時間依存Schrödinger方程式やその近似式は、実
時間発展
により超高速現象である電子ダイナミクスを記述できる。しかし、これらの時間微分方程式を解くための
時間発展
の計算は、高いコストを要することが多く、これまで適用が限られていた。一方、核波束ダイナミクスの分野では、Chebyshev多項式の3項間漸化式を用いて
時間発展
を行う実核波束発展法が開発され、計算コストの大幅な削減に成功している。そこで本研究では、実核波束発展法を参考に、効率的な
時間発展
法として3項間漸化式(3TRR)法を開発した。3TRR法では、演算子変換の導入によって導かれる3項間漸化式を用いて、変換されたエネルギー・時間軸上で効率的に計算を行う。元のエネルギーと時間を得るのに必要な逆変換の式の導出も行った。3TRR法を、電子ダイナミクスを記述するRT-TDHF/TDDFT計算に適用し、計算の効率化を目指した。
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