夏咲き系'Prima Donna', 春咲き系'Royal Rose'および冬咲き系'茅ケ崎11号'の3品種を用いて, 種子
春化
日数(1℃で0, 10, 20, 30, 40, 60日間)と栽培時の日長(8, 10, 12, 14, 16, 24時間日長)を組合わせ, 最低夜温15℃で発らい・開花に及ぼす影響を調査した.種子無
春化
では3系統とも8時間日長で最も高節位で, 遅く発らいした.発らい節位には顕著な系統間差がみられ, 夏咲き系が高く, 冬咲き系が低く, 春咲き系は両系統の中間であった.3系統とも種子
春化
処理日数30日の発らい節位は, 種子無
春化
に対して夏咲き系ではほぼ14時間以上で, 春咲き系ではほぼ12時間以上で顕著に低下し, 冬咲き系では日長の影響は小さく, いずれの日長でも顕著に低下した.さらに, 種子
春化
処理日数60日の発らい節位は, 3系統ともやや低下したが, この段階でも夏咲き系では日長間差が大きく, 春咲き系で小さく, 冬咲き系では差が認められなかった.発らい節位と第1花の開花節位の差は, 種子
春化
の有無に関わらず, 冬咲き系ではいずれの日長でも, 春咲き系では12時間以上, 夏咲き系では16時間以上の日長でほとんど生じなかった.しかし, 夏咲き系と春咲き系では種子
春化
処理日数が短く, かつ短日ほど発らい後のアボーション, 栄養芽および落らいの発生が多く, 発らい節位よりも開花節位は高くなった.以上の結果, 3系統とも種子
春化
処理日数は30日以上で, 栽培時の日長は夏咲き系で16時間以上, 春咲き系で12時間以上, 冬咲き系ではいずれの日長でも開花が顕著に促進されることが明らかになった
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