: 2012/03/31
    公開日: 2017/08/31
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  • 田邊 尚雄
    東洋音楽研究
    1936年 1936 巻 1 号 3-25
    発行日: 1936年
    公開日: 2010/11/30
    ジャーナル フリー
    本稿は私が嘗て都山流尺八師匠の研究資科の爲めに、金澤市の大師範藤井隆山氏が編輯發行せる『都山流尺八教授資料』の第四號乃至第八號に流載したものを墓とし、之を補訂、抜萃して纒めたものである。
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