本研究は,オープンエンドな社会問題をテーマにして,グループで議論し,その問題解決に向けての対話記録を分析した。1グループ(班)が6名,8班で3テーマを議論し,合計24の対話記録を質的分析法によって分析した。その結果,7つの対話の特徴と5つの対話のタイプを抽出した。中でも,浅い処理による浅い発言と深い処理による深い発言が対話過程において果たす役割について,知見を得ることができた。さらに,これらの発言の相互作用によって,発言の役割が変化することが分かった。これらの知見を実践に生かす方法についての示唆が得られた。
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